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2011年04月28日

増収増益から減収増益経営への転換

今日は、朴念仁です。


低成長期、ましてやデフレの時はモノが売れなくなります。
売れなくなるから、価格を下げてその分、量を余分に販売しようと考えます。

思ったほどに売れなければ、また価格を下げる。競合相手も値下げする。
こうして、日本全体がデフレスパイラルに陥って行きます。


デフレ期は、少々の値引では消費者の購入マインドを高めることはできません。
全商品を一律に値下げするような戦略もまた、その効果を期待することはできません。



値上げと値下げの組み合わせで利益を出す」でお伝えしたように
値下げするのならば、商品を特定して大胆な値下げをする必要があると思います。

大胆に値下げされた特定商品は、
フロントエンド商品、または集客商品、またはおとり商品
と言う位置づけになります。

これにより、他のバックエンド商品(利益商品)を購入して貰う事で
全体として利益が増加する戦略
を取ります。


また「低価格戦略の落とし穴」でお伝えしたように
販売単価が利益に与える影響は、販売数量が利益に与える影響よりも大きいので
値下げして利益を出すためには、相当の販売量の増加が必要となります。


値下げするのならば
販売数量の減少を覚悟の上で、
値上げしたほうが今まで以上の利益が期待
できるでしょう。


ただし、販売戦略によって販売数量減を最小限に抑えることができるはずです。
先程の大胆に値下げされた特定商品である
フロントエンド商品との組み合わせによる販売戦略も、その一例
ではないかと思います。

値下げによりたくさん販売することで利益が増加するのが
増収増益経営。

値上げ、または高付加価値商品により販売数量が減少しても利益が増加するのが
減収増益経営。



そして今、デフレにより否応なく増収増益経営を目指しながら
利益の減少が続いているのが現状
ではないのでしょうか。


ここは思い切って、減収増益経営に舵を切ってみてはいかがですか。

「値上げしたらもっと売れなくなってしまう」
「値上げが許される状況にはない」」
そう考えたくなる気持ちも十分理解できます。

しかし、少々値下げをしてもやはり売れないのです。
今、社長さんの会社は減収減益経営に陥っていませんか?

制約条件は解除の対象」です。
つまり、初めからできないと決めつけることは止めましょう。

できるために何をすれば良いのか=戦略を考えるのが経営です。
何をするのか=戦略が決まったら、仮説を立てましょう。


そして、仮説を数値化してその結果を数値で検証する。
値上げも無謀な値上げではなくなるはずです。


マクドナルドが、コーヒーと朝食メニューの値上げを決定しました。
同時に、高付加価値・高価格商品のアイテムを追加します。

ちなみにマクドナルドは、
コーヒーが値上げされても販売数量は減少しないと言う仮説を立てています。

もちろん、大胆な値引戦略による販促も打ってくるでしょう。
まさに「値上げと値下げの組み合わせで利益を出す」
プラス「高付加価値商品の増強」で
減収増益ではなく、違った意味で増収増益経営を目指している
ようです。


さて、最後に次の表をご覧になってください。

値下げして増収増益を目指した結果
nesage.jpg

10%値下げして増収増益を目指しましたが
販売数量の増加は10%に留まり、利益は約130万円減少してしまいました。
売上も減少しているので、結果的に減収減益となってしまいました。

それどころか、値下げしても販売数量が伸びないでいるかもしれません。
これが、今多くの会社が直面している現状ではないかと思います。

値上げして減収増益を目指した結果
neage.jpg

10%値上げして減収増益を目指しましたが
販売数量の減少は5%に留まり、利益は約160万円増加しました。
売上も増加しているので、結果的に増収増益となりました。

販売数量の増加がいかに難しく、効果が期待できないとするならば
減収増益へと考え方を転換した経営と戦略が、
低成長・デフレだからこそ必要であると思うのです。

(表は管理会計ツール「価格・数量改定効果測定」の一部を抜粋して掲載しました)

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posted by 朴念仁 at 11:45| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月27日

損益分岐点・変動費・固定費から収益構造を見る

今日は、朴念仁です。


過去のブログで損益分岐点の話は何度もしてきました。

なぜならば、損益分岐点を求めるための変動損益計算書は
経営の入口であり、戦略を決定するツールであり
企業の収益構造を明らかにしてくれるもの
だからです。


もう一度簡単に整理して見ます。
(詳細は過去のブログをご覧なってください)


変動費とは
売上高や販売個数の増減に応じて、増減する費用のこと。
例えば、売上高が0円なら発生しない費用。

固定費とは
売上高や販売個数の増減に関係なく、一定に発生する費用のこと。

損益分岐点売上高とは
利益と損失(赤字)がちょうど分岐となる売上高のことです。
言いかえれば、利益が0円になる点が、損益分岐点ということです。


利益が0円になる点が、損益分岐点なら
経常利益が0円=損益分岐点売上高−変動費−固定費
損益分岐点売上高=変動費+固定費



さて、別の言い方をしますと
損益分岐点とは、限界利益と固定費が等しくなる売上高のこと。

限界利益=損益分岐点売上高−変動費
限界利益−固定費=0円の時が損益分岐点売上高となります。


限界利益が固定費より少なければ赤字=固定費が回収できなかった。
限界利益が固定費と同じならば利益0=固定費がちょうど回収できた。
限界利益が固定費より多ければ黒字=固定費が余分に回収できた。



つまり、経営とは
・固定費を回収し
・固定費が回収できたらそこからより多くの利益を獲得する

ための継続的な活動と言えます。


そして、固定費の回収が終われば、
そこから先は限界利益率分だけ利益が増えて行きます。

これは業種を問わず、全ての企業に共通の原則なのです。


それでは下記のグラフより変動費と固定費の違いにより
収益構造がどのように違うのか検証して見たいと思います。
syuueki-kouzou.jpg

損益分岐点売上高(BEP)=固定費÷限界利益率ですから、
それぞれが固定費をちょうど回収するための損益分岐点売上高は


AのBEP=55÷65%≒84.6
BのBEP=40÷65%≒61.5
CのBEP=40÷50%=80
DのBEP=30÷50%=60

固定費を回収するのに
D⇒B⇒C⇒A
の順番で大きな売上が必要となります。



次に損益分岐点を超えてある利益を獲得するのに必要な売上高は
必要売上高=(固定費+必要利益)÷限界利益率ですから
それぞれの利益が20になる場合に必要な売上高は


Aの必要売上高=(55+20)÷65%=115.4
Bの必要売上高=(40+20)÷65%≒92.3
Cの必要売上高=(40+20)÷50%=120
Dの必要売上高=(30+20)÷50%=100

必要利益を獲得するのに
B⇒D⇒A⇒C
の順番で大きな売上が必要となります。



このように、同じ売上高の会社でも
変動比率と固定費が違えば収益構造は全く違ってきます。


変動比率が小さく=限界利益率が大きく
固定費が小さいほど、

損益分岐点売上高が小さく
利益を獲得するために必要な売上高が小さい
収益性の高い構造を持っていることになります。



ですから、変動比率を低下させ、固定費を削減することができれば
収益性が向上し、同じ売上でもより多くの利益を得ることができます。


管理会計の基本ですので、ぜひ押さえておいて欲しいと思います。


変動比率の低減、固定費の削減は、どのようにすれば実現できるのか?
については後日、改めてお話ししたいと思います。

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posted by 朴念仁 at 09:49| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月26日

会社の業績を売上で判断するのは誤りです

今日は、朴念仁です。

以前の拙ブログ「低価格戦略の落とし穴」では
売上=販売単価P×販売数量Q(PはPrice、QはQuantity)
であるから、PとQを変化させることで売上も変化する。

低価格戦略を採用する場合は
@販売単価が利益に与える影響は、
 販売数量が利益に与える影響よりも大きい。
A変動比率が高い商品・製品・サービスは低価格戦略に向いていない。

と言う内容でした。

このことは個々の製品について、価格や販売数量の最適化を求めるのであれば
正しいのかも知れませんが、必ずしもそう言いきれない
場合もあるのです。


現実には会社は複数の製品を生産し、販売しています。

そして、全体として売上を構成し、最終利益を獲得します。
そのためには、単一の製品の最適化より全体の最適化を目指すことになります。


ですから、全体のなかで
それぞれの製品の価格、販売数量、利益を相対的に判断
しなければなりません。

それぞれの製品価格と販売数量が変化すると
変動費と限界利益、そして固定費がどのように変化し
会社全体の利益はどうなるのか。



そうなのです。
「会社全体の利益のためには何が一番最適なのか?」
ここが、経営のツボなのですね。


ところが、これがなかなか難しいのです。
良く申し上げていますが、完璧な原価計算は存在しません。
したがって、個々の製品の利益も完璧に正しく把握することも不可能です。

一見管理会計の限界があるように思われるかもしれません。
しかし、すべからく経営は匙加減
匙加減ですから、基本となる管理ができていることが前提となります。


話が横道にそれました。

会社全体の最適化をどのように考えたら良いのかが、本日のテーマです。


先ずは次の表をご覧ください。

仮に、この会社は三種類の製品を販売しているとします。

製品A・B・Cは共に月間の
販売数10,000個、販売単価200円
各製品売上200万円とします。
riekihikaku.jpg

ここで、AとBを比べると、Aの方が
変動比率が小さくて、限界利益率が高く、固定費は大きい。
製品AとBは利益は同じですが、利益構造が違っています。

また、CはAより固定費が小さいのですが変動比率は一番大きく
三つの中では、利益は一番小さくなっています。


このように、同じ売上の製品であっても
利益の額や、利益構造は決して同じになることはありません。

また、売上が大きいから利益も必ず大きいとは言えません。



つまり
これらの製品の価格や販売数量がどのように変化すれば
「会社全体の利益が最適化するのか」を考えることも管理会計なのです。



さて、単一の製品で考える場合は
限界利益率の高い製品の方が価格対応力は高いと言えます。

しかし、現実は販売数量が増えれば固定費が増加する可能性があります。


本来個々の製品の原価計算を考える場合、
生産量が増加すれば、作業時間が増加し、その製品の人件費分は増加するはずです。
したがって、人件費を固定費としている場合、固定費が増加することになります。

しかし、会社全体の人件費が増加しなければ
その増加分を無視することができます。

また、会社全体の人件費が増加すれば
増加原因となった製品の固定費を増額する必要があるでしょう。

さらに、フロントエンド商品のように少ない利益で集客したり、
赤字の商品との抱き合わせ販売で、全体の利益を求める戦略もあります。



このように、販売戦略に基づき
個々の製品の利益と利益構造
会社全体の利益と利益構造
の変化をシミュレーション
して、全体としての最適化を目指すことになります。


最終的には社長さんの匙加減に、経営判断が委ねられることになりますが
それも、管理会計の導入と実践により成し得るのではないでしょうか。

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posted by 朴念仁 at 13:27| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月25日

原価計算は実質作業時間を算出する

今日は、朴念仁です。


以前「小さな会社のための簡単原価計算方法」などで
原価計算の基本や、簡単な原価計算方法について説明してきました。


その中で
製造または現場部門の、時間あたり作業単価=加工単価は
加工単価/時=(年間労務費+年間製造経費)÷製造部門年間総作業時間

販売管理部門の、時間あたり販売管理費割当単価は
販管費等割当単価/時=年間販売管理費など÷販管部門年間総作業時間
を求めなければならないということでした。


ここで、年間総作業時間とあるのは、年間実質作業時間のことです。
実質の作業時間を求めないと、合理的な原価計算を実行できません。


それでは、実質作業時間とは何なのか?

例えば、
製造部門の社員1人あたりの
1日あたり勤務時間8時間
年間の契約就業日数250日の場合
8時間×250日=2000時間が、1人あたり年間の総労働時間となります。

同様の社員が5人、製造部門に従事している場合
合計の年間の総労働時間2000時間×5人=10000時間が
製造部門の年間総労働時間
となります。


この時、加工高(年間労務費+年間製造経費)が3000万円の場合

加工単価は
加工単価/時=(年間労務費+年間製造経費)÷製造部門年間総作業時間
で求めることができますから

加工単価/時=3000万円÷10000時間=3000円/時
とはならないのです。


年間の総労働時間のうち原価計算に含めてはいけない時間があるのです。


(1)1日の勤務時間から非作業時間をマイナスして有効作業時間を算出。
sagyoujikan.gif

非作業時間とは
@朝礼や作業の打合せ時間
A全体清掃時間(機械等の洗浄時間は原価計算に含まれる時間)
B材料手配時間
C不良品手直し時間
D移動時間
E怠惰時間(休憩時間やサボっているいる時間)
などです。
(なお、休憩時間はあらかじめ所定勤務時間から差し引かれる場合もあります)

所定の勤務時間から、これら非作業時間をマイナスした有効作業時間が
原価計算に使用される時間となります。


有効作業時間=所定の勤務時間−非作業時間


(2)年間の所定勤務日数から非勤務日数をマイナスして有効勤務日数を算出。
kinmujikan.gif

非勤務日数とは
@有給休暇日数
A欠勤日数(遅刻・早退含む)
B不作業日数(出勤しても仕事がない、自然災害・天候などで作業できない日)
などです。

所定の勤務日数から、これら非勤務日数をマイナスした有効作業日数が
原価計算に使用される時間となります。


有効勤務日数=所定の勤務日数−非勤務日数


さて例えば、社員1人につき
1日あたり非作業時間が30分
年間の非勤務日数20日

とします。

有効作業時間
=所定の勤務時間−非作業時間
=8時間−30分=7時間30分


有効勤務日数
=所定の勤務日数−非勤務日数
=250日−20日=230日


年間実質作業時間
=有効作業時間×有効勤務日数×人数
=7.5時間×230日×5人
=1725時間×5人=8625時間



この結果から加工単価を算出することになります。

加工単価/時
=(年間労務費+年間製造経費)÷製造部門年間実質総作業時間
=3000万円÷8625時間
≒3478円となります。



非作業時間と非勤務日数を無視した加工単価は3000円でした。
この場合、478円(15.6%)加工単価が上昇したことになります。


結果をまとめると
年間の実質作業時間:8625時間
年間の非作業時間:1375時間
非作業時間率:13.75%
実質作業時間率:86.25%
加工単価(作業単価):3478円

となります。


このように原価計算を実行する場合
原価計算に含めてはいけない非作業時間と非勤務日数を減じた
有効な実質作業時間から、加工単価(作業単価)を求めることになります。



当然ですが
非作業時間(率)が高くなれば製品原価が上昇します。
また、非作業時間(率)を低下させることができれば、製品原価が減少します。

なお、非作業時間(率)の低下は
・生産性の向上につながり
・製品価格を低下させ
価格競争力が強くなることになります。



現実問題として非作業時間を正確に把握することはできません。
ですから、ここでもいつも申し上げている匙加減が必要です。

朴念仁の考えでは、
非作業時間は少し余分に算出したほうが良いかな、と思います。

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posted by 朴念仁 at 09:12| Comment(2) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月22日

値上げと値下げの組み合わせで利益を出す

今日は、朴念仁です。


前回は、「低価格戦略の落とし穴」で
低価格戦略を採用する場合
@販売単価が利益に与える影響は、
 販売数量が利益に与える影響よりも大きい。

A変動比率が高い商品・製品・サービスは低価格戦略に向いていない。

しかし、
販売数量を増加するより
販売単価を値上げしたほうが
より大きい利益が得られると言うことになる。


と言う結論で話を閉じました。


また過去の記事「あなたの会社の集客商品は何」では
お客様の不安=リスクを解消するフロントエンド商品で集客し、固定客化し
固定客に対して利益率が高く、利益を生み出す主力となる商品である
「バックエンド商品」、いわゆる「本命商品」を購入して貰う。


と言う内容でした。

詳細は、バックナンバーからご確認ください。


タイトルの真意はまさにここにあります。

集客商品たるフロントエンド商品は、低価格戦略を検討すべき商品であり
利益商品たるバックエンド商品は、値上げの可能性のある商品である。



フロントエンド商品の充実により、
バックエンド商品の販売数量の増加が、見込める場合があります。
しかしデフレ時のおいては、販売数量増加の期待は小さいものでしょう。


では、デフレ時において、値上げした場合、どれくらい販売数量が減少するのか。

ある商品・製品・サービスの原価計算は
販売数量:10,000個
販売単価:2,000円
変動費単価:800円
固定費単価:1,100円
一個あたり利益:100円
のようになっているとします。

この場合に10%値上げし、同率の10%販売数量が減少した場合
利益は100万円から160万円と1.6倍になります。


販売数量の減少を5%、もしくは0に抑え込むことができれば
減少率5%で利益は、230万円で2.3倍、
減少がなければ利益は、300万円で3倍となります。



では、減少なしとか、減少率5%が可能かどうかですね。

実は、
@フロントエンド商品が大幅に値下げされており
@集客増加を見込んだ戦略が正しく実行され
Aお客様の不安を取り除くことができれば
バックエンド商品の値上げが与える影響を、最小限に抑えることができる
と思うのです。

しかし、このときフロントエンド商品の値下げ率が僅かであるならば
お客様に与えるインパクトはほんとんどありません。


お客様にインパクトを与えることができる、思いきった値下げににより
フロントエンド商品が目立ち、バックエンドの値上げが薄れ
値上げと値下げが同時に行われることで、利益の増加が期待できると思うのです。



さて、大胆な値下げを行ったら
値上げ分の利益は、値下げにより相殺されてしまうのではないか?

中途半端な値下げでは、そうかも知れません。


しかし、大胆な値下げは、
値下げ商品自体から、それ以上の利益をもたらす可能性があるのです。


5%〜10%程度値下げしたって、今の消費者は見向きもしないでしょう。

最低30%、できれば50%くらい思いきった値下げが
消費者を振り向かせ
集客増につながり
値下げ商品自体も爆発的に売れることで
利益が取れる。


そんな、仮説を立てて見ませんか。


50%も値下げしてほんとうに利益が出るのか?
以前0円焼酎居酒屋や、マクドナルドの100円バーガーの話をしました。


0円焼酎の場合は、焼酎そのものはもちろん赤字です。

しかし、
その分お客様は余分につまみをオーダーし
大幅な集客増と来店頻度の向上を実現しました。


もちろん増益です。


マクドナルドに至っては、100円バーガー自体から莫大な利益を得ているはずです。
販売数量が10倍、20倍になるのですね。

100円バーガーは、一時59円まで行きました。
しかし、この価格では期待する利益効果がなかったのでしょう。
価格に見合う販売増を達成できなかったと言うことですね。

ちなみに、中国でマクドナルドの原価がネットに流出しまた。
原価と言っても、総原価、製造原価、材料原価といろいろあるので
どの原価かは分かりませんが。

ただ、日本において59円の価格設定ができたと言うことは
変動費は、絶対にそれ未満
なのです。

変動費が59円以上では、どんなに販売しても必ず赤字になりますから。
(理論的には58円ならば販売可能です)


ここで59円で販売可能と言うことは、
定価210円のバーガーの変動費は、最高で59円と推測できます。
変動比率は28%。低価格戦略を取り易い商品であることが分かります。


マクドナルドの直近の決算報告では
売上高は約3230億円です。1日あたり8850万円と言うところですね。

このうち定価で210円バーガーの売上比率が仮に30%あるとして
(売上比率は全く根拠なしです、一般には公表されていませんから)

1日あたり売上は2654万円となります。
1日あたり販売数は126,400個。
1日あたり限界利益は、約1900万円。


100円で販売して10倍の販売数量になった場合
限界利益は、約5180万円になります。


210円バーガーの仮想変動損益計算書
(固定費はマクドナルドの経常利益率から予想したものです)
mac-senryaku.jpg

何と1日で3280万円の利益が増加することになります。
加えて、集客増加で他の商品が余分に売れますよね。
となれば、1日の利益増加額は・・・?


意外に思うかもしれませんが
マクドナルドのバックエンド商品つまり本命商品は
ポテトフライやコーラと位置付けることも可能です。

これらの変動費は10%以下でしょうから、相当な利益商品です。



このような考え方が、究極の低価格戦略なのですね。
ただし、今マクドナルドは、高付加価値や高級化を新戦略としています。

これが、
最初に申し上げた値上げと値下げの組み合わせ戦略であると思うのです。

なお最後に申し上げますと、管理会計が分かると
このように他社の戦略の一部を、推測することができるようになります。

簡単管理会計の最速・最強ツール9+1【こちらから
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2011年04月21日

低価格戦略の落とし穴

今日は、朴念仁です。


以前の拙ブログで
売上の大きさ=顧客満足の大きさ
また顧客満足とは、お客様に楽しんでもらえる、喜んででもらえることである。

しかし、顧客満足は黙っていてもお客様に届く訳ではない。
したがって、商品やサービスを売るための仕組み(戦略)が必要となる。

つまりお客様に
・楽しみや喜びを提供できる商品やサービスを伝え
・使ってもらい
・お客様は満足を実感し
・やがてファンになって行き
・売上が増加する
ために仕組み(戦略)が必要になる。

いわゆる、AMTULやAIDMA

この仕組みは」売上を三つの要素に分解して考える。
売上=顧客数×平均単価×購入頻度(来店頻度)

と言う話をさせていただきました。


詳細は
売上の意味(売上=???)
売上を決定する三つの要素
をご覧になってください。


さて、
売上=顧客数×平均単価×購入頻度(来店頻度)ですが
マーケティングを考える時に大切な売上の構成要素です。

管理会計上ではもっとシンプルに
売上=販売単価P×販売数量Q(PはPrice、QはQuantity)

となります。


管理会計では
商品や製品の販売単価Pが値上げ・値下げされた場合
@販売数量Qの増減がどのくらいあり、利益はどう変化するのか。
Aある目的の利益を獲得するためには、どのくらいの販売数量Qが必要か。

あるいは
商品や製品の販売単価Pが同じ場合に
@販売数量Qの増減により、利益はどのように変化するのか。
Aある目的の利益を獲得するためには、どのくらいの販売数量Qが必要か。

あるいは、
特売時の戦略的特売価格はどのように決定すれば良いのか。

などをシミュレーション(仮説)して
商品や製品の販売単価Pと販売数量Qを決定して行きます。


もちろん製造業であれば
このシミュレーションのためには、原価計算が施されている必要があります。
また、変動損益計算書により、変動費と固定費を管理できることも必要です。


さて、デフレ経済の中で低価格戦略を採用する企業が増えています。

「消費者は、ほんとうは買いたいものがあるのに、金がないから買えない」
だから販売数量が減少してしまう。
販売数量が減少するので、販売単価を値下げする。

簡単に言えば、デフレとはこんな現象なのですね。


しかし、販売単価の値下げは
商品・製品・サービスの一単位あたりの利益が減少することになり
販売数量が増えなければ、全体の利益も減少してしまいます。


ですから、値下げした場合
どのくらい販売数量が増えるのか、その時利益はどうなるのかを
様々な角度から、シミュレーションしなければなりません。



しかし、低価格戦略は、デフレ時には特に大変危険な戦略であると思います。

その理由は

@販売単価が利益に与える影響は、
 販売数量が利益に与える影響よりも大きい。

A変動比率が高い商品・製品・サービスは低価格戦略に向いていない。

B値下げが値下げを引き起こす値下げ競争が始まると
 デフレスパイラルに陥って行く。


以上の三つの危険な理由を良く理解していない限り
安易に低価格戦略を採用すべきではないでしょう。


ここでは上記@とAについて検証して見たいと思います。

原価計算により
販売数量10,000個
製品単価:200円
変動費単価:60円
固定単価;130円
一個あたり利益:10円
の製品について検証して見ましょう。


現状10,000個販売で100,000円の利益が出ています。


製品価格を10%値下げした場合
販売数量が同じならば、100,000円の赤字となります。
tanka01.jpg


販売数量が10%減少した場合
製品価格が同じならば、40,000円の赤字となります。
tanka02.jpg


また、このケースの場合、値下げ前と同じ利益を獲得するためには
17%弱の販売数量の増加が必要となります。

tanka03.jpg


同じく赤字ですが、製品価格10%値下げの方が
はるかに利益に与える影響が大きい
ことがわかります。


つぎに、上記モデルケースと違い、変動比率が高い製品の場合はどうでしょう。

原価計算により
販売数量10,000個
製品単価:200円
変動費単価:120円
固定単価;70円
一個あたり利益:10円
の製品について検証して見ましょう。


変動損益計算書の構造が違っていても、
現状10,000個販売で100,000円の利益が出ています。


製品価格を10%値下げした場合
販売数量が同じならば、100,000円の赤字となります。
tanka04.jpg


販売数量が10%減少した場合
製品価格が同じならば、20,000円の黒字となっています。
tanka05.jpg


また、このケースの場合、値下げ前と同じ利益を獲得するためには
34%弱の販売数量の増加が必要となります。

tanka06.jpg


やはり、製品価格10%値下げの方が
はるかに利益に与える影響が大きい
ことがわかります。

ただし、その影響度は
変動比率が小さい製品に比べてはるかに大きい
ことが分かります。


低価格戦略を採用する場合
@販売単価が利益に与える影響は、
 販売数量が利益に与える影響よりも大きい。

A変動比率が高い商品・製品・サービスは低価格戦略に向いていない。


と言うことがお分かりいただけましたでしょうか。


反対の意味で言えばこのシミュレーションは、

販売数量を10%増加するより
販売単価を10%値上げしたほうが
より大きい利益が得られると言うことになります。



自社の変動損益構造はどうなっているのか。
販売価格・販売数量の増減は、利益にどのような影響を与えるのか。

こんなことを仮説を立て、検証するのが管理会計なのです。

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2011年04月20日

消費税8%なんてとんでもない話です

今日は、朴念仁です。


三回続けて経済の話になってしまい、申し訳ないと思います。

東日本大震災の復興財源確保のため、
消費税を2012年度から3年間限定で3%引き上げて8%
とする、
などと言った方向に話が進んでいるようです。

大変驚いて、再度
前々回「デフレ経済と財政破綻の基本認識
前回「デフレと需要供給の関係
の続きを、お話ししたくなりました。


過去2回の内容の補足をしながら、消費税8%に違和感を感じる理由を
至極簡単に申し上げたいと思います。

今のデフレ日本が解決しなければならない課題、
それは、「需給ギャップ」を解消することだと思います。



デフレにより内需が減少し
やむなく外需により、何とか持ちこたえていたのが
欧米の金融危機により、外需頼みも思うにまかせなくなってきたのです。


内需・外需の停滞により、企業の生産力は過剰な状態になってしまいました。

一方、国民所得の減少により
消費者の所得のうち、消費に使えるお金が大幅に減少
しました。


このような状態、つまり
企業の持っている生産力と、消費に使えるお金の量の差が「需給ギャップ」なのです。


従来からの経済政策は、
・低金利政策や財政出動により企業の生産量を増やし、
・結果的に所得が増加する

と言う仮説のもとで、需給ギャップを埋めようとしてきました。


低金利政策や財政出動は企業から始まる経済政策ですね。

しかし、企業の生産力がダブついているところに、
企業を刺激するためのこんな経済政策は
@いっそうの生産過剰を生み
A低価格化に拍車が掛かり
B製品一個あたりの限界利益が減少し
C原価利益が減少すればもっと売らなければならなくなり
Dもっと低価格にしなければならなくなり
E企業の採算性はどんどん悪化して行く
デフレスパイラルに陥って行くだけだと思うのです。


なぜ、こんな政策しか取れないのでしょうか?
国会でも議論になった乗数効果と言うやつが、災いしているのかもしれません。

国民所得の増加額÷有効需要の増加額を乗数と言うのですが
景気対策の効果を測定するのに、乗数効果を用いているようです。

この時に必ず出発点が、
供給サイド(企業・政府)が投資することから始まっている
のですね。

@財政政策等も含め企業が投資する

A国民所得が増える

B消費が増える
のサイクルが繰り返されることによる経済効果を、乗数効果と言います。

政府政策顧問(経済学者)や官僚が、
今までは、ガチガチにこのような理論で武装していた訳です。


デフレ脱却のためには、出発点を変える必要があるのではないでしょうか。

@減税

A国民所得が増える

B消費が増える

C企業の生産が増える

D国民所得が増える

これが、現在のデフレ日本が抱える需給ギャップの解消になると思うのですが。


「消費者は、欲しいものが無くて消費しない」
のではなくて
「欲しいものがあっても、お金がないから買うことが出来ない」
ということで、現在の需給ギャップが生じているのですね。


ここに、異論はないと思うのですが。


そのためには、
「消費するお金を生みだす」政策が必要ではないかと思うのです。

どのように消費するお金を生みだすのか。
これが、やはり減税だと思うのです。


今回の震災により生産設備が破壊され、
同時に、電力不足により生産力が減少しているので
需給ギャップはちょうど良く解消された。
と言う話も聞きます。

もともと需給ギャップがあったので、
震災で生産力が不足してもインフレにならない。
などと言う話も聞こえてきます。


数字上は事実でしょう。
しかし、これを本末転倒と言うのだと思います。

なぜなら、
「欲しいものがあっても、お金がないから買うことが出来ない」
という本質が何も変わっていないからです。



その意味で、
復興財源として消費税を8%にすると言うのもまた
本質から目をそむける議論ではないのでしょうか?



もちろん、復興財源は必要です。
おそらく震災復興債を発行することに落ち着くでしょう。

その財源は、他に求めるべきであって
増税により広く国民に負担を強いると言うのは
とても、バランスを欠く政策運営
であると思うのです。


復興債の財源論ですか?
簡単にここで応えられるようならば、
朴念仁は首相をやっているかも知れませんね。

しかしながら、面白い財源論も浮上しているようなので、
また近々、お伝えさせていただきたいと思います。
(まだ、朴念仁も良く理解できていないので)

最後に、またしても本来の経営の話から遠ざかってしまい
再びお詫び申し上げます。

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posted by 朴念仁 at 11:42| Comment(0) | どうでもいいことですが | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月19日

デフレと需要供給の関係

今日は、朴念仁です。


前回の「デフレ経済と財政破綻の基本認識」の続きの話になります。

需要供給曲線という経済モデルがあります。

需要供給曲線は需要曲線と供給曲線をグラフ化して
今後の需要と供給の関係を推測
するために、利用されているものだと思います。

需給曲線はマクロ経済にも、ミクロ経済にも利用可能ではないでしょうか。


需要曲線は
消費者が、満足度が最大と感じる合理的な行動を前提として
「商品やサービスがいくらの時に、それらを欲しいと思うのか」
をグラフ化したものです。



ある商品Aが1000円の時、欲しいと思うお客様が1万人います。
この商品が600円になれば、欲しいと思うお客様が2万人になります。

「商品やサービスが安くなれば欲しくなる人が増える」
という消費者の購買心理をグラフ化したものが需要曲線です。


供給曲線は
供給者(企業)が、利益が最大になると考える合理的な行動を前提として
「商品やサービスがいくらの時に、それらをどのくらい生産するのか」
をグラフ化したものです。



ある商品Aが1000円の時、2万個生産したい。
この商品が600円になれば、1万個の生産しかできない。

「商品・サービスが高くなればなるほど多く生産したくなる」
という供給者(企業)の行動をグラフ化したものが供給曲線です。



ここで
「消費者は欲しくなる」
「供給者(企業)は生産したくなる」という心理的作用が働いているのであって、
生産したくなるから全て売れる訳ではありません。


そこで、消費者と供給者(企業)の双方の合理的な妥協点として
価格が決められて行きます。

この双方の合理的な妥協点が
需要曲線と供給曲線の交わる点となります。

つまり、
需要曲線と供給曲線の交点が双方の妥協による価格なのです。
この両方をグラフ化したものを、需要・供給曲線と言います。


例えば、ある商品Aが800円で、供給量が1万5千個の時に
消費者と供給者(企業)の双方の合理的な妥協点が均衡価格となります。


需要供給曲線の一般的な均衡モデル
ds-kinkoumodel.jpg


さてここで
供給が一定で需要だけが増えた、つまり需要曲線だけが右側に移動した場合、
需要曲線と供給曲線の交点がEからE1に
供給はDSからDS1へ、価格はPからP1へ移動します。

この段階で供給者(企業)の利益はP・P1・E・E1の面積分だけ増加します。
このケースは1社独占市場では成立し得るかもしれません。


しかし、現実には
一方的に需要曲線だけが右側に移動するようなことはありません。


価格がPと同じまままで
需要DSがDS2まで増加(需要曲線が右側に移動)した場合
供給量がDSの場所に居たのでは、企業は機会損失が発生してしまいます。


そこで、供給量をDS2まで増加(供給曲線が右側に移動)させます。
この時の交点E2で、需要と供給が一致(バランス)したことになります。


需要供給曲線の不景気時の均衡モデル
ds-kiinkoumodel-hukeiki.jpg


不景気の時は、上記モデルケースの反対になります。
需要DSがDS1まで減少する、つまり需要曲線が左側に移動します。

需要が減少したので、
供給DSがDS1まで減少する、供給曲線も左側に移動せざるを得ません。


こうして、需要と供給の増減により価格が決まる(均衡価格)と言う考え方が
需要・供給曲線の古典的経済モデル
なのです。

市場は放っておいても需要と供給の調整が働くのですが
不景気の時に、政策的な後押し=公共事業や金融政策で、
まず供給曲線を右へ移動させ
景気の回復を早める、と言うのがケインズ的経済モデル
なのでしょうか。


さて、需要・供給曲線グラフに緑色で、下限曲線と言うものを引いてみました。

下限曲線とは、企業がこれ以上価格を下げれば赤字になってしまう
供給曲線の損益分岐点と言えます。


需要・供給曲線が下限曲線の上で移動を繰り返しているうちは
今まで説明してきた、市場原理で自然に均衡価格に向かうかもしれません。

不景気の時は、
公共事業や金利引き下げなどで、景気回復を図ることで
やはり需給がバランスして、均衡価格に向かうことが可能なのでしょう。



需要供給曲線のデフレ時の不均衡モデル
ds-hukinkoumodel-def.jpg


しかし、デフレの場合は
価格均衡点が下限曲線の下になっている状態ではないでしょうか。


つまり企業は、完全に赤字体質になっているはずです。


デフレの場合も不景気同様に
需要が減少して、需要曲線はDSからDS1まで左へ移動します。
供給曲線も需要に合わせて、DSからDS1まで左へ移動してしまいます。

しかし、デフレとは価格PがP1まで下降してしまう状態なのです。
だから企業は採算割れに陥って行きます。


またグラフでは、一見交点E1で均衡しているように見えます。
これは、需給がバランスしているのではなく、需給は交点Eにあるはずなのです。

このEとE1の差を需給ギャップと言うのでしょうか。


とにかく本来、下限曲線の下での均衡などあり得ないのです。
ですから、この状態は明らかに不均衡にあると言えるでしょう。



このようなデフレの不均衡で、不健全な経済状態にある時
供給(企業)サイドへの経済政策は全く無意味
に思うのですが・・・。

デフレの原因は消費低迷ですから
直接消費を上向かせる経済政策以外に、デフレ脱却はできない
と思うのです。


デフレ時の不均衡とは、需給の交点が下限直線の下にある状態。

つまり、今の日本のデフレは
@企業がこれ以上価格を下げられない下限に達している
A賃金もこれ以上下げられない下限に達している
B金利もこれ以上下げられない下限に達している

状態にあるのではないでしょうか。

だから日銀の金融政策もほとんど効かないのだと思います。


そうなると、デフレ脱却のためには
強制的に需要を喚起する
以外にないと思うのですね。

ですから、前回、減税などと大それたことを申し上げたのです。

そして、景気が回復し、適度なインフレになり、
景気が過熱し始めたタイミングで、増税する。


ここから財政再建が始まる。


今回のような単純な理屈で、経済は動いていないのかもしれません。

しかし、過去の経済政策が、ことごとく失敗に終わっているのであれば
残された手段は、減税くらいしか残っていないような気もします。

朴念仁も、所詮学生並みの素人です。
こんな浅はかな話で、貴重なお時間を浪費させてしまったならば、
心からお詫びいたします。

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posted by 朴念仁 at 14:09| Comment(2) | どうでもいいことですが | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月18日

デフレ経済と財政破綻の基本認識

今日は、朴念仁です。


昨日、朴念仁がコンサルしているお客様と少々景気の話題となりました。

「このままでは、景気は回復できずに
 社長さんの商売も負の影響を受け続けるかもしれませんね」
などと、無責任な話をしてしまいました。


所詮、かつてはローカルな中小企業の経営者に過ぎませんでしたし
今も小さな会社の社長さんのためのコンサルを生業としています。

したがって経済のことを語るなど、おこがましい限りではありますが、
日本を憂う一日本人として、景気に対する認識の話をさせていただきます。
マクロ経済は、ほんとうに苦手なのですが・・・。


日本は一貫して
国債発行による公共事業を中心に経済の拡大政策を取ってきました。

国債発行⇒公共事業
⇒供給(生産)拡大⇒所得増加⇒需要(消費)拡大⇒供給(生産)不足
⇒製品価格上昇⇒設備投資⇒供給(生産)拡大



この循環が続けば景気は過熱し、インフレが発生します。
景気過熱⇒インフレ⇒インフレ抑制政策⇒設備投資縮小⇒供給(生産)縮小
⇒供給(生産)と需要(消費)が均衡⇒インフレ解消


バブル崩壊以前は
このような拡大均衡経済が機能してきたのではないでしょうか。


拡大均衡経済と言うのは
企業の供給(生産)をコントロールすることで成り立ってきました。


しかし、残念ながらこの拡大均衡に金融ビッグバンが乗っかって、
バブルを創出してしまったと思うのです。


そしてバブル崩壊後は
所得減少⇒需要(消費)縮小⇒供給(生産)過剰⇒製品価格下落⇒景気低迷
⇒税収不足⇒財政赤字⇒赤字国債発行

となった訳です。


現在は、延々とデフレ経済が続き、そこから脱却できずにいます。
今の日本はデフレ下の縮小均衡経済の状態にあると言えます。

均衡は、ある意味安定ですが
縮小し続けることに大きな問題があるのです。


かつての政府・自民党は
拡大均衡の時と同じような景気刺激策を採用しました。


つまり、
相変わらず企業の供給(生産)をコントロールすることで
設備投資⇒生産拡大⇒所得増加・雇用の創出⇒消費拡大
となるはずでした。

ところが、企業は設備過剰の状態にあったのです。


金は設備投資に回ることはありませんでしたので、
景気回復は遅々として進まず、
税収が伸びずに、増えるのは国債の残高だけでした。


そこで、膨らんだ国債残高の増加を回避し、経済再生のために
小泉構造改革のもと、規制緩和・財政再建が行われました。

結果は経済再生も、赤字国債解消もならずに不況が続いています。
自民党のぶっ壊しには成功したようですが。


さてこの間、大企業はこぞって
生産性向上の名もとに、最悪のリストラを断行してしまったのです。

結果は所得の減少が続き、デフレが進行し
ますます税収が不足し、国債残高は積み上がる
ばかりです。


ちなみに好景気の時の、いわゆる建設国債の類は
それなりに日本経済の躍進に寄与してきた一面があると思います。

しかし、デフレ時の国債は税収不足を補う赤字国債。
これは、未来に禍根を残す極めて重大な問題であると思います。

財政赤字を赤字国債で穴埋めし続け
とうとう、2010年末の国債残高は973兆円


国債は、ほとんど日本人の購入によって賄われてきました。

日本国民の金融資産は1400兆円、だからまだ大丈夫なのでしょうか。
しかし、この中には株式投資や保険が含まれています。

となれば、純粋な預金額は1000兆円にも満たないはずです。
まさか、株式を売却して国債を購入できるはずがありません。

そんなことをしたら、株価が大暴落してしまうでしょう。


朴念仁には
日本国民の、国債購入余力があと、どのくらいあるのか分かりません。

しかし、日本国民が国債を買い続けることのできる限界が、
そう遠くはない将来
のような気がしてならないのです。

そのXデーがくれば、国債の金利を大幅に高くして
海外の金融機関に買ってもらう
しかなくなります。


そうなれば、すでに発行済みの国債は大暴落してしまいます。
その時、日本の国家財政は完全に破綻と言うことになるのでしょう。


以上のような経緯と現状を考えれば
財政再建は日本の重大な国策であることは論を待たないでしょう。
同時に経済を拡大均衡の状態へと、一刻も早く持って行く。


この二つのことが今の政権にゆだねられていると思うと
背筋が寒くなりませんか?


与謝野馨が入閣しましたが、彼は熱烈な財政再建論者です。
朴念仁も財政再建が必要であると考えます。

しかし、その手法が増税ですよね。
こんな考え方、素人にはとても受け入れることができません。

だって、そうでしょう。
増税すれば国民の消費マインドはますます低下し
可処分所得の減少により需要縮小がいっそう進み、景気はますます悪化。


景気が悪化すれば、財政赤字が続き財政再建には程遠いのではないのですか。


また、相変わらず、国債発行で不況から脱出
などとのたまう政治家や経済学者も多いように見受けれます。


縮小均衡経済からの脱出は、もう一度生産が拡大できる経済システムを
再構築すること
ではないでしょうか。

ただし、企業の供給をコントロールするのではなく
需要(消費)拡大の実現により供給(生産)も活気づく経済政策
が、
今求められているような気がします。

需要(消費)拡大を実現するためには一旦、大胆な減税を実行。
少なくとも30兆円とも40兆円ともいわれる需給ギャップ程度か
それ以上の減税で、不労所得による需要を喚起する。

企業は生産設備が余剰状態にありますから
すぐに需要の拡大に応えられる
はずです。

こう思っていましたが、
思わぬ大震災が企業の生産活動をさらに縮小させました。


それでも基本は減税
しかし、財政赤字の解消とは矛盾します。

そこで、減税による架空の消費が実体経済を押し上げ
景気が回復し、過熱し、インフレ進行し
拡大均衡経済の様相になった段階で増税する。

ここからが、本格的な財政再建。



私は経済音痴ですから
政治家や経済学者とこんな議論しても負けてしまうでしょう。

しかし、経営者的感覚で言わせていただければ
過去の失敗をもう一度繰り返す戦略は、決して取りたくありません。

そして、過去の失敗を繰り返すほど、政府が愚かでないことを期待します。

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posted by 朴念仁 at 13:38| Comment(0) | どうでもいいことですが | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月15日

会社の収益構造と危機対応度

今日は、朴念仁です。


前回「儲けるためには変動費と固定費の経営」で
管理会計は、企業の戦略を考える柱となるものであり
内部だけが知り得る、トップシークレットである。

だから儲ける経営のためには管理会計が必要となる。
と言うお話をさせていただきました。

しかし、管理会計は企業秘密であるゆえに
なかなかその言葉すら、認知されていませんでしたし
管理会計実践のための書籍は少なく、プログラムもないようです。


朴念仁も経営者時代
販売管理や仕入れ管理のプログラムは、特注の自社オリジナルを利用していました。
また、財務に関しては、税理士事務所の提供するプログラムを使っていました。

しかし、管理会計を導入しないと経営ができないので、
管理会計プログラムは、自分で作成するしかなかったのです。


だから今、コンサルの立場より、むしろ経営者としての経験から
簡単管理会計導入の最速・最強ツール【利益を増加させる経営】
を社長さんにお勧めしている訳です。


さて、今回は「会社の収益構造と危機対応度」についてのお話です。


二つの会社を、例題に取り上げて見たいと思います。

両社は共に売上高が1億円、経常利益が5百万(利益率5%)とします。

しかし、利益5百万を獲得するための収益構造は同じではありません。


変動損益計算書を使って説明したいと思います。

A社は変動比率が高くて、固定費が小さい。
koteihi-s.jpg


B社は変動比率が低くて、固定費が大きい。
koteihi-b.jpg



両社を比べると、その収益構造の違いは一目瞭然です。

A社の場合(変動比率が高くて、固定費が小さい)は、
売上が、1000万円増加すると、利益は250万円増加します。
売上が、1000万円減少すると、利益は250万円減少します。

また、B社に比べ損益分岐点が低く、経営安全率が高いと評価できます。



B社の場合(変動比率が低くて、固定費が大きい)は、
売上が、1000万円増加すると、利益は700万円増加します。
売上が、1000万円減少すると、利益は700万円減少します。

また、A社に比べ損益分岐点が高く、経営安全率が低いと評価できます。



この違いを損益分岐点グラフで確認して見ましょう。

A社の損益分岐点グラフ(変動比率が高くて、固定費が小さい)
bep-koteihi-s.jpg


B社の損益分岐点グラフ(変動比率が低くて、固定費が大きい)
bep-koteihi-b.jpg


グラフで確認して見ると、両社の収益構造がより明らかになりますね。


損益分岐点グラフでは、売上高線の傾きはは常に45度になります。

変動比率が小さければ、変動費線(総費用線)の傾きは小さくなり
変動比率が大きければ、変動費線(総費用線)の傾きは大きくなります。


そして、
売上高線と変動費線(総費用線)の角度の差が
収益性の差となって確認することができます。

角度の差が大きいほど、収益性が高いと言うことになります。


また、
売上高線と変動費線(総費用線)の角度の差が同じであるならば
固定費がより小さい方が
損益分岐点が低い、つまり経営安全率が高い構造をもった経営であると言えます。



さてここで、
今回のような大震災で被害を受け、
事業が完全に停止してしまった場合はどうなんでしょう。


固定費と言うのは、売上高の増減に関係なく発生する費用のことです。
つまり、
売上高が0円になってしまっても、固定費が発生してしまう訳ですね。


今回の大震災で、例えば工場の生産が復旧するまで3ヶ月間を要したとします。

A社の場合(変動比率が高くて、固定費が小さい)は
年間固定費が2000万円の3ヶ月分、
500万円が、売上が0円の状態(操業停止)にもかかわらず発生します。


一方
B社の場合(変動比率が低くて、固定費が大きい)は、
年間固定費が6500万円の3ヶ月分、
1625万円が、売上が0円の状態(操業停止)にもかかわらず発生します。

この間、B社は、A社の3倍以上の現金が流出してしまいます。


同じ売上高が1億円、経常利益が500万円の会社であっても
震災のようなリスクや、不景気で売上が下降続きのような場合
固定費の高い会社の方が、危機対応度が低いと言えます。



だから、デフレ経済下で企業の業績が停滞している時
大企業は固定費の削減を行おうとします。

さらに固定費のうち、人件費の占める割合が大きいため
安易に人件費を削減しようと考えます。

派遣労働の増加は、大企業が固定費の変動費化を進めた結果なのです。


固定費が低下すれば、
損益分岐点が下がり、経営安全率が向上し、危機対応度が高くなります。


企業存続のための手段として、管理会計上はあり得ることです。
社会的責任やモラルを考えなければ・・・。


派遣労働の是非は別として
「管理会計は、先ず変動損益計算書を紐解くことから始まる」
と言うことをご理解いただけましたでしょうか。

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posted by 朴念仁 at 09:01| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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