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2011年05月03日

低価格戦略に翻弄された企業の末路

今日は、朴念仁です。


ジーンズのボブソンが、5月2日東京地裁に民事再生法の適用を申請し倒産しました。
低価格戦略に翻弄された企業の末路に、一抹の悲しさや侘しさを感じる朴念仁です。

ところで、今日は憲法記念日なので憲法についてささやかな所感を、と思っていました。
ビンラーディンの殺害についても一言あるのですが・・・。

しかし拙ブログは経営のことが本旨なので、
ボブソンの問題から経営を考えて見たいと思います。


その前に憲法と、ビンラーディンの件についてほんの一言の時間をいただきます。

日本国憲法は1946年11月3日に発布され
翌1947年5月3日に施行されました。
第一章から第十一章まで、百三条に亘り記述されています。

日本国憲法は施行以来一度も改正されていませんが
「日本は憲法改正に極端に保守的である」と言うことを申し上げたいと思います。

特に
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

については再三議論が噴出していますが、一向に改正に至りません。

また、タブーとなっている第一章 天皇(全九条)についても
個人的には一過言あるのですが。


次にウサマ・ビンラーディン殺害については個人的疑問と言う事で
ごく簡単に話を済ませたいと思います。

1)なぜ今なのか?
2)死体を海に遺棄したほんとうの理由は何なのか?
3)今でもなお9.11はアル・カーイダのテロとなぜ言い張るのか?
そして、この出来事は終結ではなく、ジハード(聖戦)が続くことに変わりないのです。
この二つの問題は、いつか機会がありましら取り上げて見たいと思います。


話をボブソンに戻したいと思います。

学生服などを製造販売していた山尾被服工業が
1970年にジーンズの製造販売を開始したのが、ボブソンの始まりです。

「日本製ジーンズを世界に向けて販売する」と言う高い理念のもと
その技術力・製品開発力により2005年には128億円の売り上げに達していました。
しかし、ユニクロを始めとする超低価格ジーンズの登場で、
販売不振が深刻な状況に陥り
、2009年には事業を譲渡し再生を期しましたが
業績の改善に至らず今回の倒産となりました。

事業再生の基本戦略は
@ブランドイメージの再構築
A採算性の重視
B得意先の選別
Cデパートへの販売強化
により、高付加価値商品で利益を獲得する戦略でした。



この戦略は一見正しいように思われます。

しかし、ボブソンのジーンズが売れなくなったのではなく
消費者の価値観と購買心理が変わったのです。


つまり、消費者が高価格・高付加価値のジーンズを必要としなくなったことが
最大の原因ではないでしょうか。


かつて、ボブソンのファンであったお客様がユニクロなどに流れ
一度離れたお客様が2度と戻ってこなかった
、と言うのが真実でしょう。

また、消費者は少々の値引では見向きもしなくなっています。
お客様を振り向かせるための低価格戦略には、価格破壊が必要なのです。



低価格戦略に対抗するために戦略転換をするならば、財務状態が健全なうちに
高付加価値商品に特化し、事業規模を縮小
すべきではなかったのでしょうか。

以前としてボブソンのファン層である購買者に見合った規模まで、
一時縮小
すれば良かったのです。

しかし、債務超過寸前状態では規模の縮小は至難であったのでしょう。


同じようにアメリカ生まれのリーバイスも苦戦しています。
1000円を切る超低価格ジーンズの登場で日本リーバイスも低価格路線に走りました。
しかし、価格は6000円をやっと下回る程度です。
ボブソン同様、ユニクロジーンズなどに満足したかつてのリーバイスファンは
6000円では、もう戻ってこない
のです。


リーバイスもまた、1万円から1万5千円の高付加価値商品に特化した戦略で
事業の再構築
に取り組んでいます。

しかし、ボブソンと決定的に違うのは、まだ財務状態に1年の余裕がありそうです。
なおかつ親会社の米リーバイスが控えています。


リーバイスはそのブランド力で、かつて20%以上の高利益率を上げ
内部留保を蓄積してきた優良企業でした。
また、ピーク売上は402億円まで達しました。


業績が下降に転じても
2006年度は
売上高270億円、経常利益24億円
総資産189億円、純資産124億円(純資産比率64%)

しかし2009年度は一挙に業績不振に陥り
売上高171億円、経常損失5億5千万円と赤字を計上
総資産106億円、純資産61億円(純資産比率58%)

そしてとうとう2010年度は
売上高132億円、経常損失36億円

低価格ジーンズによる顧客離れは強烈で、10年/6年比で売上は半減しました。
この間総資産をかなり圧縮し、企業体質をスリム化しましたが
10年度は36億の赤字を計上するまでに業績が悪化しました。


今後、高付加価値商品に特化した戦略で行き残りを掛けるのでしょうが
もともとリーバイスは価格以上にブランド力のあった企業です。

また、501が全世界同時でフルモデルチェンジするのに合わせて
キムタクもCMに復帰しましたが、業績の回復に至っていません。

10年度の赤字が36億円、単純に後1年でリーバイスも債務超過です。
だから、復活のチャンスは今しかないのでしょう。


全く違った価値観が世の中に登場すると
かつての優良企業のブランド力と言えども太刀打ちできない
とは
経営者にとって、あまりにも厳しい現実です。


それでも生き残りを掛けるためには
低成長・デフレで消費者の価値観や、購買心理が
・どのように変化しているのか
・それは自社の経営にどのような影響を与えているのか
・今取るべき戦略は何なのか
徹底して自社のビジネスモデルを再構築する必要がありそうですね。



そして、
・自社は低格戦略を採用しても採算が取れる環境(競合との関係において)にあるのか?
・自社のお客さんは自社の商品やサービスの品質・機能・価格に満足しているのか?
・自社のお客さんはどんな高付加価値商品を欲しいと思っているのか?


あたりを戦略構築の糸口として捉えて見てはいかがでしょうか。

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posted by 朴念仁 at 12:06| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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