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2011年05月12日

老舗企業の末路

今日は、朴念仁です。

昨日は、最近の世の中の変化を実感できるニュースがいくつかありました。

ニュースその1
トヨタ2011年3月期決算で営業利益3倍超の4682億円。


売上高は0.2%増の18兆9936億円で、増収増益を確保したのですが
新興国市場での販売増とコスト削減が主な原因です。

コスト削減の多くは、下請け以下の中小企業が負担をしているのでしょう。
また豊田社長が、「今後も国内生産を維持したい」と言っていますが
新興国市場での販売増と、トヨタが国内で頑張れば頑張るほど円高が進む皮肉な構造
を考えれば、海外での生産や部品調達比率の増加は避けられないでしょう。


ニュースその2
アジアで加速する日本企業の誘致競争。


韓国初め、アジア諸国が外交ルートを通じて積極的に誘致活動を展開しています。
震災でサプライチェーン(供給体制)が寸断されたことで
日本メーカーの海外移転が進まざるを得ないとの思惑ですが
企業のリスクマネージメントを考えれば
優遇された条件で誘致の話があれば渡りに船となりそうです。


ニュースその3
ファミリーマートが2020年には中国で8000店舗展開構想。


全世界でもアジアを中心に40000店舗を目指すそうですが
社長の記者会見で
「国内のコンビニは飽和状態、海外へ急ピッチで進出していく時代になった」
流通業界も、日本市場に見切りをつけたと言うのでしょうか。


これらに拍車をかけるのがTPPでしょう。
TPP参加予定国のうち、GDPでは
アメリカが70%、日本が20%、オーストラリアが5%、残りが5%
と言う構造です。TPPは、環太平洋経済連携協定とは名ばかりで、
日本を狙い撃ちにした自由貿易協定と言えるのではないでしょうか。


ニュースその4
マイクロソフトがスカイプを85億ドル買収。


このニュースの本質は
グーグル・アップルVマイクロソフトにノキアが加わるスマートフォン戦争ですね。
携帯電話は「日本のガラパゴス化」で話題に無いりましたが
スマートフォンにおいても日本は依然として蚊帳の外にいるのです。


今、日本は岐路に立たされています。
時代の変化の速度は、かつてと比べモノにならないほど速いのです。

日本の政治の混迷は
これらのニュースはもとより、日本経済の本格的空洞化またはガラパゴス化
を示唆しているようで、今後の日本の行く末に大いなる不安を感じます。


そして、中小・零細企業を応援する朴念仁が一番寂しかったニュース。
経営不振に震災が追い打ちをかけ、江戸から続く料亭が廃業。


東日本大震災の影響で、栃木県大田原市中央の老舗料亭「岩井屋」が、
江戸時代中期から続く260年の営業を終え、廃業しました。
1751年(宝永元年)の創業で、
大田原市民曰く、「大田原の文化財のような場所だった」。

料亭と言っても、昭和の時代は結婚披露宴などの宴会が業績を支えてきました。
1990年代中ごろは年間130組の結婚披露宴がありましたが
最近は年間10組にも満たない状況になっていたようです。

今回の震災で建物の一部が被害を受けたのですが
「復旧工事にお金を掛けても経営が成り立つかどうか」の判断で
廃業に至りました。


多くの中小・零細企業が、震災からの復旧にあたり抱える課題が
震災前から業績不振と、多額の借入金残高です。


たとえ、震災特別融資で再建を目指しても、二重の債務を保有することになり
返済能力不足から
やがて廃業・倒産に追い込まれる企業が、続出するのではないのでしょうか。


そもそも企業は、「継続することに意味がある」と言われます。
しかし、二重債務を抱えることになる重苦しい経営を考えれば
岩井屋のような廃業の道も、経営のひとつの選択肢でしょう。

日本国内において、時代に取り残された企業の行く手は
今後ますます厳しくなる一方です。


企業は「環境適応業」。
時代の変化に対応できなければ、消滅して行く宿命を背負っています。

まして、時代の変化の波はグローバルでうねっており、
中小・零細企業の経営者は、嵐の中でかじを取る船長のようなものです。

特に実質的な債務超過状態で経営されている場合は
倒産すれば、個人資産まで含めて全て失うことになってしまいます。


企業の存続を考えるならば、自社の将来像が明確になったいなければなりません。
戦略を総点検し、新たな経営戦略で3から5年後の自社の経営状態
思い描いてみる必要があると思います。

その上で、「存続か廃業か」経営者が決断する。
自社の将来像が明確になり存続を決定したのならば、
今社長がすべきことをやり尽くす

規模が小さいほど、
社長の守備範囲は広く、責任も重く、スーパーマンのような能力が問われます。



最後はかなりネガティブな話になりました。

しかし、企業経営の原則は自己資本の充実、
企業経営の目的は必要利益の獲得、
そして、目的達成のために経営戦略が必要なのです。


「企業は環境適応業」。
例え今は好業績の企業であっても、時代の流れで変わる戦略の再構築を
不断なく繰り返すことが、社長さんの一番大事な仕事であると思うのです。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 08:43| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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