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2011年05月26日

赤字でも銀行は融資します

今日は、朴念仁です。


以前拙ブログで、銀行は融資において企業の格付けをするという話をしました。
格付けとは、もう一度整理すると次のようなことです。


格付けは、「債権者区分」と言われ、銀行は金融検査マニュアルに従って、
貸出先の債権者区分、いわゆる格付けをするように義務付けられています。


格付け(債権者区分)は次の5つに分けられています。

1)正常先:債権の回収に問題がない。

2)要注意先:金利を減免した、元金・利息が延滞している。
  (この中にに要管理先があり、金利の支払いが3ヶ月以上延滞している)

3)破綻懸念先:実質債務超過で、金利の支払いが6ヶ月以上延滞している。

4)実質破綻先:実質債務超過で、金利の支払いが1年以上延滞している。

5)破綻先:不渡り手形の発生か、破産・清算で経営が破綻している。


この格付けにより、銀行は
・融資の可否
・金利
・貸し出し期間
・貸し出し方法
・担保や連帯保証人の有無
を決定して、社長さんの会社に融資することになります。


格付けの他に融資の判断材料として利用されるものが決算書です。
決算書を審査部がコンピュータで分析し、融資可否を決定します。

しかし、これら定量分析に、定性分析を加えて
総合的・人情的融資が行われているのが実情でしょう。



中小企業は財務体質の脆弱な会社が多く、
それどころか赤字続きや債務超過の会社も大変多く存在します。

格付けと、決算書に基づいた定量分析だけで融資の可否を決定していたら
銀行としても貸出先がなくなってしまいます。



中でも格付けは、大きな比重を占めているように思われます。
ですから、社長さんの会社が正常先であり続けることが大前提でしょう。

そのためには、銀行にとって債権回収が順調に行われていること
つまり、借入金の元金返済・金利の返済が滞っていないことが条件となります。

ところが現実的には、赤字の穴埋めの運転資金が融資されることが多いのです。
赤字の穴埋めは、名目的には買掛金の支払いなどのためとされますが
実質的には「過去の融資の返済に充てるため」と言うのが銀行の本音です。


返済が滞ると、格付けが下がり融資が難しくなります。
融資ができないと銀行としての商売が成り立ちませんから
企業の格付けが下がることは、銀行にとって好ましい状態ではありません。


それでは、闇雲に融資するのかと言えばそうではないのです。
金融検査マニュアルは結構厳しく査定され、
銀行が無茶苦茶な融資をしないよう歯止めをかけるために、十分なものになっています。

このような状態の中で登場するのが定性分析なのです。

定性分析その1:中小企業の特殊性を考慮
・景気の変動による影響が大きく赤字になり易い
・自己資本が小さく債務超過に陥り易い
・コストダウンが難しい
など優しい理解を示してくれています。

定性分析その2:経営者の個人財産を考慮
・役員報酬の一部を会社の利益とみなす
・社長や家族役員からの借入金を実質的な自己資本とみなす(返済しなくても良い)
・社長の個人資産を担保とする
など会社と社長を一心同体として判断してくれます。

定性分析その3:企業の将来性を善意に考慮
・新商品開発
・新規顧客獲得
・技術的優位性(特許などは評価が大きい)
などの将来的可能性を拡大して解釈してくれます。

定性分析その4:社長の人柄と経営者としての資質を考慮
・積極的に経営状態を銀行に開示
・積極的に銀行とコミュニケーション
・経営改善や財務体質改善に前向きな姿勢
・後継者の有無
など経営者の頑張りを人情的にも評価してくれます。


このように決算書の定量分析の他に、定性分析を判断材料として加え
銀行は中小・零細企業に融資を行っているのです。


定性分析による善意な解釈の裏付けとは何でしょうか?

これが、経営改善のための戦略と経営計画なのです。

@わが社は今期こんな方針で経営を進めて行きます
A3年後5年後はこんな会社になっています
Bそのためには商品開発をこのように進めます
C市場と顧客のニーズを満たす販売戦略はこれこれです
D計画達成まで役員報酬を削減します
E遊休資産の売却を進めます

など、銀行に経営改善計画を提示することが
銀行から善意の解釈による定性分析で、高得点を取る秘訣なのです。

これができれば赤字であっても、債務超過であっても借入が可能となるでしょう。
また、多少の計画の遅れが生じても、次年度は修正経営改善計画を出せば良いのです。


もちろんですが、最終的に経営改善が行われ、黒字に転化し
内部留保が確実に増加して行くことが必要ですよね。

経営改善計画が絵に描いた餅で終わらないよう
・しっかりとした経営戦略の再構築
・日ごろから管理会計による仮説と検証を繰り返す

ことで社長さんの会社の明るい未来を築いてください。

簡単管理会計の最速・最強ツール9+1こちらから
で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 09:20| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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