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2011年04月04日

危機管理について思う事

今日は、朴念仁です。


今回のような震災が発生すると、必ず「危機管理室」なるものが設置されます。

さて、辞書を引くと、危機とは英語でCrisis(クライシス)と訳されています。
ですから危機管理とは、英語では「Crisis-management」となります。


ところが日本では、
危機管理を「リスクマネジメント」などと呼んでいる
ので混乱します。


Risk(リスク)は辞書では危険と訳されています。

つまり、
「Crisis-management」
「Risk-management」


は全く違う意味を持っているのですね。


「リスク(Risk)」の語源は、「絶壁の間を船で行く」という意味だと言われています。
たとえ両岸が絶壁であっても、あえてそこを越えないことには、
チャンスに巡り合う可能性もない。

「リスク(Risk)」を冒すからこそ、チャンスが訪れる。
行くのはリスクかもしれないが、行かないのもまたリスクである。


一方、「危機(Crisis)」の語源は、「将来を左右する分岐点」と言われています。


語源から来る概念として、

クライシスマネジメントは既に起きた事故や事件に対して、
そこから受けるダメージをなるべく減らそうという考え方なのです。

つまり、マイナスをいかに減らすかが目的となります。


だから、大災害や大事故の直後には、
危機管理室」が設置さたり「危機管理体制」が敷かれたりするのですね。


リスクマネジメントはこれから起きるかもしれない危険に対して、
事前に準備・対応しておこうという行動のことです。


となれば、原発事故は未だリスクの状態が続いていることになります。

ところが、これから次から次へと、新たに起こるであろう事態に対して
何ら能動的リスクマネージメントが発揮されているように感じられません。

リスクの予測が全くできていないと言うことです。


そしてリスクが現実になるまで何も行動できず
初めてクライシスマネジメントが動き出す。

その危機管理も後手に回り、「マイナスをいかに減らすかが目的」を達成していません。

日本にはもともとリスクマネジメントの能力がなく
クライシスマネジメントも迅速かつ、効果的に対応できていない
ことを世界中に示してしまったのではないのでしょうか。


朴念仁は思うのです。

想定外を想定外では無いようにしてしまうのが
ほんとうのリスクマネジメントではないかと。



冬山登山で、雪崩や滑落、荒天のリスクを事前余地し、
備えるか中止するのが「リスクマネージメント」。

荒天になった時に
ビバークなどで回避行動するのが「クライシスマネジメント」。


もっと身近な例では
外出する時に雨が降っても困らないように、傘を用意していくのは
リスクマネジメント」。

傘を持たずに雨が降ってきたら、あわてて雨宿りの場所を探すのが、
クライシスマネジメント」。


経営においてはどうなのでしょう。

リスクを取らなければ良いのか?
しかし、それではチャンスが全く生まれてきません。


となれば、「リスクにあっても会社が根こそぎ持って行かれない範囲」で
リスク取ると言うことになるのでしょうか。



このあたりは、取引先の与信管理の考え方にも使えそうですね。

取引先の倒産により債権回収ができなくなる前に取引を縮小する。
不良債権が発生しても自社のダメージを最小限に抑えることのできる与信管理や
十分な現預金資産を貯えておく。

これがリスクマネージメント。



不良債権が発生してしまったら
事業活動が停滞しないように資金繰り対策を実施する。
失った売上・利益の回復のため新規顧客を獲得する。

これがクライスマネージメント。


つまり社長は
・自社の未来に存在しうるリスクに対応できる
・発生したクライシスに迅速に効果的に対処できる

こう言った経営管理が必要なのではないでしょうか。


リスクは常に未来に存在しています。
実は、ここが「リスク(Risk)」と「危機(Crisis)」の大きな違いなのだと思います。

リスクは未来に存在し、危機は過去に存在する。
しかし、リスクを取らなければ、チャンスは生まれない。


いやはや経営とは、ほんとうに骨の折れる仕事ですね。

そしてやはりRiskを予測し、Crisisに対処するためには
・経営戦略を立案し、経営計画を策定し、計画の進捗管理と修正(仮説と検証)
・必要な利益を知り、必要な売上高を獲得する予算から原価計算までの一元管理
が必要なのだと思います。


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posted by 朴念仁 at 06:00| Comment(2) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
朴 念仁 様

初めまして、いつもとても参考になります。
貴方の経営理念は何処で学ばれたのですか?
いつも感心させられます。

これからも拝読させて頂きます。
Posted by TAK at 2011年04月04日 18:38
TAKさん
コメントありがとうございます。
疑問にお答えします。

私自身が中小企業の経営者として日々悩んで解決してきた経験。
中小企業家同友会に在籍中、多くの経営者と学びあったこと。
今はコンサルをしながらお客様からも学んでいること。

そのできる限りをブログを通してお伝えしたいと思っています。

少し口はばったい言い方ですが、「お役にたちたい」そんな気持ちもあります。

中小・零細企業の社長さんを応援するブログになっていればと思うのですが・・・。
Posted by 朴念仁 at 2011年04月04日 20:44
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