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2011年03月30日

誤った製造原価と売上総利益(粗利益)

今日は、朴念仁です。


朴念仁のお客様の決算書を拝見していつも感じることなのですが、
損益計算書が会社の状態を正しく伝えていないことに驚かされます。

社長さんが自社の財務諸表に案外無頓着なことも原因していますが、
顧問税理士さんも、かなりいい加減に決算書を作成しています。

決算書は、ただ税務申告のためにだけ作成されていると思わざるを得ません。


その割に、
売上総利益(粗利益)がどうの
営業利益がどうの
経常利益がどうの
などと、決算が終了すると社長さんに説明しています。

場合によっては、売上総利益(粗利益)が業界平均と比べてどうのこうのと・・・。


そんな通り一遍の決算書解説をする税理士さんに限って
ロクな決算書を作成していないのです。


それでは何が問題なのか?

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先ずは上記の損益計算書より補足説明をいたします。

損益計算書には
販売管理費内訳書と製造原価報告書があります。


@売上総利益(粗利益)=売上高−売上原価
(売上原価=商品仕入高+当期製品製造原価)

A営業利益=売上総利益(粗利益)−販売管理費

B経常利益=営業利益+営業外収益−営業外損失

など、後は省略しますがこの中で、
売上総利益(粗利益)の数値が全く信用できないのです。


社長さんの会社の損益計算書がどうなっているか分かりませんが
私のお客様の損益計算書は、すべて共通した問題がありました。


減価償却費と法定福利費が製造原価報告書に記載されていないのです。
つまり、販売管理部門と製造部門の、減価償却費と法定福利費が合計されて
販売管理費内訳書に記載されていたのです。

これでは、当期製品製造原価が過少に評価されてしまいます。

一方
@売上総利益(粗利益)=売上高−売上原価
(売上原価=商品仕入高+当期製品製造原価)ですから

売上総利益(粗利益)は過大に評価されることになりますよね。
つまり、売上総利益(粗利益)率が本来より大きくなっています。


もちろん
A営業利益=売上総利益(粗利益)−販売管理費ですから
当期製品製造原価が過少に評価された分
販売管理費は過大に評価
されていますので
営業利益は辻褄が合ってきます。


当然、税引前当期純利益は正しく評価されていますので
法人税等充当額も正しく算出され
納税のためには、何ら問題ありません。


しかし、社長さんは自社の状態や業績を正しく把握し、分析する必要があります。
特に、製品ごとの原価計算を行う場合加工高が違ってきますから
1人・1時間当たりの加工単価が正しく把握できませんね。



もし、こんないい加減に売上総利益(粗利益)を評価している決算書であるならば
即刻税理士さんにお願いして、正しい姿の損益計算書に変更して貰ってください。


もっとも、朴念仁は
原価計算以外では、売上総利益(粗利益)をさほど重視していません。

損益計算書を変動費と固定費に分解し、変動損益計算書から分析し
限界利益率をベースに戦略を組み立てて行きますから。



さて、中小零細企業の場合もう一つ大きな問題があります。
役員報酬の取り扱い方です。


役員報酬は、販売管理費内訳書に記載されています。

しかし、役員ではあっても実際は製造部門で、特に作業に従事している場合など、
役員報酬は製造原価に含める方が妥当であると思います。



また、
社長さんであっても、現場社長さんも多いのではないでしょうか。


この場合も、社長さんの製造(現場)従事割合に応じて
製造原価に含めたほうが、より実態に即した損益計算書になります。



こうなれば、売上総利益(粗利益)も比較的正しく評価され
したがって、加工高や加工単価も現実的な意味をもつようになり
製品別原価計算も、より正しく計算されるようになるでしょう。



再度、自社の決算書を点検され
減価償却費・法定福利費・役員報酬がどう取り扱われているのか確認して見てください。
必要に応じて、税理士さんと相談され正しい決算書を作成しましょう。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 10:00| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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