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2011年05月30日

原価計算が必要な理由

今日は、朴念仁です。


原価計算につては何度かお伝えしてきました。

@原価の構造や仕組み
A中小企業に適した簡単な原価計算方法
B原価計算のための予算作成方法
C加工単価・販売管理費割当額の方法
などですが、
原価計算がほんとうに必要な理由をお伝えしてきませんでした。

一方で「絶対に正確な原価計算は不可能である」
ことも、同時にお伝えしてきました。

それでも原価計算が必要な理由
@販売価格決定の参考にする
A製品別の採算性が分かる
Bコストダウンの効果が分かる
C販売価格の変更による利益の増減が分かる

など、概略ではありますが自社の利益の源泉を教えてくれるからです。


サンプルの原価計算結果を用いてこれらを検証して見ます。

製造部門の年間非作業時間
s-jikan.jpg
販売部門の年間非作業時間
h-jikan.jpg

非作業時間とは
朝礼時間・清掃時間・打合せ時間・材料手配時間・移動時間・怠惰時間
欠勤時間や不作業時間(作業ができない時間や暇な時間)などの合計時間です。

つまり、製品製造や加工に直接携わっていない時間のことです。
この時間の大小が総原価に影響を与えます。


さて、総作業時間(就業時間の合計)から非作業時間を引いて
実質作業時間を求め、作業単価(加工単価)を求めます。



ここで、非作業時間の短縮を実行します。

短縮後の製造部門の年間非作業時間
s-jikan-down.jpg
製造部門の非作業時間は
年間4718時間、非作業率19.87%から
年間3293時間、非作業率13.87%に削減されました。

短縮後の販売部門の年間非作業時間
h-jikan-dawn.jpg
販売部門の非作業時間は
年間5228時間、非作業率18.34%から
年間3678時間、非作業率12.91%に削減されました。

この非作業時間はサンプルだから大きいのではなく
現実にはもっと大きい場合があります。

不景気の時など、受注減や販売数の落ち込み
仕事がなくて構内や機械の掃除ばかりしているなど
30%を超える企業も多いのではないでしょうか。

@非作業時間を意識的にコントロールすることで
A総原価を意識的に削減するために
原価計算が必要となります。



次は年間非作業時間削減前後の、ある製品の原価計算結果です。
(作業時間削減は現実に実行できなくても意識的コントロールでも良い)

年間非作業時間削減前の原価計算
genka-before.jpg

年間非作業時間削減後の原価計算
genka-after.jpg
作業時間削減により
製造作業単価(加工単価)が1211.87から1127.45
販売管理費割当単価が3282.11から3053.48
へと低下しました。

総原価は加工高と販売管理費割当額が削減されたため
99171から95049へと低下しました。

このように、
製造作業単価(加工単価)と販売管理費割当単価をコントロールすることで
加工高と販売管理費割当額が削減され総原価が削減されます。


総原価が削減されれば、同じ販売価格であれば余分に利益が出ますし
販売価格を下げることも可能になります。


これを販売戦略に活かすために原価計算が必要になるのです。


また、変動費が同じ製品でも、
生産工数が多ければ加工高と販売管理費割当額が大きくなるので
限界利益率の高い製品のほうが儲けが大きいとは一概に言えません。

損益分岐点経営は自社の限界利益を知ることがひとつの目的です。
会社全体としては、限界利益率による経営は重要な意味があります。

しかし、個々の製品は変動費と生産工数の両方を見なければ
その生産性や利益を把握することができないのです。


材料費の3倍とか4倍を製品価格にするというやり方は
原価利益率の大小を言っているだけで
その製品の利益の大小や、生産性は見えてきません。

企業の利益の源泉はどこにあるのかを知るために
原価計算は欠かすことができない訳です。


しかし、絶対に正確な原価計算は不可能なのです。
ならば、あまりに多くの時間と労力を原価計算のために使うのは無駄であると思います。

そのために、傾向が把握できる簡単な原価計算の方法を考える必要があるでしょう。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 08:49| Comment(0) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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