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2011年06月29日

予算の作成と経営戦略の立案どちららが先か

今日は、朴念仁です。


予算作成もしない、経営戦略立案もしないのは論外な話ですので
必ず毎期、どちらも行っていると言う前提で話をさせていただきます。

さて、今回のタイトルはふと思いつき
今、何の結論もなく思うがままにキーボードを叩いています。

意味のある内容になるのか、結論が出るのか、しばらくお付き合いください。


予算作成経営戦略立案のどちらが先かは、
鶏が先か卵が先かみたいなものかもしれません。

しかし、経営戦略を長期と単年度に分けて考えると答えが出そうです。


企業は必ずしも創業時の志やビジョンがある訳ではないのでしょう。

図らずも社長になってしまった経営者の方もおられると思います。
また長男として生まれ、二代目になることが宿命で社長となった方も多いと思います。
あるいは、経営環境が激変して、経営方針の大転換が必要な場合もあるでしょう。

こんな場合先ずは一度、経営理念を見直すか、なければ立案するのが良いと思います。


経営理念は、自社が何のために存在しているのかを明らかにしてくれますし、
迷った時立ち返るべき拠り所とも言えるものです。

経営理念の思いやビジョンを実現するために経営戦略を立案し
その結果得られるものが利益となります。


ならば、
・創業
・経営者の交代
・経営方針の大転換
の時は経営理念(立案・見直し)⇒経営戦略⇒予算

と言うことになるのだと思います。


それ以外は予算作成が先に来るのではないでしょうか。

一期が終了すると決算書などにより一年間の業績が確認できます。
業績確認とは、経営分析により予算を達成できたかどうかの確認作業です。

何を確認するのかと言えば
利益(営業利益・経常利益・税引後当期純利益・限界利益)
売上高(部門別・商品別・担当者別)
などを損益計算書から、自社の収益性など分析します。

自己資本や自己資本比率流動比率、特に現預金残高
受取債権(売掛金・受取手形など)、支払債務(買掛金・支払手形など)の状態
固定資産(機械等の設備投資や減価償却など)、固定負債主に長期借入金)の状態
などを貸借対照表から、自社の健全性分析などします。


前期の経営分析に基づき当期の予算を作成します。
予算は、企業の一年後のあるべき姿を数値化したものです。

あるべき姿とは、
どんな収益構造で必要利益を獲得するのか
どんな財務体質で自己資本を充実するのか

この2点です。


たとえば変動損益計算書により
@変動費や固定費が変わると利益はどうなるのか
 ・原材料費などの値上げ・値下げで変動費はどのように増減するのか
 ・新規設備投資や人員の変動で固定費はどのように増減するのか

A製品価格が改定された場合に販売数量はどのように増減するのか

B新製品を投入したら売上高と利益にどのような影響があるのか

最終的にどのような収益構造になった時に必要利益を獲得できるのか
繰り返しシミュレーションします。


この時の必要利益こそが、自社の存続と発展を約束してくれる唯一のものです。


必要利益とは自己資本増加が可能な利益です。

拙ブログで何度も申し上げてきましたが
【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】とならなければ自己資本は増加しません。

自己資本の減少が続けば、やがて債務超過から倒産に至ります。

だから、
自社の一年後のあるべき姿とは必要利益を獲得することで
前期より自己資本が増加できる状態になっていることです。


予算作成はそのために行われるのです。
なお、この場合の予算は全体の損益予算と資産状態のことです。

そして、一年後のあるべき姿が数値化されたら
その数値を実現するために販売戦略など差別化経営戦略を立案し
限られた資金や人材を集中的に投入して行くことになります。


さらに戦略は具体的行動計画に落とし込まれ、予算は明細予算が作成され
予算の進捗状況と戦略の実行状況を毎月検証し
予算が達成できるよう常に戦略の手直しや見直しを行って行きます。


ここまでやらないと、
期末になって、予算で数値化した自社のあるべき姿に到達できないでしょう。


結論は、経営戦略は自社のあるべき姿に到達するために立案されるのならば
単年度では、予算作成ができてから経営戦略を立案した方が現実的であると考えます。

同時並行で行う?
それまた結構なことだと思います。

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posted by 朴念仁 at 09:48| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月27日

TPPは日本にとって有益なのか

今日は、朴念仁です。


TPP(Trans Pacific Partnership)
環太平洋経済協定あるいは環太平洋戦略的経済連携協定などと訳されています。

当初、ニュージーランド、シンガポール、チリ、ブルネイの4カ国で始まり
現在はペルー、ベトナム、マレーシアが加盟国となり、
オーストラリアとアメリカが交渉国、日本が未定国となっています。
(なお、台湾、フィリピンも参加を表明しているようです)


日本において、参加するか否かの議論の中心はその経済効果と農業問題となっています。
内閣府は、メリットとデメリットを合わせてGDP2.4〜3.2兆円増加
経産省は、貿易自由化のメリットを主張して、参加した場合と比べて
参加しなければGDP10.5兆円減、雇用81.2万人減
農水省は、農業が壊滅的打撃を受けるとして11.6兆円の損失、雇用320万人減
とそれぞれに経済効果を算出しています。

以上のそれぞれの試算についての正否や、農業に与える影響は
朴念仁には正直分かりませんので、このことにあまり触れるつもりはありません。


そこで、TPPの二つの疑問について考えてみたいと思います。
一つは、誰が一番得をするのか?
二つは、なぜ農業ばかりに焦点があてられるのか?



TPP9カ国と日本を含めたGDPの構成比は
アメリカが67%、日本が24%

オーストラリアが5%、その他が4%となっています。

アメリカとオーストラリアはすでに
FTA(Free Trade Agreement)自由貿易協定
を結んでいます。

アメリカからすれば、日本がTPPに参加しなければ
オーストラリアを除くその他の参加国のGDP比率はわずか4%に過ぎず、
日本が参加しないTPPは意味がない訳です。

だから、アメリカは何としてでも日本を引きづり込みたいのです。


また、上記の内閣府や経産省の好意的経済効果試算は、
参加国の90%以上のGDPを締める
日米の自由貿易を見据えた試算
であることだけは間違いないところでしょう。

シンガーポールは金融立国、ブルネイは石油で農業問題とは無縁です。
オーストラリアを除くその他の国との間にも、大きな農業問題は存在しません。

農水省もアメリカとオーストラリアとの関係で試算しているのです。

したがって日本から見れば
TPPへの参加はアメリカとの問題
と言うことになります。

となれば、
TPPは実質日米の二国間自由貿易協定のように見えてきませんか。


また、日米の経済に中国経済が計り知れない影響を与えるようになりました。
今のところ、中国や韓国はTPPに強い関心を示していません

アメリカとしては、日本がTPPに参加することでいずれ中国も引きづり込み、
アメリカ抜きでのアジアの経済発展を、阻害したい
という意図があるのかもしれません。

この時、日米間のどちらにより経済的恩恵があるのか、
あるいは、誰の思惑が一番強く働いているのか第一の疑問です。



次に、なぜ農業ばかりに焦点があてられるのかについての疑問です。

FTAは二国間で粘り強く交渉を続け、
それぞれの国にデメリットの大きい品目を例外品目とする
条件付き自由貿易協定ですが、

TPPは一切の例外品目を認めず、
段階的に関税を撤廃すると言うのが原則です。



今、日本からアメリカに輸出する場合
例えば自動車の関税が2.5%、電気・電子機器は1.7%で
非農産物の平均関税率は3.3%です。

関税が撤廃されると言っても、この程度なのです。

最近の円・ドルは、30%以上円高になっていることを考えれば
焼け石に水の関税撤廃ではないでしょうか。
また、自動車のほとんどはアメリカでの現地生産です。


また、少々古いデータになり恐縮ですが
農産物の平均輸入関税率は、11.7%です。
ちなみにインドは122%、お隣の韓国は62%、EU19%など
必ずしも貿易面では、日本が極端に農業保護政策を取って言えるとは言えません。

しかし、米は778%、小麦が252%、牛肉が38.5%ですから
これらは一見、非常に大きな影響を受けるように見えます。


ただし、農家の総収入に対する保護の割合PSE(農業保護率)を比較すると、
日本58%、EU32%、アメリカ18%
日本は内政では農業を手厚く保護しています。

農業問題は、輸入自由化より国内農業政策が抱える構造的問題の方が大きいのです。


さて、TPPを輸入自由化から考えた時
農業以外にどんな影響があるのでしょうか。

実はTPPは生産物だけではなく、
金融などのサービス、投資、人材の自由化も含まれているようです。


アメリカのTPP日本巻き込み戦略の本音は、農業ではなくこちらではないでしょうか。

金融面では、郵貯、簡易保険の狙い撃ち。
投資面では、農業そのものではなく農産物の加工と農業法人化のための一層の農地改革。


(諸外国では外国で米法人が農産物を加工し輸出しているケースが多々あります)

NAFTA(北米自由貿易協定)で、カナダの農産物の輸出量は大幅に増加しましたが
農産物加工は米企業が独占してしまい、カナダの農家が潤った訳ではありません。


また、アメリカは公共工事入札の自由化も視野に入れているようです。
今、日本はホームページ上での入札ができるようになりましたが
英文での公共工事入札情報が記載されるようになるのでしょうか。

地方の公共工事まで及ぶとすれば、市町村は大変なことになるでしょう。


人材の自由化もしかりです。
今、日本はインドネシアとフィリピンから看護師・介護士を受け入れていますが
試験は日本語で行われています。この試験も英語になるのでしょうか。
ことの功罪はともかく、日本人の看護師などの賃金が減少するかもしれません。

まさか、アメリカの弁護士も受け入れろとまでは言ってこないと思います。
日本の弁護士は国家資格なのに対して、アメリカは州ごとの資格しかありませんから。

しかし、まさかがまさかでなくなるのが、アングロサクソンの戦略思考です。
ここに、ユダヤ系金融財閥が絡んでくるから、
日本人(管直人)の悠長な考え方ではアメリカに到底太刀打ちできないのです。



TPPは、農業と食糧自給率だけの問題ではありません。
以上のような問題を十分に議論しないまま、拙速にTPPに参加することが
ほんとうに日本の国益にかなっているのでしょうか。



2月16日、日本とインドの間で包括的経済連携協定=FTAの署名がなされました。

アメリカの思惑に乗せられてTPPに参加すのではなく
地道に、しかし積極的に、二国間で例外品目を認め合うFTPやEPAを結ぶのが、
よほど日本の国益になる
と思うのですが。

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ラベル:TPP FTA 貿易 自由化
posted by 朴念仁 at 09:32| Comment(0) | どうでもいいことですが | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月24日

ランチェスター戦略の落とし穴

今日は、朴念仁です。


昨日お客様と電話で打ち合わせ中のことです。
「朴念仁さん最近ランチェスター戦略の勉強を始めました」と言うことでした。

大変結構なことだと思います。
ただし、ランチェスター戦略を自社の都合のよいように勝手に解釈してしまうと
とんでもない罠に陥ることになります。


ランチェスター戦略については、たくさんの書籍も出ていますし
私などが語るより、ご自身で本を購入され勉強される方がずっと良いと思っていたので
拙ブログでも取り上げてきませんでした。

しかし、私のお客様が興味を持ったので
今回はランチェスター戦略について書いてみようと思います。


イギリスのフレデリック・W・ランチェスターという
自動車の設計・製作エンジニアが、第一次世界大戦中
空中戦における双方の戦闘機の数と損害数との間に法則がある
ことを発見しました。

この法則が、「ランチェスターの法則」と言われるものです。


第二次世界大戦では、
アメリカ軍がこのランチェスターの法則を軍事戦略に利用し勝利したのです。

この軍事戦略を経営戦略に応用したのが「ランチェスター戦略」なのですね。


さて、戦闘のために考えられたランチェスターの法則には
第一法則と第二法則があります。



戦闘が局地戦・単発兵器(1回の攻撃で1人しか攻撃できない)・接近戦の条件にある時戦闘の結果は
@味方の損害量=味方の初期兵力数−味方の残存兵力数
A敵の損害量=敵の初期兵力数−敵の残存兵力数

のように評価でき、@とAの損害量は一致する。

味方の初期兵力数が10人、味方の残存兵力数が4人ならば味方の損害量は6人。
この時敵の初期兵力数が6人ならば、敵の残存兵力数は0人となり敵の損害量も6人。

損害量は同じでも味方は4人が生き残り、戦闘に勝利することになります。

さらに、敵の3倍の兵力で戦えば必ず勝利すると言う「3:1の法則」が生まれました。
これがランチェスター第一法則で、戦闘力=武器性能数×兵力数で表されます。


一方で
戦闘が広域戦・近代兵器(1回の攻撃で複数の敵を攻撃)・遠隔戦の条件にある時
各兵力数は2乗され武器が同じであるならば、
第一法則より兵力数の差が圧倒的な差となり、
損害量は√(ルート)で計算されるので極端に少なくなる。

これがランチェスター第二法則で、戦闘力=武器性能数×兵力数×兵力数で表されます。

この、ランチェスターの第一法則と第二法則の軍事戦略を
経営戦略に置き換えたのが、「ランチェスター戦略」です。



それでは経営戦略は、これをどのように置き換えるのでしょうか。

武器効率とは
商品力、技術力、情報力、時間、サービス、信用(経営者)などですが、
これらを質的経営資源とします。

兵力数とは
社員数、営業マンの数、支店などの拠点の数、資金力、設備などですが、
これらを量的経営資源とします。

戦闘力とは
市場占有率(シェア)ですが、顧客獲得能力とします。


第一法則は
顧客獲得数または市場占有率(シェア)=質的経営資源×量的経営資源

第二法則は
顧客獲得数または市場占有率(シェア)=質的経営資源×量的経営資源×量的経営資源

となります。


このような法則のもとで、
圧倒的な一番を目指すのが「ランチェスター戦略」の本来の意味です。

一番ではなく圧倒的な一番とは「3:1の法則」が適用されることで実現します。
ここはとても重要な概念で、競合他社が諦めるほどの差を付けると言う意味です。

今回はこれ以上詳しい説明は省略させていただきます。


また、「ランチェスター戦略」は中小企業、大企業ともに成り立つ戦略ですが
多くの中小・零細企業の場合は第一法則の下での戦いとなります。

局地戦は
○○市や△△町などの狭い地域
性別・年齢・趣味・ライフスタイルなどの絞り込まれた客層

兵器は
チラシ・DM・ポスティング・手紙・ブログ・ホームページ

接近戦は
エンドユーザーへの直接販売
が基本となります。


大企業は第二法則の下で
全国を市場=広域戦
マスメディアを利用した大量の広告宣伝=兵器
商社・卸売業・代理店などを利用した大量販売と物流網=遠隔戦
が基本となります。


では、ランチェスター戦略の落とし穴とは?

「ランチェスター戦略」は大企業が画一的商品を大量に生産し
大量に消費された時代には、見事に適合していると思います。


現在は、消費者のライフスタイルや価値観が多様化し、画一的な商品では
消費者のニーズあるいはウォンツを満たしきれなくなってきました。


大企業と言えども、市場や顧客層をより細分化する必要が出てきたのです。

つまり、遠隔戦でビジネスしていた大企業が
接近戦まで降りてこようとしているのではないか
と、朴念仁は感じています。


また差別化戦略は、中小企業の専売特許ではありません。

第一法則により細分化された市場・顧客層の、ある唯一の分野に向けて
経営資源を選択・集中することが中小企業の差別化戦略です。


しかし大企業も差別化戦略により選択・集中を進めています。
全市場・全顧客を今まで以上に細分化し、
細分化されたそれぞれの分野に、差別化戦略を適応しようとしています。



中小企業の一点突破の分野に、
大企業が食い込もうとしている
のが現在の状況ではないでしょうか。

人気のある××ラーメン店と同じ味のラーメン
□□パティシェの監修したショートケーキなどのメーカー品が
店頭に並ぶ時代です。

「ランチェスター戦略」で中小企業が最も差別化しなけばならない
商品開発力=武器性能も、今は大企業に先を越されている感すらあります。

専門店の味が専門店の味でなくなりつつあります。


このような時代に、
中小企業がランチェスター戦略にもう一つ加えなければならないものが
共感であると思うのです。



テレビなどで大量に集中的に発せられる広告宣伝では
消費者の共感を呼ぶことができません。

共感は、ターゲットを絞り込んだ
「あなたのための情報」を提供することから生まれます。


・消費者の認知や理解を深める
・消費者の感覚や感性に訴える
・消費者の不安を取り除き信頼を得る

そして消費者の心を開いてもらう。
これがこれからの局地戦での必勝法であ、強力な武器になると思うのです。


なお、文中に市場・顧客層の細分化とありますが
マーケティングではこれをセグメンテーションと言います。
セグメンテーションについては改めてお伝えしたいと思います。

簡単管理会計の最速・最強ツール9+1こちらから
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posted by 朴念仁 at 11:27| Comment(0) | 差別化経営戦略(儲けの理由) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月23日

ホームページやブログは費用対効果の高い集客手段

今日は、朴念仁です。


集客=新規顧客開拓は商売の基本です。
ローカルな商売をされている場合でも、
チラシやDM、スポットでのテレビCMなどを利用されていると思います。

集客は継続して行わないと、継続的に新規顧客を増やすことができません。
しかし、予算が限られているため十分な集客ができていないのではないでしょうか。
また、費用対効果も決して高いとは言えません。


ホームページやブログは365日ネット上で閲覧が可能です。
消費者は好きな時間にいつでも、
社長さんの会社のホームページから商品情報を得ることができます。

しかもホームページは、10万円以下で製作している会社が増えてきました。
ブログに至っては、コストは0円です。
ただし記事を投稿するにあたり、時間と言うコストは必要となります。

チラシは年に数回ですが、ホームページやブログは一年中販促活動をしてくれます。


さて、消費者が情報を求めている場合
ヤフーやグーグルの検索エンジンでキーワードを入力し欲しい情報を探します。


この時、よほどのファンを除けば
店名や社名をキーワード入力して訪問してくる消費者はほとんどいません。
ただし、チラシなどにホームページのアドレスの記載があり
ホームページに誘導する仕組みが取られている場合はその限りではありません。


それでは消費者はどのように情報を探しているのでしょうか。

ハイブリッドカーを購入したいと考えている時
トヨタやホンダのショップを訪れる前に、
「プリウス 評価」などの検索キーワードで既にプリウスを購入された人の評価や
「ハイブリッドカー 比較」などのキーワードで専門家の評価などを参考にします。

その後、プリウス、インサイトの価格、性能、デザイン、内装、色などを
トヨタ、ホンダのホームページで詳細に確認します。

事前に知識を身につけてから、ようやく店舗に足を運んで購入を検討します。


地域で小さな商売されている場合でも全く同じです。

例えば静岡県富士市に在住の消費者は
「富士市 車検 格安」
「富士市 とんかつ おいしい」
「富士市 シュークリーム」
などの検索キーワードを入力し情報を探します。

富士市に住んでいる方は、「車検」「とんかつ」「シュークリーム」と
単独キーワードで検索するのではなく
複数の検索キーワードで必要な情報に辿り着こうと考えます。


ダイレクトにとんかつ屋さんや洋菓子店の店名を入力してくることもありません。


試しに今グーグルで「富士市 車検 格安」のキーワード検索して見ます。
619,000件の情報がヒットしました。

検索エンジンでは1千万を超えるヒット数も珍しくありません。
この検索数は決して多くありませんが、
地域が絞り込まれているために少ないヒット数になったのです。


それでも、619,000件の中で、グーグルで上位表示されなければ
ホームページやブログは存在しないに等しいものになってしまいます。



グーグルは1ページに10件表示されます。
できれば検索結果は10位以内に表示させたいところです。
少なくとも3ページ30位以内が限界でしょう。

キーワード検索してきた閲覧者は
せいぜい3ページくらいまでしか追いかけない
と言われています。
私の場合も3ページが限界で、その後のページはほとんど見ません。


それでは、社長さんのブログが1ページ目に表示されることは可能なのでしょうか。
拙ブログ「朴念仁の寝言」で検証して見ましょう。


さて、「朴念仁の寝言」では原価計算に関する記事もいくつか投稿しています。
そこで、グーグルで「原価計算 方法」のキーワードで検索して見ます。

797,000件の情報がヒットしました。
1位に表示されませんでしたが6位に私の記事が表示されています。
また、私のホームページは19位でした。

今度はキーワードを絞り込み「原価計算 方法 簡単」で検索して見ます。
ブログ記事が3位と4位、ホームページが5位に表示されました。


今度は比較的大きなキーワードで検索して見ます。
最初は「予算 作成」で検索します。
何と、34,600,000件の膨大な情報がヒットしました。

まず、上位に表示されないだろうと思いましたが
8位に表示されています。

それではと思い、キーワードを「予算 作成 利益」と絞り込んで見ました。
それでもまだ、6,470,000件の情報がヒットしました。

結果は見事に1位に表示されました。
ホームページも3位に表示されています。

現実には、決してビッグネームではない「名もなき花?」の私のブログに
このようなキーワードで多くの方が、「朴念仁の寝言」を訪問してくれています。


さて、私がブログを始めた理由はいくつかありますが
その中でも、ブログやホームページをある「仮説と検証」のために
ブログは今年の1月4日から、ホームページの手直しは4月から始めました。

まだ、短い期間ですので「仮説と検証」は不十分ですが
様々な実験を重ね、ある結論にたどり着きたいと思っています。

目的は、「集客のためのインターネット活用方法」ですが、
いつか、「仮説と検証」の結果を皆さまにご報告できたらと思っています。


話を元に戻しましょう。

社長さんのブログ記事が、検索エンジンの上位に表示されることが
決して不可能ではないことが、お分かりいただけたと思います。

チラシやDMは即効性が高いかもしれません。

また、できる限りの手段による販促活動もそれなりに必要です。

ホームページやブログは即効性はないかもしれません。
しかし、地道に続けることで必ずアクセス数がアップしてきます。


検索エンジンから情報が欲しい人は、明確な目標を持っています。
だから、社長さんのサイトを訪問した消費者は、その時すでに見込み客なのです。



ホームページやブログに訪問していただけることは
AMTULにおけるA:Awareness(認知=気づく)
AIDMAにおけるA:Attention(注意)

の第1段階をクリアーしたことになります。

サイト訪問の結果、社長さんの商品やサービスに共感すれば
AMTULにおけるM:Memory(記憶=覚える)
AIDMAにおけるI:Interest(興味)

の第2段階に達し、
次の段階である
AMTULにおけるT:Trial Use(試用=試す)
AIDMAにおけるD:Dsire(欲望)
へと進み、
お店に足を運んで見ようかと思うようになります。

後は、自社のファンとなっていただけるような販売戦略を構築して行くことになります。

ホームページやブログは費用対効果の高い販促ツールです。
地道に続ければ必ず良い結果が得られます。


ただし、より良い結果を得るためには
ルールや手法がありますので、それらを身につけておくことが必要となります。

このルールと手法を今実験中ですが基本の部分については
簡単なことなので、次回以降の早い時期にお伝えしたいと思っています。

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posted by 朴念仁 at 10:35| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月21日

ホームページやブログでスルーされない情報発信

今日は、朴念仁です。


消費者が商品を購入する場合、ヤフーやグーグル等の検索エンジン
商品情報を探し、事前に商品の性能や特徴、価格などを比較し、
十分な知識を得てからお店に足を運ぶ、問い合わせをして見るなどのプロセス経て
ようやく商品やサービスの購入に至る場合が増えてきました。

商品情報は企業やお店のホームページからばかりでなく
企業が運営しているブログやフェースブック、
企業以外の個人のソーシャル・メディアの口コミ情報、
ランキングサイトなども参考にして、最終的に商品購入を決定しているのです。



しかし、ネット上には情報が溢れかえっているためその巨大な情報量の中で、
消費者が社長さんの発信している情報にたどり着いてくれるためには
それなりの工夫と発想の転換が必要となります。

また、消費者は大量の情報を上手く処理する手段を身につけています。
@検索エンジンで欲しい情報を検索します。
A自分の求めているいる情報かどうかをタイトルだけで判断します。
B気になるタイトルであれば取りあえずクリックしてみます。

ここまでが消費者が情報にたどり着くためのの第1ステップです。


次に、クリックした後にじっくり読んでくれるかどうかが第2ステップです。

その判断は長くても数秒、場合によっては瞬時にサイトから離れてしまいます。
@多少興味を持った場合はお気に入り登録して後から読んでみようと考えます。
Aその後他のサイトもクリックして同様のプロセスを繰り返します。
Bそのプロセスの中で、非常に関心の高い内容に触れた時は
 お気に入り登録せず、一気に読み進めて行きます。

この段階で、後で読もうと考えたサイトへは二度と戻ってきません。
つまり、スルー(無視)されてしまうのです。


何とか情報を読んでいただくところまで行っても期待外れであれば、
結局これもスルーされ、そのサイトに二度と訪れてくれないかもしれません。


ここまできてスルーされないためには、ベネフィットが必要になります。

ベネフィットとは
発信された情報が欲していた情報であるか、自分に関係している情報であり
その情報に接したことにより「得をした」と感じるものでなければなりません。
言い方を変えれば、「知らなければ損をした」と思わせるものです。



ベネフィットの要素は消費者の
・認知や理解を深めることができ
・感覚や感性に訴えることができ
・不安を取り除き信頼を得ることができ
・共感を呼ぶものであり
それらにより心を開いてくれるものでなければなりません。



しかし、消費者の求めるベネフィットは一様ではありません。
消費者はマスメディアにより一方的に押し付けられる情報に、ウンザリしているのです。
だから、社長さんが発信する情報は
「わたしのための情報」
「わたしの気持ちを良く理解してくれる情報」

となっている必要があります。

「自社の商品はこんなに素晴らしい」と訴える情報発信は自己満足に過ぎません。
お客様のサイドに立つ、コミュニケーション型の情報発信が求められます。

自社の利益や得を考える前に、お客様のベネフィットを優先する情報発信
これからのネット社会で支持されて行くのだと思います。

つまりホームページやブログ、フェースブックなどで
消費者の共感を呼ぶヒューマンタッチの情報発信こそが
スルーされない情報発信の最良の方法だと思うのです。


さて、消費者が最初に検索エンジンで情報を求めている時
そこに社長さんの発信してる情報が見つからなければどうしようもありません。

消費者はキーワードで検索します。
ひとつのキーワードで1千万件を超える情報も珍しくありません。

グーグルでも1ページの情報件数は10件です。
100万件の情報の100万番では話になりませんが
100番でも10ページ目になります。
中々そこまでページを追いかけてくれません。

とても良質でベネフィットのある情報でも
検索エンジンに上位表示されなければ、スルーどころか存在しないに等しいのです。


次回は、自社のホームページやブログをお金をかけずに
検索エンジンで上位表示させる基本をお話したいと思います。

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2011年06月20日

有益な情報を発信できなと商品は売れない

今日は、朴念仁です。


ネット社会において大きく変化したことのひとつは
消費者が情報の取捨選択に厳しくなったこと」ではないでしょうか。

インターネットが登場する以前は
企業の広告宣伝は、新聞・雑誌・テレビなどのマスメディアが主体となってきました。

友人と酒を酌み交わしている時の話題も、テレビや新聞から得た情報が中心でした。


つまり、個人の情報の収集手段はマスメディアと書籍に限られたいたのですから、
企業が広告宣伝として、マスメディアを利用するのは当然のことでした。

しかし情報は一方的で、企業の商品情報も消費者に一方的に届けられていました。

この時の広告宣伝のあり方は、自社の商品が優れていることを、
できるだけ多くのメディアを利用して、
多額の広告宣伝費をつぎ込む必要があったのだと思います。



ネット社会では、
ヤフーなどの検索エンジンが、消費者の情報収集の手段へと変化しました。


情報は企業が発信するだけではなく、個人のブログや、
最近ではツイッターフェイスブックが、大量の情報を提供してくれます。

商品が欲しい時、企業のホームページではなく
ブログやフェースブックによる、個人のソーシャル・メディアの口コミ情報や、
ランキングサイトを参考に購入する消費者も増えてきました。


しかし、あまりにも大量の情報があふれているため
消費者は自分にとって有益でない情報はスルーしてしまいます。
有益であるかどうかは一瞬にして、つまり1秒か2秒で判断しています。


これも当然で、一人の人間の情報処理能力には自ずと限界があるからです。


このようなネット社会時代に、一方的に情報を届けているだけでは
消費者の心の琴線に触れることはないでしょう。

良い商品であれば、
それを消費者に伝えさえすれば、必ず購入してもらえる時代ではないのです。


商品を買って欲しければ、消費者に心を開いてもらう必要があります。

1対1の人間関係においても
相手に心を開いてもらうためにはコミュニケーションが欠かせません。

しかし広告宣伝である限り、コミュニケーションをとると言っても限界があります。

そこで、情報発信の方法を自社の優れている商品を伝える方法から
・消費者の認知や理解を深めることができ
・消費者の感覚や感性に訴えることができ
・消費者の不安を取り除き信頼を得ることができる

方法に変える必要が出てきました。

そのためには、消費者がどんな情報を求めているのかを探ることができなければ
消費者が心を開き
商品を選択し
買ってもらえる

と言う結果が得られないでしょう。

これは、大変難しいことですが
ネット社会で消費者が商品購入に至るプロセスが変化したのですから
企業も消費者に商品を伝えるプロセスを変化させなければならないと思うのです。


一方で、今まで中小・零細企業は、マスメディアを利用した広告宣伝は
費用対効果がない
ためほとんど不可能でした。

しかし今は、お金をかけず
ホームページ、ブログ、フェースブックなどで自社の情報を伝えることが可能です。

大企業でなくても、地域限定の商売であっても
@消費者の感覚や感性に訴えることで
A消費者の心がを開かれ
B商品は認知され
C商品の良さが理解され

購入に結びつきます。

ネット上で商品を販売する必要があると言っているのではありません。
消費者はネットで情報を収集してから、
リアルな店舗に足を運び購入するスタイルに変化してきているのです。


このことは、もしあなたの会社がネット上に情報発信していないのでれば
始めから消費者の商品選択肢から漏れていることになります。


問題は、ネットを利用した情報発信で
@どのように消費者に心を開くことができるか
A一瞬にしてスルーされない情報発信とはどんなことなのか
B情報は消費者にとってどんなベネフィットを提供しているか

を考えることなのです。

ここは、また次回以降お伝えしたいと思いますが
その前に、まだネット上で情報発信されていない企業は、
一刻も早く自社のサイトを立ち上げ
ブログやフェースブックで有益な情報を発信すべきであると考えます。

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posted by 朴念仁 at 09:04| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月15日

コアコンピタンスを活かして異業種に参入

今日は、朴念仁です。


前回の「選択と集中でシェア60%超」は
@ドメイン(市場や顧客層)=事業領域を絞り込み
Aコアコンピタンス(核となる他社に圧倒的な強み)による技術やサービスで
BKFS(成功要因)=儲けの理由を見出し
Cここに限られた資源(資金や人材など)を集中してつぎ込む
これが選択と集中による中小企業=弱者の差別化経営戦略である

と言う内容でした。


今回は、「コアコンピタンスとは何か」について考えてみたいと思います。

経営理念ミッションとビジョンに基づき、
経営行動においてライバル企業と戦い、勝利し、自社を成長させるためには
どうしたら良いのかを考えるのが経営戦略です。


小さな会社の場合、
自社の全く経験やノウハウのない領域ドメインに含むことは、
限られた経営資源を無駄に消費することになりかねないので避けるべきです。

したがって、経営戦略は自社の得意とする事業領域=ドメインを
明確にすることから始めます。



つまり、自社の得意とする領域、他社に優位な領域で
@どのような顧客層の
Aどのようなニーズに向けて
Bどのようなコアコンピタンスに基づく製品や技術やサービスを展開するために
Cどのように限られた経営資源を集中するのか

が中小企業の差別化経営戦略と言うことになります。


さらに、他社に圧倒的な強み「コアコンピタンス」は
・自社の経営戦力の要となり
・自社で守り抜かなければならない(真似されない)ものであり
製品や技術やサービスを支える核となるものであり
既存の製品や技術やサービスそのものではない
と言うことが
コアコンピタンスを考える上でのキーポイントになります。


ここで、事業領域=ドメインを大雑把に考える場合
@既存商品を既存市場で販売する
A既存商品を新規市場で販売する
B新商品を既存市場で販売する
C新商品を新規市場で販売する

のような捉え方ができます。

この4つの中でCの「新商品を新規市場で販売する」の選択は
自社の全く経験やノウハウのない領域であり
中小企業がここを事業領域=ドメインに含めることは大変危険なことです。



しかし、「新商品を新規市場で販売する」を
自社のコアコンピタンスに基づく新商品を新規市場で販売する
と置き換えてみたらどうでしょうか。

他社に圧倒的な強みのコアコンピタンスは
新規市場=新規事業領域でも、コアコンピタンスとなり得るかもしれないのです。



前回の「選択と集中でシェア60%超」の中で紹介したスズモ器工も
米を材料にした和菓子を加工する機械のコアコンピタンスを
同様に米を材料にしたすしに活かして、すしロボットを開発し
「自社のコアコンピタンスに基づく新商品を新規市場で販売する」
ことに成功した訳です。

スズモ流に言いかえれば
米を材料とする和菓子加工のコアコンピタンスに基づき
新商品であるすしロボットを
新規市場である回転ずし、コンビニ、スーパーに販売する。

と言うことになります。


他にも自社のコアコンピタンスに基づき、
新規市場を開拓しようとしている会社があります。

東京三鷹市に本社を置く武蔵エンジニアリング。

この企業は
エレクトロニクス業界で電子部品をプリント基板に付ける
接着剤の定量塗布装置である、ディスペンサを製造し販売している会社です。

このディスペンサは
@定量塗布を制御するコントローラ
Aそれに付随して用途や材料に応じたノズルなどのアクセサリ類
B塗布の自動化の目的ためのロボットディスペンサで自動塗布
C液状の材料で発生しやすい液だれの防止
などのコアコンピタンスに基づき開発され販売されています。


2010年、この液状素材をを塗布するコアコンピタンスに基づき
菓子製造メーカーを新規市場として、ある新商品を開発し販売を開始しました。


この新しい塗布装置は
例えばデコレーションケーキの表面にチョコレートで
「HAPPY BIRTHDAY」
「MERRY CHRISTMAS」
などの文字を書いたり、パソコンでデザインすれば絵も描ける塗布装置なのです。


液状であれば接着剤であろうが、チョコレートソースであろうが
どんな面にも塗布できるコアコンピタンスに基づき異業種へ参入したのです。


今後の需要拡大は今のところ定かではありませんが
すでに数台の機械が洋菓子店に納入されています。


コアコンピタンスは、既存の製品や技術やサービスそのものではありません。
コアコンピタンスは、製品や技術やサービスを支える核となるものです。


この視点から自社の戦略を見直してみると
中小企業にとってもっとも危険な事業領域=ドメインである
「新商品を新規市場で販売する」可能性が見えてくるかもしれません。

既存市場である今までの事業領域=ドメインに限界を感じているなら
自社のコアコンピタンスの発展性があるのかどうか
検討して見る価値があると思うのですが。

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2011年06月13日

選択と集中でシェア60%超

今日は、朴念仁です。


中小企業では弱者の差別化戦略は、選択と集中が大原則となります。
これなしで、存続・成長はあり得ないと言っても過言ではありません。

@ドメイン(市場や顧客層)=事業領域を絞り込み
Aコアコンピタンス(核となる他社に圧倒的な強み)による技術やサービスで
BKFS(成功要因)=儲けの理由を見出し
Cここに限られた資源(資金や人材など)を集中してつぎ込む

これが選択と集中による中小企業=弱者の差別化経営戦略です。


このためにはSWOT分析により
・自社の強みと弱み
・自社を取り巻く環境から機会と脅威

のなかからドメイン・コアコンピタンス・KFSを明らかにしていきます。


今回は選択と集中により
エクセレントカンパニーとして、業界で高いシェアを誇る会社を紹介したいと思います。
先ずは次の概略の財務状況をご覧ください。
suzumo-5ki.jpg
suzumo-soneki.jpg
suzumo-shisan.jpg
(以上はこの会社のホームページより参照)

直近の決算では
売上高 :60億9200万円
粗利益 :26億9500万円(44.2%)
営業利益:60億円(9.8%)
経常利益:61億円

総資産 :72億 100万円
純資産 :58億4000万円(81.1%)
と言う状況になっています。


高い粗利益率と言えども、驚くほど高い営業利益率を出していません
これは、お客様へのフォローを充実させるために
営業・サービス体制を強化
している現れでしょう。

したがって販売管理費が高く、
営業利益率がそれほど高くなっていない
ものと思われます。


営業利益より経常利益が大きいのは、ほとんど無借金経営となっているのでしょう。
経常利益=営業利益+営業外収益−営業外損失となります。
営業外損失は借入金の利息などですから、支払利息負担がないのだと思います。


着実に利益を積み重ねた結果、純資産の総資産に対する比率は80%を超えています。
まさに、エクセレントカンパニーです。


さて、この中小企業は、
1961年に埼玉で創業した鈴茂器工(以下スズモ)と言う会社です。


鈴茂器工という会社をご存じでしたか。

食品を加工するロボットを製作している会社なのです。
何のロボットかと言ええば、あの「すしロボ」と言う名の
寿司のしゃりを自動で握ったり、巻きずしを自動でつくる食品ロボットなのです。

そして「すしロボ」のシェアの60%がスズモの「すしロボ」です。


回転ずしや、スーパー・コンビニで販売されている寿司は
この「すしロボ」がしゃりを握り、巻いているのです。

「すしロボ」のおかげで
職人がいなくても短時間に大量の寿司生産が可能になりました。

その恩恵で、私たちは安い寿司を食べることができるようなったのですね。


「すしロボ」の第1号機ST-77型寿司ロボットは1981年に開発されました。
その後、改良を重ね、バリエーションも増やし
今では寿司職人が握るような米粒のたったしゃりが握れるようになっています。

スズモは当初和菓子を自動で作る機械を製作・販売していました。
しかし、この分野では栃木県にあるレオンと言う会社が先駆者で
業界内においても高いシェアを誇り、スズモは完全に負け組でした。



「すしロボ」開発は、減反政策によるコメ余りが契機となったようです。
・米の消費量拡大に少しでも貢献しようとする使命感
・和菓子の自動加工機械では行きの残れないと言う危機感
・創業者のチャレンジ精神

が「すしロボ」を生んだのに違いありません。

もともと和菓子も米を素材にした商品が多く
米を加工するというスズモのコアコンピタンスが、寿司に活かされたのです。
コアコンピタンスとはそう言うものなのです。


スズモは、「すしロボ」に特化し現在ナンバーワン企業として存在しています。
海外売上高比率はまだ15%に過ぎず、世界の寿司需要を考えると
今後ますます躍進が期待されるのではないでしょうか。

選択と集中とは、
@他社がまだ参入していない事業領域に自社のコアコンピタンスをぶつける
Aそして、徹底して限られた資源をつぎ込んで行く

と言うことではないでしょうか。

そして社長のチャレンジ精神と使命感がこれを支え
やがて他社と差別化されたエクセレントカンパニーに育って行くのだと思います。

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2011年06月10日

販売数が減れば1個あたり原価が増える

今日は、朴念仁です。


タイトルの「販売数が減れば1個あたり原価が増える」をご覧になって
「何だ、そんなことは当然じゃないか!」と思われたのではないですか?

そもそも経営原則は、当然なことが多いのです。
「当然のことが当然にできていないか、理解していない」と躓く原因になります。

今回は当然な基本中のお話ですが、大切な経営原則であると思います。
なお製造業を例にしていますが、仕入商品を扱っている場合も全く同じ考え方です。


ここで
製造原価=製造コストと、総原価の違いにつて整理しておきましょう。

製造原価とは
・製品製造に要した材料費などの変動費
・製造の人件費や経費等(ここではこれらをすべて固定費とします)
の合計です。
(製造原価率は製造原価÷売上高)

総原価とは
製造原価に販売管理費(同様にすべて固定費とします)を加えたものです。
(総原価率は総原価÷売上高)


およそ、ただ原価と言う言葉を使う場合は曖昧なことが多いので
製造原価なのか総原価なのか、はっきりさせておく必要があります。


次に変動費と固定費についてです。

変動費は販売数量の増減に伴って、または比例して増減する費用であり
固定費は販売数量の増減に伴って、増減しない一定の費用のことです。


それでは、次の「製造数の増減による製品1個あたり原価の変動」表をご覧ください。

cost.jpg

この製品の1個あたりの変動費は400円です。
1万個製造しても、5千個製造しても1個あたり変動費は変わらないので
製造数の増減により、合計の変動費は増減します。

また、固定費は1万個でも5千個でも製造数に関係なく一定です。


製造原価(製造コスト)は1万個の場合600万円、5千個の場合400万円となり減少します。
これは、変動費が製造数の減少に伴い減少するからです。

しかし、製造部門の固定費は一定ですから
1個あたり製造原価(製造コスト)は
1万個の場合600円、5千個の場合800円と約33%上昇します。


総原価の場合は
1万個の場合900万円、5千個の場合700万円となり同様に減少します。
理由は、製造原価の時と同様に、変動費が製造数の減少に伴い減少するからです。

しかし、
1個あたり総原価は
1万個の場合900円、5千個の場合1400円と約56%上昇してしまいます。

製造原価にくらべて総原価の方が、1個あたり原価の増加率が大きいのは
製造数の増減によって変動しない固定費の販売管理費が、総原価に反映されるからです。


このように、製造数または販売数の増減による原価の変化を見る場合は
必ず1個あたりの製造原価と総原価を算出する必要があります。

製造数の増減で原価が増減すると言うことは
製造のロット数により、1個あたりの原価が変動すると言うことにもなります。



この例題は製品販売価格が全て1000円の場合で計算されています。
しかし、製品価格は最初に価格ありきではなく
1個あたり総原価に利益を加えて求められる
の通常の考え方です。


このことは、製品1個あたりの変動費が同じでも
「製造数により製品価格を変動させることができる」と言う意味になります。


つまり、
よりたくさん製造することが可能であれば、価格を下げることも可能である。
と言うことなのです。

しかし、ある製造数を基準に原価計算を実行したが
予定の製造数を満たすことができない場合、予定の1個あたり原価は上昇しますので
利益は予定利益を得ることができなくなります。


また、商品や製品は顧客から見た価値の大小があります。
たくさん製造しないことで、希少価値が生まれる場合もあります。

価値が大きいか希少価値が認められた場合
その製品はより高い価格で販売可能で、利益率も高くなります。


この辺がそれぞれの企業の価格戦略であり経営戦略なのです。

その基本となるなるのが
製造数の増減による製品1個あたり原価をシミュレーションする管理会計なのです。

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2011年06月09日

借入金返済額が資金繰りに与える影響

今日は、朴念仁です。


3回に亘り
減価償却費、在庫、売掛金回収が資金繰りに与える影響についてお話ししました。
詳細については
減価償却費と資金繰りの関係
在庫が資金繰りを悪化させる
売掛金と買掛金が資金繰りに与える影響
をご覧になってください。


今回は、「借入金返済額が資金繰りに与える影響」についての説明となります。

その前に、前回の振り返りと若干の補足をさせていただきます。

「売掛金と買掛金が資金繰りに与える影響」において
次のような条件の時
@A社は平成○○年4月1日業務を開始しました。
A業種:製造業
B変動比率:40%
C売上代金回収:月末締め3ヶ月後の受取手形
D仕入代金支払:月末締め翌月末現金
E人件費を含む経費(固定費):毎月発生月に支払われるものとする
※なお、便宜上その他の条件(減価償却・借入金返済など)は一切無視します。
F毎月の、売上高が100万円、経費(固定費)が55万円、
 材料仕入れが売上高×変動比率(40%)により40万円。

下記の表のような結果になると言う内容でした。

urikake-shiharai1.jpg

さて、運転資金に増加運転資金と言うものがあります。
何が増加するのかと言えば、売上が増加するのです。
売上が拡大している時は、増加分の売上に対する仕入が増加します。

しかし、
売上増加分の代金回収は遅れてきますので、
増加分仕入に対する買掛金支払のための資金が不足します。


この時銀行は、
増加運転資金として、他の運転資金に優先して貸し出しに応じてくれます。


銀行は、赤字の穴埋めのための融資には難色を示しますが
増加運転資金だけは、唯一容易に貸し出す運転資金なのです。


それでは、今回のテーマ「借入金返済額が資金繰りに与える影響」についてです。
あわせて、減価償却費と納税が資金繰りに与える影響につても触れてみたいと思います。
例題の会社は、前述の条件が、
例題1
・自己資本が290万円(すべて現金資産として保有)
・他人資本つまり銀行からの長期借入金が900万円
 (これは、全て開業資金や設備投資に使われたものとします)
・また長期借入金の返済期間は5年(60ヶ月)ですので
 毎月の元金返済額は15万円となります
減価償却費が毎月5万円発生
のような条件に変わりました。

kariire-hensai1.jpg

借入金返済が生じない場合は
6月には期首の現金を使いきってしまいますが
売上高の回収が始まる7月以降、現金は毎月5万円ずつ増え続けています。

毎月15万円の借入金返済が発生した場合は同じように、6月には期首の現金を使いきってしまいました。
しかし、売上高の回収が始まる7月以降も、毎月10万円ずつ現金の減少が続きます。


さてここで、最初の表では経費支払となっていましたが
今度の表では発生費用と名称が変わっています。

損益計算書の費用の中には減価償却費が含まれますので
それを加えて、経費支払ではなく発生費用として見ました。

減価償却費は損益上経費であっても、現金の流出を伴わない費用科目です。
キャッシュフローでは発生費用から、毎月の減価償却費5万円を減ずることになります。

変動損益計算書を比べてみると
借入金返済と減価償却費が発生しない場合は、
利益が60万円です。

借入金返済と減価償却費が発生する場合は、
毎月の減価償却費5万円が費用になりますので
利益が0円となります。


しかし、キャッシュフローを見ると
借入金返済が発生した場合は、売上高の回収が始まる7月以降も
現金が毎月10万円ずつ不足し続け、期末までに90万円不足してしまいます。
損益上は赤字ではないのですが、
期首からは380万円の現金が流出
してしまったことになります。

このケースは毎月の売上が100万円と言う仮定ですが
もし毎月の売上が10倍の1000万円で、その他も10倍ならば
現金流出は、実に3800万円と言うことになります。


現金が不足すると言うことは、当然支払のための資金が不足する訳です。
その後他の資金需要がなくても、翌期以降も毎年120万円の資金不足が生じてきます。
したがって、長期借入金の返済が終了するまで運手資金を調達しなければなりません。
しかし、事業活動は新たな設備投資や、突発的な修繕費用の発生など
常に何かしらの新しい資金が必要となります。

また、損益計算書上で利益が出ていれば、翌期5月には納税しなければなりません。
これまた納税資金を借りないと納税できないことになります

これでは、頑張って黒字経営を達成しても、まるで自転車操業のようです。


さて、それでは
例題2
・自己資本が260万円(すべて現金資産として保有)
・他人資本つまり銀行からの長期借入金が600万円
・また長期借入金の返済期間は10年(120ヶ月)にしたので
 毎月の元金返済額は5万円となります
減価償却費が毎月5万円発生
の場合はどうでしょうか。


借入金が300万円少なく、返済期間も倍の10年になりました。
毎月の借入金元金返済額は、15万円から3分の1の5万円に減少しました。


kariire-hensai2.jpg

この場合でも6月に現金を使いきってしまい
その後売上代金の回収が始まってもキャッシュフローはトントンの状態で
現金が一切増えることはありません。

これだけ借入金の返済条件が緩和されてもなお、資金繰りは厳しい状態なのです。

このように借入金の存在により、
たちまちキャッシュフローが悪化し経営が難しくなってしまうのです。
いかに、借入金返済が企業活動に重大な影響を及ぼすか
分かっていただけましたでしょうか。


このことが、朴念仁がいつも申し上げている
企業は儲け=必要利益を知り、それを獲得し続け自己資本の充実を目指す
と言う意味なのです。

決算書の利益はほんとうの利益ではなく、
「長期借入金返済と納税資金を賄うことができる利益」が企業の儲けなのです。


そのために儲け=必要利益を獲得できる予算とその進捗管理、および資金繰り管理は、
健全経営のためには、欠かすことができない重要なことなのです。

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posted by 朴念仁 at 07:53| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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