過去4回に亘り、
経営戦略の立案とは、
経営理念で明確になったビジョンを実現すること。
そのためには、大枠の基本構想
・ドメイン=事業領域
・コアコンピタンス=他社に圧倒的な強み
・KFS=主要成功要因を明らかにすること。
についてお話してきました。
詳細については、以下の記事をご覧になってください。
「経営戦略の立案方法が分からない」
「経営戦略:ドメインとコアコンピタンス」
「経営戦略:KFS=成功のカギとは」
「経営戦略:選択・差別化・集中のカギとは」
さて、それでは経営戦略はどのような筋道で立案すれば出来るのか。
その方法が、SWOT分析と言うものです。
SWOTとは
S:Strength(強み)
W:Weakness(弱み)
O:Opportunity(機会)
T:Threat(脅威)
のことで、現時点における様々な経営環境や状況を、
次の観点から社外と社内にわけて分析するものです。
経営戦略を考える時、
最も最初に行うべき、社長さんの会社の現状分析最強ツールと思います。
社内は「S:強み」と「W:弱み」を、
競合他社に対する強み、
競合他社に劣っている弱み、
自社の抱えている弱み
の観点から分析します。
具体的には
・資産(金や土地)
・商品
・製品
・サービス
・技術
・営業
・販売
・生産
・仕入
・財務
・労務
・資金繰り
・情報発信
・情報共有
など、いわゆる自社の経営資源の
競合他社に対して強みは何か、弱みは何か、自社に内在する弱みは何か
を分析します。
社外は「O:機会」と「T:脅威」を、
顧客、
競合他社、
経営を取り巻く環境
の観点から分析します。
具体的には
・市場
・顧客
・ニーズ
・競合他社
・経済
・消費
・業界
・新技術
・トレンド
・法改正
など、自社を取り巻く様々な環境や、環境変化が
自社にとって機会となるのか、脅威となるのかを分析します。
以上の分析結果より、
・「機会」と「強み」は積極的に展開する
・「脅威」と「弱み」は克服、改善する
という経営戦略の方向性と、
他社と差別化のための
・ドメイン=事業領域
・コアコンピタンス=他社に圧倒的な強み
・KFS=主要成功要因
が明確になります。
この分析は、非常に簡単ですが自社の状況を大枠でありながら正確に
把握できる点で、とても優れた分析であると思います。
その証拠に(?)、
私の友人が酒の席で、彼の会社の実情や悩みを語ってくれたことがあります。
次の分析表は、その話を聞いてSWOTの簡易分析表にまとめて見たものです。

コンサルしている訳ではないので、本格的なSWOT分析ではありませんし、
もちろん、SWOT分析しようなどと考えて聞いてたわけでもありません。
それでも、酔っぱらっての会話中でも、これだけの事が出来るのですよ。
つまり、それだけ簡単に状況分析が出来るツールだと言いたいのです。
ぜひ、社長さんもこの優れモノのSWOT分析をお試しあれ。
簡単管理会計の最速・最強ツール9+1【こちらから】
で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。
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