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2011年05月10日

利益予算作成の基本と手順

今日は、朴念仁です。


タイトルで予算作成ではなくて、利益予算作成としました。
なぜ、利益予算作成なのかと言えば
企業の目的は、自己資本を増加させることができる必要利益の獲得だからです。

自己資本を増加させることができる必要利益とは
【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】である
と拙ブログで何度も申し上げてきました。

これができないと、次第に自己資本が減少
最悪、債務超過に転落してします危険があるからです。

また、資金繰りが苦しい原因も、利益が必要利益を満たしていないからです。


【企業の持続的な成長は、自己資本の充実=必要利益の獲得】
だから、予算とは必要利益を獲得するために作成されなければなりません。


さて、予算作成には損益計算書がつきものですね。
残念ながら「簿記・経理が苦手だ」と言う社長さんも多いと思います。

しかし、必ずしも簿記のテクニックに長けている必要はありません。
社長さんにとって大切なことは、損益計算書を理解することができることなのです。

損益計算書については過去の拙ブログ
損益分岐点売上高を算出しましょう−その1」以降をご覧になってください。


前置きが長くなりました。

利益予算作成は
@前期損益計算書

A前期変動損益計算書の作成

B当期の予定の借入金元金返済額・法人税など・減価償却費を求める

C当期変動損益計算書の作成

D当期本予算の作成

必ず以上のような手順で行われなければなりません。


これらはエクセルを利用すれば簡単にできるようになります。
税理士さんが作成した損益計算書を
エクセルで作成した損益計算書に転記入力します。
(入力は30分でできますよ、しかも1年の1度の作業です)

転記入力作業は、社長さん自身でされることが望ましいと思います。
なぜならば、転記入力作業により損益計算書の意味が分かってくるからです。

また、入力中いろいろな気づきがあります。
役員報酬の比率が高いとか低いとか、接待交際費を使い過ぎている、
法定福利はこんなに多いのか、広告宣伝費をこんなに使ったのか、
電話料金や電気代はもっと節約できないのだろうか、雑費とは何だろう
などなど必ず疑問が生じてきます。

この疑問が既に予算作成になっているのです。
1年に1度30分の入力作業ですから、ぜひ行ってください。


ここからが、ほんとうの利益予算作成になります。
損益計算書の科目を変動費と固定費に分解して、変動損益計算書を作成します。

変動損益計算書についても何度かお伝えしてきました。
要は、自社の限界利益率を知ることが利益予算のスタートになるからです。

なぜならば企業の利益は、
売上高が増えれば限界利益率分の利益が増えるからです。
売上高が増えれば粗利益率分の利益が増えるのではないのですよ。
ここが、利益予算作成の最大のポイントなのです。

売上高1億円が会社が
損益計算書では売上原価70%、粗利益率30%
変動損益計算書では変動比率40%、限界利益率60%
となっている場合
この会社の売上高が1千万円増加すれば、利益は600万円増加します。

先ずはこの簡単な原理を理解することが大切なのです。


次に、変動損益計算書と言えども計算される利益は
自己資本を増加させることができる必要利益ではありませんね。

そこで、変動損益計算書がどのように変化すれば
【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】となるのか
つまり、必要利益を満たしているのか計算させる必要があります。


必要利益を満たすまで、変動損益計算書で予算のシミュレーションを繰り返します。

変動損益計算書を変化させる場所は
基本的に売上高・変動費・固定費の増減の三つだけです。


固定費は全体の増加額または削減額を検討すればよいでしょう。
これは、前期損益計算書を転記入力している時に
固定費科目について疑問が生じた部分の増減を予算化して見ます。

さらに設備投資の予定があれば、
その減価償却額分の固定費を増加させる必要があります。
(ただし、原価償却費は新規の減価償却資産の購入がなければ前期より減少します)
(予定原価償却費は税理士さんに計算して貰ってくださいね、彼らの仕事ですから)


次に売上高と変動費ですが
固定費は売上高の増減に比例して増減しませんが
変動費は売上高の増減に比例して増減するので
売上高と変動費は関連して予算化されなければなりません。

さてここで、
売上高と変動費はただ金額・数量を増減させるだけではだめなのです。

売上高が5%増えたから必ず変動費も5%増えるのではないのですね。
増減要素は他にもあるのです。

@製品価格の改定(値上げ・値下げ)
A製品販売数量の増減
B仕入材料費の価格改定(値上げ・値下げ)
C製品と商品の変動比率の違い
 (自社で製造している製品と仕入れで販売している商品がある場合)
D外注費の増減


これらを複合的に変化させて利益予算を作成しななければなりません。

例えば、製品価格を5%値上げした時、
販売数量が変わらなければ、変動費の額は変わりません。
売上高が5%増えたから、変動費が5%増えると行かない訳です。
あるいは製品価格を5%値上げした時、販売数量が5%減少とか。

このようにして、必要利益を満たす変動損益計算書が作成されます。
(これらの複合条件もエクセルで管理できますよ)


最後に変動損益計算予算から本予算を作成します。
本予算とは、当期の損益計算書のことです。

ここで、再度各科目ごとの予算を精査して行きます。

この時も、自己資本を増加させることができる必要利益が
必ず【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】
のようになっていることが大切です。


これで、当期の予算作成が完了しました。
できれば、今後毎月実績管理をするのが望ましいでしょう。

実績管理は毎月の試算表から、時系列で作成される当期損益計算書へ転記入力します。
これにより、毎月の予算達成状況が把握できます。

もちろん、現在までの変動損益計算書により限界利益率をいつもチェックします。
また、現在までの自己資本増減状況がどうなっているのかもチェックします。

これは、年度末に必要利益を獲得しているために絶対に必要なことなのです。
予算達成のためには
すでに策定した戦略や計画の見直しを、毎月行わなければなりません。

なぜならば、予算は戦略を数値化したものですから。


最後に、原価計算も個別の製品ごとに、限界利益を求めておくことが良いでしょう。
これで、ある程度製品別採算性が把握できます。
製品別の1個あたり、または生産ロットあたりの利益も計算しておく必要もありますが。

朴念仁がお奨めする経営管理ツールは以上の全てが可能です。
最後にPRとなってしまい申し訳ありません。

簡単管理会計の最速・最強ツール9+1こちらから
で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 07:23| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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