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2011年05月31日

企業は成長し過ぎない方が良い

今日は、朴念仁です。


5月30日の日経ビジネスオンラインのコラムに、
ブライトサイド コーポレーション代表取締役社長武田 斉紀氏が
企業は“成長しすぎない”のが長生きの秘訣」と言う記事を書かれていました。

最近拙ブログでも
企業の寿命」と言うタイトルで記事を書いたばかりであり
早速目を通して見ました。
そのまま出典データをお借りして、概要を簡単に説明させていただきます。


創業200年以上の企業数が日本は世界一
世界の中で「創業200年以上の企業の数」が最も多い国は日本で3113社
第2位ドイツ1563社、第3位フランス331社(日本の10分の1)と続き
アメリカにおいては、わずかに88社に過ぎません。
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長寿企業の96%が中小企業
創業100年以上の企業は約2万社あるそうですが
そのうちの96%が従業員数300人未満の企業、
いわゆる中小企業で、しかも10人未満で50%を超えているそうです。

時代を超えた規模の比較は
売上高は、貨幣価値が違うので難しいのですが
従業員数の場合は、合理的な比較が可能であると思います。
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4社に3社が家訓・社是・社訓を明文化しているか口伝されている
いくつかの家訓・社是・社訓が紹介されていました。
「賞取りに走らず、品質を保つ」(清酒製造会社)
「自身がお客様である立場に立って、お客様に応対する事」(呉服雑貨小売会社)
「謙虚、誠実、正直に商うまえに人間として生きる」(包装用品卸会社)
「腹八分目商法」(雑貨卸会社)
「保証人は引き受けるな。選挙は出るな、政治家になるな」(清酒製造会社)
「大きくするな」(料理品小売会社)

なるほど、行き過ぎた成長を良しとしない、
身の丈にあった経営をすることを伝える家訓・社是・社訓となっています。

中小企業はほんとんどがオーナー社長であり
事業も息子や婿、あるいは血縁により継承されていくケースが多いでしょうが、
そのなかで、ワンマン経営に落ち入り易い後継者を戒めているように思われます。
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最後に老舗企業永続の秘訣は、
日本の伝統的な「家」制度
企業理念の実現をめざして、「伝統の継承」と「革新」
であると結んでいます。

ここまで、武田 斉紀氏のコラムからその内容を転載させていただきました。


経営理念は、経営者が迷った時立ち返る場所、企業の存続の原点であると思うので
企業存続の第一要件は、「企業理念の実現」であることに全く異論はありません。

ところで、日本の中小企業数は約430万社、
日本の企業数の99.7%、雇用は約2800万人の7割を占めます。

中小企業と言っても、街の八百屋さんや駄菓子屋さんまで含まれています。
一方で、今回の大震災でも分かるように世界のサプライチェーンとして
高い技術力で世界シェア50%を超えるエクセレントカンパニーもあります。

生き残りの方法は個々の企業で全く異なってきます。
それを超えて、企業の支柱となるべきものが企業理念なのでしょう。



それに、加えて技術の伝承と革新が中小企業の存続の条件なのですが
暗黙知によるマイスターの伝承が、日本の中小企業の特徴であると思います。


暗黙知とは言葉にできない、説明できないものであって
経験をすることで学べる知識や技術のことです。

したがって、暗黙知は人によることが前提
たくさん造ろう、たくさん売ろうと考えれば
暗黙知の見える化=形式化を追求
して行かなければなりません。

しかし、暗黙知の形式化は他社や新興国に真似されやすくなります。
世界に冠たる金型もデジタル化が進み、よほど特殊な金型でなければ
中国の金型で十分になってきています。

技術の経験的伝承により、暗黙知を守り続けて来たのが
日本の中小企業の長生きの秘訣のもう一つの理由ではないでしょうか。


創業100年以上の企業が2万社のうち96%が中小企業であったとしても
全中小企業から見ればわずかに0.45%に過ぎません。
この0.45%は規模を追わず、暗黙知を守り続けている企業なのかも知れません。


成長はリスクを伴います。
固定費は売上高の増減に関係なく変動しない費用です。

しかし、規模の拡大、売上が拡大する時に
今までの設備では受注に対応しきれなくなった時、固定費は大きく増加します。


現状売上高5億の企業が新工場を建築し、新規設備を導入して
10億円の生産体制を確保しても、売上は一気に10億円になる訳ではありません。

6億、7億と段階を経て売上が増加して行きます。
その間、以前よりも固定費率は高くなり、利益率が減少する傾向にあります。
もし、借入金で設備投資を賄えば、借入金返済負担で資金繰りが苦しくなるでしょう。

あるいはブームによって、一気に売り上げが拡大しても
やがてブームが去れば設備は遊休資産となってしまいます。

この点も、行き過ぎた成長が企業の存続を保証しない理由でしょう。


人は誰しも欲もあれば向上心もあります。
これらを抑えつつ、堅実に着実に、身の丈に合った経営をすることが
中小企業が生き残る秘訣
だと思うのです。

そのために、
経営理念の実現
技術の伝承(暗黙知の伝承)と経営革新

を弛まなく続けることで
行き過ぎた成長を抑え、存続し続けることができるのではないでしょうか。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 09:39| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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