どんなビジネスでも顧客管理は欠かすことができません。
まして、店舗をお持ちで個人のユーザーを相手に商売している場合
顧客管理がマーケティングの入口になります。
以前拙ブログ「売上を決定する三つの要素」でもお話ししましたが
売上とは、
売上=顧客数×平均単価×購入頻度(来店頻度)で表すことができます。
つまり
@顧客数を上げる=集客
A客単価を上げる
B購入頻度(来店頻度)を上げる
この三つの「上げる」ができれば売り上げが増えて、利益も増える訳です。
そして売上を増やすためにマーケティングをします。
このマーケティングの基本となる入口が顧客管理です。
POSレジを導入されているお店の社長さんならばお分かりですよね。
それでは、顧客管理とは一体どういうことなのでしょうか?
お客様の年齢や性別、住所などのデータを取得して管理するのも顧客管理です。
しかし、顧客管理でもっとも大切なことは
「誰が、いつ、どんな商品を購入したのか」
つまり、お客様の購入履歴を管理することなのです。
年齢や性別、住所などの情報は顧客管理の一部「誰が」に過ぎません。
顧客管理は、「いつ」「どんな商品」の情報を分析することが最も大切なのです。
この情報を集積し、分析することで
@顧客数を上げる=集客
A客単価を上げる
B購入頻度(来店頻度)を上げる
ことができるようになります。
マクドナルドがこの考え方に基づき
膨大な顧客データベースを活かした究極のマーケティングを始めました。
マクドナルドは、
「一人一人の顧客に異なる値引クーポンを携帯電話に配信する」
実に画期的なサービスを開始したのです。
例えば、
土・日の昼にコーヒーを頻繁に購入する顧客には
⇒週末の朝の無料コーヒークーポン
一定期間来店していない顧客には
⇒従来良く購入していた商品の割引クーポン
来店頻度は高いが新発売のハンバーガーを購入していない顧客には
⇒新発売のハンバーガーの大幅値引きクーポン
ハンバーガーセット商品の購入頻度が高い顧客には
⇒アップルパイなどを一品加えても手軽に食べられるセットメニューの割引クーポン
コーヒー無料コーヒークーポン
従来良く購入していた商品の割引クーポンは
客数増・来店頻度増加戦略。
新発売のハンバーガーの大幅値引きクーポン
セットメニューの割引クーポンは
客単価増加戦略。
無料や割引のベネフィット=「コマセ」に吸い寄せられたお客様は
マクドへの来店頻度が上がり、巧みに高価格帯の商品購入へと誘導されて行く。
結果としてマクドナルドの売上は
売上=顧客数×平均単価×購入頻度(来店頻度)により売上が増加すると言う
顧客管理を最大限に活かした販売戦略を展開しようとしているのです。
この新型クーポンは
マクドナルドの携帯電話のサイトに登録している2000万人のうち、
オサイフ携帯の所有者1000万人の会員向けにクーポンを発信する戦略です。
莫大な投資をした(今までに三百億円)システムがあるからこそ
マクドの顧客管理による新しい戦略展開ができるのだと思います。
それでは、地域の小さなお店では不可能なことでしょうか。
1日の来店者数が100人の場合年間の延べ来店者数は36500人です。
仮にお客様の来店頻度が平均で2カ月に一回とすれば
このお店の顧客数は、36500名÷6回で約6000名と言うことになります。
この程度ならシステム開発に投資しなくても
何とかエクセルで管理できるレベルにあるのではないでしょうか。
私はエクセル2007を利用していますが
初期状態で行数は1048576、列数はAから始まりXFDまであります。
小さな規模のお店がデータ管理するには十分なのです。
あとはエクセルの並べ替え機能や、検索と選択機能を使えば
@ある商品の購入頻度の高い顧客を検索する
A来店頻度の高い顧客を検索する
B最近来店されていない顧客を検索する
などのことが簡単にできます。
これらにより、マクドナルドのように一定の顧客に向けた情報発信が可能になります。
情報発信も、携帯電話やPCへメール発信できる市販のソフトを使えば十分です。
後はどのように会員を集めるかですが、これも様々な方法があるので
自社にふさわしい方法を選択してください。
ただし、会員集めは入口をたくさん持った方が良いかもしれません。
今回お伝えしたかったことは
顧客の購買履歴を管理し
@顧客数を上げる=集客
A客単価を上げる
B購入頻度(来店頻度)を上げる
ためのマーケティングと販売戦略を構築し売上を増やすと言うことです。
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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。
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