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2011年01月21日

損益分岐点の活用で経営が激変する:Q&A方式で解説

今日は、朴念仁です。


過去4回に亘り、損益分岐点から派生する様々なテーマでお話をしてきました。

1)損益計算書を変動損益計算書に書きなおす
2)変動損益計算書の構成
3)変動費・固定費・限界利益及び変動比率・限界利益率について
4)損益分岐点売上高の求め方
5)計画利益または必要利益を達成するために必要な売上高の求め方
6)変動費・固定費が増減した場合の損益分岐点売上高の求め方
7)売上が同じで変動費・固定費が増減した場合の利益の求め方

などですが、
もう一度次のバックナンバーを読み返していただけば、より理解が深まると思います。

損益分岐点売上高を算出しましょう−その1

損益分岐点売上高を算出(変動費と固定費)−その2

損益分岐点売上高を算出(必要売上高の求め方)−その3

期待される利益はどう求めるのか


今回は今までの復習と言う意味で、Q&A方式で進めて行きたいと思います。
これで、ほんとうに損益分岐点に関する問題はクリアーになりますよ!

それどころか、社長さんの経営が激変すると、朴念仁は信じています。


さて、それでは、朴念仁が質問を出させていただきますので
社長さんは、それぞれの質問に対する回答をお願いしますね。


質問:1 変動費とは何ですか?

答え
売上高や販売個数の増減に応じて、増減する費用のことで、
売上高が0円なら発生しない費用、つまり売上高がどんどん大きくなれば、
それにつれて大きくなる。

損益計算書の中では、製造原価の原材料費と外注費、商品仕入高がこれにあたる。


質問:2 固定費とは何ですか?

答え

売上高や販売個数の増減に関係なく、一定に発生する費用のことで、
損益計算書の中では、販売管理費の人件費と販売費と管理費、そして、
製造原価の労務費と製造経費がこれにあたる。


質問:3 限界利益はどのように求めますか?

答え

限界利益=売上高−変動費
(変動費は商品仕入高・原材料費・外注費)


質問:4 損益分岐点売上高とは何ですか?

答え

利益と損失(赤字)がちょうど分岐となる売上高のこと。
言いかえれば、利益が0円になる点が、損益分岐点売上高。


質問:5 変動比率の意味と求め方は?

答え

売上高が増えると(減ると)、変動費はどのくらいの割合で増えるか(減るか)
と言う、売上高に対する変動費の割合
のこと。

計算式は、
変動比率=変動費÷売上高


質問:6 限界利益率の意味と求め方は?

答え

売上高が増えると(減ると)、限界利益はどのくらいの割合で増えるか(減るか)
と言う、売上高に対する限界利益の割合
のこと。

計算式は、
限界利益率=1−変動比率


次からは、下のABC株式会社の変動損益計算書を利用しての質問となります。

soneki to hendousoneki.jpg

以下単位、千円で表示

質問:7 ABC株式会社の損益分岐点売上高は?

答え

損益分岐点売上高
=固定費÷(1−(変動費÷売上高))


=60,000÷(1−(36,000÷100,000))
=60,000÷(1−0.36)
=60,000÷0.64
=93,750


質問:8 変動比率と固定費が同じ場合、
ABC株式会社の現状利益4,000を、2倍の8,000にするために
必要な売上高は?

答え

必要売上高
=(固定費+必要利益)÷(1−(変動費÷売上高))


=(60,000+8,000)÷(1−(36,000÷100,000))
=68,000÷(1−0.36)
=68,000÷0.64
=106,250

変動比率と固定費が変化しなければ、4,000の利益を増加させるために
売上高を6,250増やせば良いことになる。


質問:9 原材料費の高騰で変動費が5%増加し、なおかつ、生産量を上げるために
パート社員の増員などで、固定費が5%増加した場合の損益分岐点売上高は?

答え

変動費増加額=36,000×5%=1,800
固定費増加額=60,000×5%=3,000

したがって、
新しい損益分岐点売上高
=(固定費+固定費増加額)÷(1−((変動費+変動費増加額)÷売上高))


=(60,000+3,000)÷
 (1−((36,000+1,800)÷100,000))

=63,000÷(1−(37,800÷100,000))
=63,000÷(1−0.378)
=63,000÷0.622
=101,286

現状より、1,286以上、売上を増やさないと赤字になる。


質問:10 仕入先交渉とロス率の改善による原材料費削減で、変動費を5%削減し、
生産の効率を高め、販売管理費や製造経費を削減し、あわせてパート社員の削減
などで、固定費が5%減少した場合の損益分岐点売上高は?

答え

変動費削減額=36,000×5%=1,800
固定費削減額=60,000×5%=3,000

したがって、
新しい損益分岐点売上高
=(固定費−固定費削減額)÷(1−((変動費−変動費削減額)÷売上高))


=(60,000−3,000)÷
 (1−((36,000−1,800)÷100,000))

=57,000÷(1−(34,200÷100,000))
=57,000÷(1−0.342)
=57,000÷0.658
=86,626

現状より損益分岐点が13,374低下し、経営安全率が向上した。


質問:11 上記と同条件で、つまり、変動費を5%削減し、固定費を5%削減し、
10,000の利益を獲得するために必要な売上高は?

答え

必要な利益額=10,000
変動費削減額=36,000×5%=1,800
固定費削減額=60,000×5%=3,000

したがって、
必要売上高
=(利益+固定費−固定費削減額)÷(1−((変動費−変動費削減額)÷売上高))


=(10,000+60,000−3,000)÷
 (1−((36,000−1,800)÷100,000))

=67,000÷(1−(34,200÷100,000))
=67,000÷(1−0.342)
=67,000÷0.658
=101,824

現状4,000の利益を6,000増額の10,000にするために、
売上を1,824増やせば良い。


質問:12 上記と同様に、変動費を5%削減し、固定費を5%削減するが、
100,000の売上高が同じ場合の期待される利益の額は?

答え

現状の売上高=100,000
変動費削減額=36,000×5%=1,800
固定費削減額=60,000×5%=3,000

したがって、
期待利益
=売上高×(1−((変動費−変動費削減額)÷売上高))−(固定費−固定費削減額)


=100,000×(1−((36,000−1,800)÷100,000))−
 (60,000−3,000)

=100,000×(1−(34,200÷100,000)−57,000
=100,000×(1−0.342)−57,000
=100,000×0.658−57,000
=65,800−57,000
=8,800

同じ売上高で現状4,000の利益は、2.2倍の8,800となる。


以上です、12問中何問正解できましたか?


これらの公式は、

・個々の商品の損益分岐点売上高や、損益分岐点販売数や、限界利益をどうか

・販売促進(チラシなど)のために、どのくらいのコストを使う事が出来るか

・値引などの特売をした場合の、必要販売数と必要売上高はどうか

・商品ごとのロス率の限界はどこか

・設備(機械など)を導入した場合、償却年数に応じで損益分岐点はどう変わるか

・賃上げや役員報酬の増加額はどこまで可能か


など、まだ色々と応用が可能となります。


少々長くなりました、お疲れ様です。しかし、
損益分岐点などの公式を使う事で、社長さんの経営戦略まで変化すると思います。
是非、面倒がらずに実践して見たら如何でしょうか?

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


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