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2012年05月17日

経営者の資格

今日は、朴念仁です。


経営者の資格は何かと問われれば、
「経営者に資格は必要ない」と、一般的にはそう答えざるを得ません。

しかし、この場合の資格とは、
国家試験に合格して免許を取得するような資格がない、と言うことに過ぎず
経営道徳と経営スキルにおいては、経営者としての資格は存在すると思います。

その限りにおいては、
「道徳とスキルを持ち合わせていないのに、経営者になる」
「ただ、2世であるだけで、経営者になることができる」
これは、経営者にとっても、社員にとっても、不幸な事態ではないでしょうか。


さて、経営者が守るべき道徳とは?
「公私混同をしない」
この一点に尽きると思います、自戒も込めてですが。

・自社の収益性や財務体質と比べて、過大な役員報酬
・接待交際と称して、プライベートな飲食やゴルフ
⇒これらは、不要な現金が流失し、流動比率を悪化させる要因となります。

・別荘や、会員制リゾートホテル、無駄なゴルフ会員権の購入
・ベンツなど高級車の購入
⇒無駄な固定資産を借入金で購入すれば、財務体質は水膨れになり
 借入金返済が増え、必要利益が上昇してしまいます。


一番恐ろしいのは、そんな経営者の姿を見て
社員のモチベーションが低下してしまうことです。


次に、経営者が身につけておくべきスキルとは?

1)不断の経営改善
2)常に経営戦略を見直し、自社の強みを生かした限界利益の向上
3)内部留保を厚くし、自己資本比率を向上
により、強い財務体質を作ることは、
経営者が常に取り組まなければならない、最も大切なことです。

そのためには、
・自社を客観的に分析できる
・分析の結果、上記3つを達成するための手法が分かる


これらは、経営管理のためのスキルがなければできません。
このスキルを磨くことが、経営者のもう一つの資格であると思います。

そして、このスキルのことを管理会計と言います。


付け加えますが、経営者になるための前提条件があります。

「情熱と使命感」

これらは、経営理念として成文化されますが、
社長の思いを、全社員で共有できるようになれば、
会社は成長して行くことができます。

この思いを実現するために、
道徳とスキルが、経営者に求めらる資格なのでしょう。


なお、経営者の資格=経営管理のスキルは、
管理会計ツール【ここをクリック】を使いこなし、
仮説と検証を繰り返すことで向上して行きます。

決算書が読めないのは、実は、管理会計が分からないからなのです。
言いかえれば、
決算書では読み解けない問題を解決するのが、管理会計です。


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posted by 朴念仁 at 06:21| Comment(1) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月15日

利益を増やすのに一番効率が高い方法は

今日は、朴念仁です。


利益を増やす方法は、いくつかありますが、
最も効率よく利益を増やす方法は何かを、
次の変動損益計算書を用いて、検証して見ます。
riekihenka-00.jpg

利益増減要因は、大きく次の3パターンに分類されます。
1.売上高増減
  販売価格改定と販売数量増減
2.変動費増減
  材料仕入・資材費・外注単価などの価格改定
3.固定費増減

なお、上記の表は、
・内部留保増減額が0円
・経常利益が500万円(経常利益率5%)

となっていますので、それぞれの利益増減要因の変化で
内部留保と経常利益が、どのように増減するのか
検証して行きます。


(1)利益を増やすために販売数量を増やす
riekihenka-hanbaisu.jpg

販売数量が10%増加されると
・内部留保は、3,575,000円増加
・経常利益は、5,500,000円増加
この場合、変動比率と、限界利益率は変化しません。


(2)利益を増やすために販売価格を値上げする
riekihenka-hanbaikakaku.jpg

販売価格が10%値上げされると
・内部留保は、 6,500,000円増加
・経常利益は、10,000,000円増加
この場合、変動比率は4.09%低下し、
限界利益率は、反対に、4.09%増加します。


(3)利益を増やすために変動費の仕入価格などを値下げする
riekihenka-hendouhikakaku.jpg

変動費の価格が10%値下げされると
・内部留保は、2,925,000円増加
・経常利益は、4,500,000円増加
この場合、変動比率は4.5%低下し、
限界利益率は、反対に、4.5%増加します。


(4)利益を増やすために固定費を削減する
riekihenka-koteihi.jpg

固定費が10%削減されると
・内部留保は、3,250,000円増加
・経常利益は、5,000,000円増加
この場合、変動比率と、限界利益率は変化しませんが、
固定費率が5%減少します。


以上4つのパターンでは、販売価格を値上げした時に、
利益を増やす効果が、最も高いことが分かります。


しかし、販売価格を値引すれば、
最も多く利益を減少させることになってしまします。


このことを、次に検証して見ます。


(5)販売価格を値下げして、販売数量を増やす
riekihenka-tanka&suryou.jpg

販売価格を10%値下げすると、値下げ前と同額の利益を確保するために
販売数量を、約22.5%増やさなければなりません。


販売価格の値上げは、最も多く利益を増やしますが
販売価格を容易に値引すると、相当の販売数増加が必要になります。


また、ただ値引しただけでは、需要の増加に結びつかないため
販売促進などで、値引効果を助長させる必要があります。


そのためには、固定費が増加することになり、利益が減少するので
現実には、さらに販売数の増加が必要になります。



実際の経営では
販売価格・販売数量・変動費価格・固定費を
複合的にコントロールして、どのくらい利益が増えるか

シミュレーションを繰り返すことになります。


(6)利益増加要因を複合的にコントロールする
riekihenka-hukugou.jpg

材料仕入れなどの変動費価格が5%値上げされたので
販売価格を10%値上げします。
しかし、値上げに伴い、販売数量が7%減少します。
固定費は、150万円、3%削減します。

この結果
・内部留保は、3,157,375円増加
・経常利益は、4,857,500円増加

変動比率は2.05%減少、限界利益率は2.05%増加
固定費率は、2.59%減少、経常利益率は9.64%となります。


予算作成においては、このようなシミュレーションを繰り返します。


利益増減要因について、大雑把に説明しましたが、実際は少々複雑になります。

たとえば、販売数量と販売価格の増減は、
仕入商品と製品に分ける必要があります。

また、変動費の価格改定は、
材料仕入・資材費・外注加工費別に試算しなければなりません。

さらに、部門別に分ける必要が出てきます。

このように、より詳細な利益増減要因から、
予算を作成できるツール【ここをクリック】により、
自社の収益構造をシミュレーションすると良いでしょう。

なお、予算作成は、変動損益計算書による方法が一番すぐれています。


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posted by 朴念仁 at 13:18| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

原価計算での非作業時間と実質作業時間

今日は、朴念仁です。


原価計算では、非作業時間をどう予測するのか、が鍵となります。

なぜ、予測なのかは、非作業時間のデータを取得できている
中小・零細企業が、少ないのではないかと思うからです。

それでも予測する必要があるのは、
非作業時間を算出しないと、実質作業時間が分からないからです。

実質作業時間が分からないと、
加工単価(作業単価)と販売管理費割当単価が算出できず

原価計算が緩いものになってしまいます。

とは言っても、予測で非作業時間を算出する訳ですから、
もともと完璧な原価計算ではありませんね。

それでいいのです。
完璧な原価計算など不可能なのですから。

ただ、それでも一定の基準で、原価計算をしないと
販売価格を決定するための、これも基準や目安が無くなってしまいます。


さて、非作業時間に含めるものは、
(1)年間の発生日数として
   @有給休暇日数
   A欠勤日数
   B待機日数(荒天など外部要因で作業ができない日数)

(2)1日あたりの発生時間として   
   C朝礼時間など
   D全体製造時間
   E会議・打合せ時間
   F材料手配時間
   G不良品手直し時間
   H怠惰時間
となります。


実質作業時間は
製造または現場部門と、販売管理部門で別々に算出し、
予定就業時間からこれらの非作業時間を引いて、
各部門の年間実質作業時間を求めます。

年間実質作業時間=年間予定就業時間−年間非作業時間

非作業時間を予測算出して見ると分かりますが
思っていた以上に、非作業率が高いことに気づくかもしれません。

しかい、その分だけ生産性向上が可能で、
原価を低減するチャンスが、大きいと言えるでしょう。



なぜ、原価を低減できるのか?

非作業時間を少なくできれば、実質作業時間が増えますが
これは、加工単価(作業単価)を低減できるからです。

1人1時間あたり加工単価=加工高÷実質作業時間

非作業時間が減れば、分母の実質作業時間が大きくなるので、
1人1時間あたり加工単価は小さくなります。


原価計算では
・原材料費・資材費など
・外注加工費
・加工高
・販売管理費割当額
原価であり

ここに、利益を加えて販売価格を決定します。


それぞれの製品では、
加工高
=1人1時間あたり製造(現場)部門加工単価×作業時間

販売管理費割当額
=1人1時間あたり販管部門作業単価×(販管実質作業時間÷製造実質作業時間)

のように求めることができるので

非作業時間を少なくすれば、加工単価・作業単価が低くなり
原価を低減することができます。


もちろん、原価の低減は、
製品や現場での作業時間を短縮することでも、実現できます。

原価を低減できれば、
価格を引き下げることで、市場での競争力が増し
価格を据え置くことで、利益率の向上が可能になります。


面倒な非作業時間の算出や、加工単価の算出は
原価計算テンプレートに連動した予算作成ツール【ここをクリック】
を利用すれば簡単に実行可能です。


完璧な原価計算は不可能ですが、
生産性向上や、販売価格決定のためには、自社なりの基準による原価計算は必要です。

なおかつ、時間を無駄にしないためには、より簡単な方法が良いでしょう。


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posted by 朴念仁 at 08:22| Comment(0) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月14日

売上と利益の関係

今日は、朴念仁です。


「同じ売上高でも利益が違うのはなぜ」
「売上が増えたのに、利益が減ったのはなぜ」
「売上が減ったのに、利益が増えたのはなぜ」

このような単純な問いかけに、経営が凝縮されていると思います。

製品売上高と商品売上高が同じで、
製造原価と商品仕入高が同じ=売上原価が同じならば、
売上総利益は同じになります。

また、販売管理費が同じならば、営業利益が同じになります。
さらに、営業外損益が同じならば、経常利益が同じになります。

それで、これらのどこか
製造原価・商品仕入高・販売管理費・営業外損益が違えば
同じ利益(売上総利益・営業利益・経常利益)にならない訳です。


また、上記のことは、
変動損益計算書においては、次のように言うことができます。

上高が同じで、変動費が同じならば、限界利益が同じになります。
また、固定費が同じならば、営業利益または経常利益が同じになります。


ここで、営業利益または経常利益と言うのは
変動損益計算書の利益は、一般的には営業利益ですが
中小企業の借入金の利息は、大きな比率を占めます。

したがって、経常利益とした方が良い、と言うのが私の考え方です。


ここまでは、実に当たり前のように思えますが・・・。

それでは、
同じ売上高で、同じ変動費で、同じ固定費(営業外損益を含む)なのに
利益が違う、と言うことはあり得るのでしょうか?


答えは、あり得ます。

どんな場合にそのようになるのか?
変動費は同じでも、変動比率が変わることで、限界利益が違ってきます。

つまり売上高の中身が違う時に、同じ売上高でも
変動利率が増減し、限界利益率が減増することになるのす。


売上高の中身が違うとは、
「販売単価の増減した時に、販売数量が減増して、売上高が変化する」
と言う意味なのですね。

例えば、
販売単価が上がって、販売数量が減少した時に
売上高が同じで、変動費もまた同じでも、
変動比率が低下し、限界利益率と限界利益が増加するようなことは、
あり得ることなのです。

そして、この時に、
販売単価の改定が利益に与える影響は
販売数量の増減が利益に与える影響よりはるかに大きい

と言う原則があります。

つまり、
価格や数量の増減により、利益はどのように増減するのか?
値引や、特売で増加する予定販売数量は、利益の増加をもたらすのか?


「このようなことを、戦略的に考察し、シミュレーションする」
これが、考える経営なのです。

付け加えますが
売上高高が増加しても、それ以上に変動比率が増加すれば
限界利益は減少します。


売上高高が減少しても、それ以上に変動比率が減少すれば
限界利益が増加します。


このように、自社の収益構造・採算性を、
今後どのようにすべきなのかを考える経営=予測する経営
に欠かすことのできないのが、管理会計であり
予算作成ツールや費用対効果測定ツール【ここをクリック】を用いて、
戦略を実現することが、経営の要点であると思います。

この結果にあるものが、健全経営であり、成長経営でしょう。


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posted by 朴念仁 at 10:41| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

減価償却のない土地は借入金で購入しない方が良い

今日は、朴念仁です。


減価償却のことが良く分かります」で、
「資産を借入金で取得する場合に
毎年の減価償却費と、毎年の借入金返済額によっては
キャッシュフローが悪化し、資金繰りが苦しくなる。」


「つまり、借入金の返済期間が、極端に減価償却年数より短くなってしまうと
キャッシュフローが悪化し、資金繰りがきつくなってしまう。」

と、お伝えしました。

資金繰りが苦しくならないための黄金公式は、
必要利益>(借入金元金返済額+納税額−減価償却費)
ですが
⇒(減価償却費+必要利益)>(借入金元金返済額+納税額)
のように置き換えることができます。

ここで、利益が0円か赤字ならば、一部を除き納税額は発生しませんから
減価償却費>借入金元金返済額となります。

つまり、
減価償却期間が短い方が、1年の減価償却額が大きくなり
借入金元金返済額が長い方が、1年の借入金返済額が小さくなる

ということになります。

減価償却期間<借入金元金返済期間の方が、
キャッシュフローが改善され、資金繰りが楽になる

と言うことですね。

資産を借入金で取得する場合に、上記の反対になることがありますが、
減価償却期間>借入金元金返済期間になればなるほど、
資金繰りは、苦しくなって行くのです



では、借入金で土地を取得した場合ですが、
土地は減価償却できませんので、0<借入金元金返済額となり、
資金繰りに重大な影響を及ぼします。

もちろん
必要利益>(借入金元金返済額+納税額−減価償却費)に従い
必ず、必要利益以上の利益を獲得できるのであれば
「絶対に借入金で土地を購入してはいけない」とまで、言えません。

しかしながら、
「土地購入資金の借入金返済が終了するまで、資金繰りは悪化する」
と言う重大なリスクは存在し続けます。


実は、土地ばかりでなく、建物を借入金で取得する場合も
資金繰りに悪影響を与えることになります。

建物は定額法により、減価償却することができます。
建物の耐用年数は、その構造や用途により、
償却期間は、最長50年から11年までとなっています。

例えば、
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもので
工場用なら38年、店舗用なら39年

木骨モルタル造のもので
工場用なら14年、店舗用なら20年
となっています。

しかしながら、
減価償却費>借入金元金返済額
言いかえれば
減価償却期間<借入金元金返済期間
に従おうとしても
借入金返済期間を、そこまで長くすることは、通常できません。

(銀行と交渉して、返済期間をできるだけ長くする必要はありますが・・・)

やはり、十分な資金繰り計画や、利益予算なしに
借入金に頼り、土地や建物を取得するリスクは、
あまりにも大き過ぎる
のです。


土地と、建物を同時に取得した場合は、
それに見合う利益=必要利益を獲得できない限り、
かなり資金繰りが悪化
してしまいます。

資金繰りの悪化は、例え黒字であっても、自己資本が減少し
やがて債務超過
に陥ってしまう可能性があります。

土地や建物を借入金で取得するならば
絶対に、利益予算・経営計画・資金繰り計画が必要です。


このようなことは、管理会計ツール【ここをクリック】
によりシミュレーションすることになります。

さて、ついでとなりますが、
耐用年数が短い機械などの設備投資や、車両購入は、
借入金で購入しても、減価償却期間と借入金返済期間の差は、
ほとんどないか、同じこともあり得ます。

この場合、キャッシュフローに悪影響を与えません。
特に、定率法による償却ならば、当初は減価償却額>借入金元金返済額となり
キャッシュフローは、プラスに作用し、資金繰りも悪化することはありません。


これら短期の耐用年数の資産を、借入金で取得しても
前期以上に、必要利益が大きくなることはないでしょう。


企業は、チャンスを捉えて行かなければなりません。
自己資金で新規の設備投資ができなければ、借入金に頼ることになります。

しかし、資金繰り計画・利益予算・経営計画なしに
設備投資や、借入金を調達することは、非常に無謀なことです。

もちろん、経営戦略を立案しておくことは、言うまでもありません。

健全経営のために、戦略も、予算も、資金繰りも、経営計画もできる
自社なりの管理会計の導入を、強くお勧めいたします。


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posted by 朴念仁 at 07:35| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月11日

減価償却のことが良く分かります

今日は、朴念仁です。


以前は、減価償却資産償却可能限度額は、
取得価格の95%まで認められていました。

1000万円で固定資産を取得すると、
その95%の950万円まで減価償却が可能でした。
つまり、950万円まで減価償却費という名で経費化できました。


また、残存価格は、取得価格の10%と決められていました。

例えば、耐用年数20年の木造建物の場合、
1000万円の10%の100万が、残存価格です。

定額法で、毎年45万円の償却をして、
残存価格を残し、20年間で900万円になりますが、
さらに、21年目に45万円、22年目5万円を償却し
950万円の償却限度額に達します。



なお、減価償却には、定額法と定率法がありますが、
1998年の改正で、建物は定額法だけが認められることになりました。

定額法と定率法については、この後、詳しく説明します。


さて、2007年4月1日より残存価格が廃止され、
備忘価格の1円となるまで減価償却が可能となりました。


備忘価格とは、
0円にしてしまうと、資産が帳簿から無くなってしまうため
1円を簿価にして、忘れないようにするためです。


先程の1000万円の木造建物の場合
備忘価格が1円ですから、999万9999円まで償却可能となりました。

毎年50万円を19年間減価償却し
20年目の償却が、49万9999円になります。
その後、除却するまで、固定資産台帳に簿価1円と記されいます。

以前に比べて、毎年の償却額が5万円、約11%と増えたことになります。


また、この時の改正で、定率法の償却率が改正されました。

以前は、耐用年数10年の場合の償却率は、0.206。
つまり、毎年、未償却残高の20.6%の償却ができました。

1年目は、1000万円×0.206=206万円
2年目は、(1000万円−206万円)×0.206=1,635,640円
と、毎年償却できる額が小さくなっていきます

ちなみに、定額法の耐用年数10年の場合の償却率は0.1
毎年、取得価格の10%の償却が可能です。

1年目は、1000万円×0.1=100万円
2年目も、1000万円×0.1=100万円
つまり、取得価格÷耐用年数が定額法です。


さて、定率法に話を戻します。

2012年4月1日以降取得の資産から、
償却率が、耐用年数10年の場合で、
0.25から0.2へと引き下げられてしまい

当初の償却限度額が、小さくなってしまいました。


ところで、定率法での計算は償却率の他に、
改定償却率と保証率・償却保証額があります。

耐用年数10年、取得価額1000万円の場合
償却率・・・・・・0.200
改定償却率・・・・0.250
保証率・・・・・・0.06552

となています。

取得価格×保証率=償却保証額ですから
1000万円×0.06552=655,200円
が償却保証額になります。


では、なぜこんな面倒なことになるのでしょうか?
次の減価償却額の計算プログラムの計算結果を参考に説明します。
syoukyaku-keisan.jpg

この減価償却計算プログラム【ここをクリック】を利用すれば、簡単に減価償却費が計算できます。

実は、備忘価格1円になるまで、
未償却残高(期末簿価)×償却率(0.200)を続けると
永遠に1円にならず、10年で減価償却しきれないのです。

ちなみに、10年間の償却限度額の合計は、
8,689,280円となってしまうので、調整が必要なのです。


この場合、調整前では、
7年目の償却額は、6年目期末簿価×償却率
2,621,440円×0.2=524,288円となり、
償却保証額(取得価格×保証率)の655,200円を下回ります。

この時、7年目から以降の償却限度額は
改定取得価格(6年目期末簿価)×改定償却率により
2,621,440円×0.25=655,360円となります。


最後の10年目の償却限度額は
655,360円−1円(備忘価格)=655,359円となり
10年で、999万9999円が償却されます。


すこし、難しい内容になりました。

資産を借入金で取得する場合に
毎年の減価償却費と、毎年の借入金返済額によっては
キャッシュフローが悪化し、資金繰りが苦しくなってしまいます。


つまり、借入金の返済期間が、極端に減価償却年数より短くなってしまうと
キャッシュフローが悪化し、資金繰りがきつくなってしまいます。


できれば
減価償却計算プログラムと、借入返済予定プログラム【ここをクリック】を利用して
健全経営のためのシミュレーションをした方が良いでしょう。


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posted by 朴念仁 at 18:38| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月07日

広告の費用対効果

今日は、朴念仁です。


費用対効果とは
「かけた費用に対してどのくらいの効果があるのか」ですが、
問題は、「効果をどのように測定・算出するのか」と言うことでしょう。

また、広告の費用対効果を測定する場合でも
@直接的な販売から得られる利益を測定するのか
A反応率や、成約率を測定するのか
B長期的な認知度の向上度合いを測定するのか

など、その目的に応じて費用対効果の測定・算出目的が変わってきます。


今回は、チラシなどの広告などにかかった費用に対する
直接的な効果=利益を、どのように測定・算出するのかについて説明します。


例えばチラシを利用した販売促進の場合ですが、
チラシ作成・配布の費用ばかりではなく、
販売促進対象商品を値引すれば、値引分も費用として加算する必要があります。


つまり、
チラシの作成料金や折り込み料金などの費用は
固定費が増加することになり、

値引分は、価格が引き下げられる訳ですから
変動比率が上昇することになります。

値引を伴う販売促進で、広告を利用した場合、
・限界利益率が低下し
・固定費が増加するため

単位当たりの利益率が、必ず低下することになりますね。

したがって、効果を期待するためには、相応の販売数増加が求められます。


つまり、直接的な利益を期待する費用対効果の測定・算出とは
「どれだけの販売数があれば、利益が増えるのか」
を測定・算出することなのです。


この増える利益を増分利益として
【増分利益=費用をかけたことで得られる利益−通常時の利益】
これが、費用対効果の測定・算出です。

費用をかけたことで得られる利益だけを、効果と考えやすいのですが、
費用対効果の測定・算出は、この点を抑えておく必要があるでしょう。


具体的に費用対効果を測定・算出する場合は、
製品別の変動損益計算書を利用することになります。

もちろん、年度予算で必要利益が算出され
必要利益を獲得できる製品別の原価計算ができていなければ
製品別の変動損益計算書の作成は不可能です。

費用対効果測定ツール【ここをクリック】を利用すれば
簡単に増分利益=費用対効果をシミュレーションできますが、
予算作成ツール・原価計算システム【ここをクリック】も併せて利用することで
容易に費用対効果の測定・算出ができるようになります。


さて、費用対効果測定ツールとは、次のようなものです。
hiyou-kouka.jpg

(内容は実際のものではありません)

このようなツールで、
増分利益と、製品別に必要な販売数をシミュレーションします。

費用対効果の測定・算出のために必要となる要素は
@チラシなどの販売促進費用(固定費増加)
A景品などその他の費用(固定費増加)
B通常価格から値引された価格(変動比率と限界利益率低下)
C通常時の販売数と増加販売数(売上高増加)
ですが、
これにより製品別の増分利益と、目標販売数が算出できます。


今回は、直接的な販売から得られる利益を測定する方法でしたが
長期的な効果を測定する場合
つまり、反応率や認知度向上であっても
・最終的に年間の利益が増加する
・または目標利益に到達する
ことがなければ、
費用対効果がなかったと判断せざるを得ません。

この意味で、
年度予算は、全体の費用対効果の測定・算出と言えるかもしれませんね。


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