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2011年06月03日

消費支出から見る豊かさの程度

今日は、朴念仁です。


経済規模の指標となっている国内総生産=GDPを語る時
必ず使われるのが、名目成長率実質成長率と言う言葉です。


名目GDPと言うのは、
現在の価格=名目価格でいろいろな財やサービスの価値を計算し合計したもの。

実質GDPと言うのは、
基準年の価格でいろいろな財やサービスの価値を計算し合計したもの。

例えば平成23年度のGDPを計算する時、平成22年度を基準年とした場合
22年度の価格に直して23年度のGDPを計算します。


社長さんの会社がA社とします。
平成22年度A社は
1個100円で和菓子を100,000個作っています。
100円×100,000個=10,000,000円が
基準年のGDPとなります。


平成23年度A社は価格が下がり
1個90円で和菓子を100,000個作っています。
90円×100,000個=9,000,000円が
23年度のGDPでこれが名目GDPです。

これを22年度の基準年価格100円で計算すると
100円×100,000個=10,000,000円となり
これが実質GDPです。

今年(23年度)の名目GDP÷今年(23年度)の実質GDP
=9,000,000円÷10,000,000円
=0.9

この0.9をGDPデフレーターとよび
GDPデフレーター=名目GDP÷実質GDP
1以上ならば物価が上昇したことになりこれがインフレです。


さて上記の場合
名目成長率はマイナス10%
(今年の名目GDP−基準年のGDP)÷基準年のGDP
(9,000,000円−10,000,000円)÷10,000,000円

実質成長率は0%
(今年の実質GDP−基準年のGDP)÷基準年のGDP
(10,000,000円−10,000,000円)÷10,000,000円
となります。

このように名目は価格変動がそのまま反映されているのに対し
実質は生産量の増減を見ることができます。

また、現実はあらゆる財やサービスの合計でGDPを表すことになります。


さて、名目と実質の意味が分かったところで
消費支出についての名目と実質を見てみましょう。

まだ、22年度が計算されていないので
平成12年度を基準年として、平成21年度の名目と実質の消費支出を比べてみます。
統計資料は、内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部企画調査課によります。
(なお、総務省も国民一人あたりの消費支出のデータを発表しています)

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家計の最終消費支出は
平成21年度は平成12年度に対し
名目が99.3%、実質が119.5%です。


10年前と比べ、価格は低下しているが消費量が増えていると考えられます。
企業から見れば価格が下がり、生産量が増えていることになります。


個別に見て行くと
娯楽・レジャー・文化は、名目が90.9%、実質が231.1%で
価格がひどく下落し、大幅に消費量が増えていると言う見方ができます。
ただ、ここまで極端な結果に驚きます。
また実質支出の構成比も22.1%と高く、景気に与える影響が大きいと言えそうです。

朴念仁が注目するのは、通信費です。
構成比は3.4%で目立ちませんが、アルコール飲料・タバコより
名目・実質ともに高い消費支出となっています。

各社の値下げ競争により価格は下落しているはずなのですが
消費あるいは利用料は大幅に増加しました。

通信費の増加は携帯電話、インタネット接続によるものですが
このデータは、企業として注目すべきものがあるように思います。
情報社会を裏付けるのに十分な証拠ではないでしょうか。


消費者とすれば粗悪な情報に接する機会も増える一方
有益な情報が簡単に得られ、ネットによる買い物ができる社会になりました。

この流れは、ますます加速するでしょう。

中小企業はネットを利用したビジネスに遅れを取っています。
ブログやホームページ、これからはフェイスブックなどで
積極的な情報発信をしていかなければ、世の中から取り残されて行きます。


さて、話を元に戻します。
デフレと言われますが、今回のデータから分かるように全体の消費量は増えています。
所得が低下しても低価格化の中で今までより少ない金額で、
それ以上の消費ができ、サービスが受けられているのです。


消費支出だけで論じれば、消費者にとってデフレは決して悪ばかりではないと思います。
ただし、企業にとってデフレは利益率を減少させ、体力を奪っていきます。


また、それぞれの企業の社長さんは、自社が消費節約の分野に居るのか
消費拡大の分野に居るのか、を認識する必要があります。
それによって、採るべき戦略が違ってくるのではないでしょうか。


賃上げされても、インフレでそれ以上に物価が上昇すれば消費量は減少します。
一方デフレはモノの価格は下がっても、所得の低下をもたらします。


デフレは、経済全体がシュリンクして行きますので決して好ましいとは思いませんが
過度なインフレより、国民の暮らしはずっと楽なのではないでしょうか。


今回のデータを見ても、消費を抑えているものは抑える
しかし、使うべきところにはしっかりと使っています。


べつに、デフレを歓迎しているのではありません。
国民が持続的に豊かさを維持するためには、緩やかなインフレが望ましいでしょう。

しかし、現実はデフレ下での国民の暮らし振りは、
平均値では決して低下していない
と言うことです。


GDP値に一喜一憂するのではなく
今後の国の政策をじっくりと見極めて行こうと考える朴念仁です。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 10:19| Comment(0) | どうでもいいことですが | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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