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2011年04月22日

値上げと値下げの組み合わせで利益を出す

今日は、朴念仁です。


前回は、「低価格戦略の落とし穴」で
低価格戦略を採用する場合
@販売単価が利益に与える影響は、
 販売数量が利益に与える影響よりも大きい。

A変動比率が高い商品・製品・サービスは低価格戦略に向いていない。

しかし、
販売数量を増加するより
販売単価を値上げしたほうが
より大きい利益が得られると言うことになる。


と言う結論で話を閉じました。


また過去の記事「あなたの会社の集客商品は何」では
お客様の不安=リスクを解消するフロントエンド商品で集客し、固定客化し
固定客に対して利益率が高く、利益を生み出す主力となる商品である
「バックエンド商品」、いわゆる「本命商品」を購入して貰う。


と言う内容でした。

詳細は、バックナンバーからご確認ください。


タイトルの真意はまさにここにあります。

集客商品たるフロントエンド商品は、低価格戦略を検討すべき商品であり
利益商品たるバックエンド商品は、値上げの可能性のある商品である。



フロントエンド商品の充実により、
バックエンド商品の販売数量の増加が、見込める場合があります。
しかしデフレ時のおいては、販売数量増加の期待は小さいものでしょう。


では、デフレ時において、値上げした場合、どれくらい販売数量が減少するのか。

ある商品・製品・サービスの原価計算は
販売数量:10,000個
販売単価:2,000円
変動費単価:800円
固定費単価:1,100円
一個あたり利益:100円
のようになっているとします。

この場合に10%値上げし、同率の10%販売数量が減少した場合
利益は100万円から160万円と1.6倍になります。


販売数量の減少を5%、もしくは0に抑え込むことができれば
減少率5%で利益は、230万円で2.3倍、
減少がなければ利益は、300万円で3倍となります。



では、減少なしとか、減少率5%が可能かどうかですね。

実は、
@フロントエンド商品が大幅に値下げされており
@集客増加を見込んだ戦略が正しく実行され
Aお客様の不安を取り除くことができれば
バックエンド商品の値上げが与える影響を、最小限に抑えることができる
と思うのです。

しかし、このときフロントエンド商品の値下げ率が僅かであるならば
お客様に与えるインパクトはほんとんどありません。


お客様にインパクトを与えることができる、思いきった値下げににより
フロントエンド商品が目立ち、バックエンドの値上げが薄れ
値上げと値下げが同時に行われることで、利益の増加が期待できると思うのです。



さて、大胆な値下げを行ったら
値上げ分の利益は、値下げにより相殺されてしまうのではないか?

中途半端な値下げでは、そうかも知れません。


しかし、大胆な値下げは、
値下げ商品自体から、それ以上の利益をもたらす可能性があるのです。


5%〜10%程度値下げしたって、今の消費者は見向きもしないでしょう。

最低30%、できれば50%くらい思いきった値下げが
消費者を振り向かせ
集客増につながり
値下げ商品自体も爆発的に売れることで
利益が取れる。


そんな、仮説を立てて見ませんか。


50%も値下げしてほんとうに利益が出るのか?
以前0円焼酎居酒屋や、マクドナルドの100円バーガーの話をしました。


0円焼酎の場合は、焼酎そのものはもちろん赤字です。

しかし、
その分お客様は余分につまみをオーダーし
大幅な集客増と来店頻度の向上を実現しました。


もちろん増益です。


マクドナルドに至っては、100円バーガー自体から莫大な利益を得ているはずです。
販売数量が10倍、20倍になるのですね。

100円バーガーは、一時59円まで行きました。
しかし、この価格では期待する利益効果がなかったのでしょう。
価格に見合う販売増を達成できなかったと言うことですね。

ちなみに、中国でマクドナルドの原価がネットに流出しまた。
原価と言っても、総原価、製造原価、材料原価といろいろあるので
どの原価かは分かりませんが。

ただ、日本において59円の価格設定ができたと言うことは
変動費は、絶対にそれ未満
なのです。

変動費が59円以上では、どんなに販売しても必ず赤字になりますから。
(理論的には58円ならば販売可能です)


ここで59円で販売可能と言うことは、
定価210円のバーガーの変動費は、最高で59円と推測できます。
変動比率は28%。低価格戦略を取り易い商品であることが分かります。


マクドナルドの直近の決算報告では
売上高は約3230億円です。1日あたり8850万円と言うところですね。

このうち定価で210円バーガーの売上比率が仮に30%あるとして
(売上比率は全く根拠なしです、一般には公表されていませんから)

1日あたり売上は2654万円となります。
1日あたり販売数は126,400個。
1日あたり限界利益は、約1900万円。


100円で販売して10倍の販売数量になった場合
限界利益は、約5180万円になります。


210円バーガーの仮想変動損益計算書
(固定費はマクドナルドの経常利益率から予想したものです)
mac-senryaku.jpg

何と1日で3280万円の利益が増加することになります。
加えて、集客増加で他の商品が余分に売れますよね。
となれば、1日の利益増加額は・・・?


意外に思うかもしれませんが
マクドナルドのバックエンド商品つまり本命商品は
ポテトフライやコーラと位置付けることも可能です。

これらの変動費は10%以下でしょうから、相当な利益商品です。



このような考え方が、究極の低価格戦略なのですね。
ただし、今マクドナルドは、高付加価値や高級化を新戦略としています。

これが、
最初に申し上げた値上げと値下げの組み合わせ戦略であると思うのです。

なお最後に申し上げますと、管理会計が分かると
このように他社の戦略の一部を、推測することができるようになります。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 09:48| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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