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2011年06月10日

販売数が減れば1個あたり原価が増える

今日は、朴念仁です。


タイトルの「販売数が減れば1個あたり原価が増える」をご覧になって
「何だ、そんなことは当然じゃないか!」と思われたのではないですか?

そもそも経営原則は、当然なことが多いのです。
「当然のことが当然にできていないか、理解していない」と躓く原因になります。

今回は当然な基本中のお話ですが、大切な経営原則であると思います。
なお製造業を例にしていますが、仕入商品を扱っている場合も全く同じ考え方です。


ここで
製造原価=製造コストと、総原価の違いにつて整理しておきましょう。

製造原価とは
・製品製造に要した材料費などの変動費
・製造の人件費や経費等(ここではこれらをすべて固定費とします)
の合計です。
(製造原価率は製造原価÷売上高)

総原価とは
製造原価に販売管理費(同様にすべて固定費とします)を加えたものです。
(総原価率は総原価÷売上高)


およそ、ただ原価と言う言葉を使う場合は曖昧なことが多いので
製造原価なのか総原価なのか、はっきりさせておく必要があります。


次に変動費と固定費についてです。

変動費は販売数量の増減に伴って、または比例して増減する費用であり
固定費は販売数量の増減に伴って、増減しない一定の費用のことです。


それでは、次の「製造数の増減による製品1個あたり原価の変動」表をご覧ください。

cost.jpg

この製品の1個あたりの変動費は400円です。
1万個製造しても、5千個製造しても1個あたり変動費は変わらないので
製造数の増減により、合計の変動費は増減します。

また、固定費は1万個でも5千個でも製造数に関係なく一定です。


製造原価(製造コスト)は1万個の場合600万円、5千個の場合400万円となり減少します。
これは、変動費が製造数の減少に伴い減少するからです。

しかし、製造部門の固定費は一定ですから
1個あたり製造原価(製造コスト)は
1万個の場合600円、5千個の場合800円と約33%上昇します。


総原価の場合は
1万個の場合900万円、5千個の場合700万円となり同様に減少します。
理由は、製造原価の時と同様に、変動費が製造数の減少に伴い減少するからです。

しかし、
1個あたり総原価は
1万個の場合900円、5千個の場合1400円と約56%上昇してしまいます。

製造原価にくらべて総原価の方が、1個あたり原価の増加率が大きいのは
製造数の増減によって変動しない固定費の販売管理費が、総原価に反映されるからです。


このように、製造数または販売数の増減による原価の変化を見る場合は
必ず1個あたりの製造原価と総原価を算出する必要があります。

製造数の増減で原価が増減すると言うことは
製造のロット数により、1個あたりの原価が変動すると言うことにもなります。



この例題は製品販売価格が全て1000円の場合で計算されています。
しかし、製品価格は最初に価格ありきではなく
1個あたり総原価に利益を加えて求められる
の通常の考え方です。


このことは、製品1個あたりの変動費が同じでも
「製造数により製品価格を変動させることができる」と言う意味になります。


つまり、
よりたくさん製造することが可能であれば、価格を下げることも可能である。
と言うことなのです。

しかし、ある製造数を基準に原価計算を実行したが
予定の製造数を満たすことができない場合、予定の1個あたり原価は上昇しますので
利益は予定利益を得ることができなくなります。


また、商品や製品は顧客から見た価値の大小があります。
たくさん製造しないことで、希少価値が生まれる場合もあります。

価値が大きいか希少価値が認められた場合
その製品はより高い価格で販売可能で、利益率も高くなります。


この辺がそれぞれの企業の価格戦略であり経営戦略なのです。

その基本となるなるのが
製造数の増減による製品1個あたり原価をシミュレーションする管理会計なのです。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。


posted by 朴念仁 at 07:42| Comment(0) | 管理会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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