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2011年01月17日

損益分岐点売上高を算出(必要売上高の求め方)−その3

今日は、朴念仁です。


前回は、「損益分岐点売上高を算出(変動費と固定費)−その2」で、

・損益計算書を変動損益計算書に書きなおすには
・変動損益計算書から損益分岐点の求め方

と言う内容をお伝えしました。


今回は、

・損益分岐点売上高の公式を用いた例題
・損益分岐点グラフ
・計画利益を達成するための必要売上高の求め方


と言う内容をお伝えしたいと思っています。


早速、次の表を使って、実際に損益分岐点売上高を求めて見ましょう。

soneki to hendousoneki.jpg


さらにこの表を分かり易く要約して見ましょう。

youyakuhendou.jpg
要約変動損益計算書の数値と

損益分岐点売上高=
固定費÷(1−(変動費÷売上高))

損益分岐点売上高=
固定費÷(1−変動比率)


の公式から算出します。




(今後単位は千円)
先ず、ABC株式会社の場合

 変動比率=変動費÷売上高ですから
 =36,000÷100,000
 =36%
 =0.36
 となります。

損益分岐点売上高
固定費  60,000
変動比率 0.36
この二つだけ分かれば、計算できますよ。

早速計算してみます。

損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動比率
        =60,000÷(1−0.36)
        =60,000÷0.64
        =93,750

ABC株式会社の損益分岐点売上高は、93,750です。


次は、ABC株式会社損益分岐点グラフをご覧ください。

BEP graph.jpg


0から右上に伸びる青い斜め直線が売上高線
縦軸60,000で横に平行に引かれた茶の直線が固定費線
縦軸60,000から右上に伸びる緑の斜め直線が総費用線

【総費用から固定費の60,000を引けば変動費になる】
【また、総費用線の傾きが変動比率となる】


売上高線と総費用線の交わるところが、損益分岐点です。

当然、
交点より売上が低ければ赤字。
交点より売上が高ければ黒字。


このグラフを見れば、

固定費は、売上高の増減に関係なく、一定に発生する費用であり、
変動費は、売上高の増減に応じて、増減する費用
であることが、
容易にお分かりいただけると思います。


さて、ABC株式会社の変動費は、
固定費が一定なら、売上が1増えると変動費は0.36の割合で
増えることはすでにご理解いただけたと思います。


ここで、
限界利益=売上高−変動費ですから

限界利益の増分=売上高の増分−変動費の増分
といことになり、

売上が10,000増えると変動費は3,600増えることになります。

つまり、
限界利益の増分=10,000−3,600
       = 6,400

そして、
限界利益率=1−変動比率
と表すことができます。


ABC株式会社の限界利益率は、
限界利益率=1−0.36
     =0.64となります。

この会社の場合、
変動比率が一定で、固定費が変わらなければ
増分売上の64%が利益になります。


損益計算書で見るとABC株式会社の売上総利益率は35%ですが、
変動損益計算書ではABC株式会社の限界利益率は64%となります。

社長さんの中には、売上が増えれば、粗利益率の分だけ利益が増えると
勘違いしている方もおられるようです。


売上総利益率だけを見ていると、経営戦略を誤ることに気がつきます。


今度は、計画利益を達成するための必要売上高の求め方です。

ここまで来るともう簡単です。


損益分岐点売上高=固定費÷(1−(変動費÷売上高))

損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動比率)
ですから

計画利益を達成するための必要売上高は

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−変動比率)
で求めることができます。


ABC株式会社の当期の経常利益は、4,000でした。
当初計画利益が4,000であったとして、必要売上高を求めて見ましょう。

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−変動比率)
     =(4,000+60,000)÷(1−0.36)
     =64,000÷0.64
     =100,000

となり、一致しましたね。


それでは、ABC株式会社が、変動比率が一定で、固定費が変わらなければ

来期、10,000の利益を獲得するための必要売上高は

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−変動比率)
     =(10,000+60,000)÷(1−0.36)
     =70,000÷0.64
     =109,375
となります。


前期利益に比べ
6,000増の利益を獲得するのに必要な増分売上は
=109,375−100,000

=9,375
だけで良いことになります。

ちなみに
(増分利益6,000)÷(増分売上9,375)=0.64=64%


ABC株式会社の限界利益率=1−0.36=0.64=64%
これも、一致しました。


経営計画では、年度予算も作成しますが、変動損益計算書から、
必要な利益と、概略の変動費、固定費、そして必要な売上高を求めることが
予算作成の入口
になります。


変動損益計算書や損益分岐点計算式は、まだまだいろいろな使い方があります。
また、経営をシュミレーションするのに、大変役立つ優れモノです。


取りあえず、毎月の試算表が確定したら、エクセルを使って損益計算書を
変動損益計算書に書き換えて見たらどうでしょうか。

毎月、時系列に作成しておけば一年の実績が一覧でき、とても便利ですよ。

損益分岐点グラフも、エクセルのグラフ機能を使えば簡単に作成できます。
(上記グラフも朴念仁が、エクセルで作成したものです)


何か、算数も多く、読みにくい記事が三回も続いてしまいました。
でも、覚えてしまえば簡単ですし、社長さんの経営の一助になればと思います。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


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