あなたの会社は、
消費者や顧客が本当に欲しいと思う商品を提供していると思いますか?
こう考えてみてはどうでしょうか。
「もし、あなたの会社の商品が無くなってしまったら、困る人がいますか?」
困る人がいるとは、
1)他に変わるべき商品が存在しない
2)他で手に入れることができない
ということになるのでしょう。
しかし、例えそうであっても、
「無ければ無いで、何も不自由したり、ストレスを感じたりしない」
のであれば、別に困ることもない訳です。
あなた自身が利用されてる商品やサービスで
もし、無くなってしまったら困るものは、どれくらいありますか?
さて、欲しいと思う商品と、必要である商品とは
その性格が全く違っているのだと思います。
自動車を所有していれば、修理や塗装が必要になります。
もし、修理や塗装の会社が無ければ困ります。
しかし、いつも利用している修理工場が無くなっても
代りの修理工場(現実にはディーラーもあります)があれば困ることはありません。
必要な商品やサービスは、大概のものは代替が可能なのです。
これが、居住地域に一つしかない修理工場が無くなってしまえば困ります。
隣町まで行かなければならず、不自由やストレスを感じることでしょう。
この場合、あなたの町には修理工場や塗装工場が必要なのです。
私の場合、パソコンは必需品であり、必要な商品です。
お気に入りの機種はありますが、別にA社のものでも、B社のものでも、
私の必要を満たすためには、何ら問題ありません。
必要アイテムのうち、お気に入り=欲しいものを選択しています。
一方で、アイフォンのような商品はどうでしょう。
私の場合、必要もなければ欲しいとも思いません。
必要があれば、ノキアにするかサムソンにするか、
つまり、どちらが欲しいものか検討するでしょう。
このように、必要であるとか、欲しいであるとかは、
かなり相対的な条件に支配されているようです。
しかも、絶対的に必要、絶対に欲しいなどと言う商品などは、
あまり存在しないのではないでしょうか。
本来、あなたが提供している商品やサービスは
所詮その程度のものであるのかも知れません。
さてさて、あなたの会社が倒産したらどうでしょう?
先の大震災や、タイのバンコクの水害でサプライチェーンが寸断され、
自動車メーカーや、電子機器メーカーに深刻な影響が出ました。
しかし、これは一般的な中小・零細企業の話ではありません。
多くの場合、その会社や店が倒産しても、
困るのは、あなた自身、家族、社員、不良債権を抱えた仕入先であって、
消費者や顧客はさほど困ることもないでしょう。
それどころか市場(消費者・顧客)からは、
早晩、何もなかったかのように忘れ去られて行きます。
それほどに、市場とは冷酷なものなのです。
わが社は、わが社の商品は、
「市場のどんなニーズに向け、どんなウォンツを満たしているのか」
を追い求めなければ、この冷酷な市場で生き抜いていくことは難しいでしょう。
わが社の商品は、こんなに優れていると自画自賛する前に
市場にどう評価されているのかが、最も大切なことだと思うのです。
先ず、市場ありき!
簡単管理会計の最速・最強ツール9+1【こちらから】
で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。
【関連する記事】
- 中小企業金融円滑化法終了 その後銀行の貸し出し姿勢は
- 5分で分かる決算書の見方(貸借対照表編その2)
- 5分で分かる決算書の見方(貸借対照表編その1)
- 経営改善は進みましたか
- 仮説と検証は机上の空論ではない
- 経営者の資格
- 利益を増やすのに一番効率が高い方法は
- 減価償却のない土地は借入金で購入しない方が良い
- 必要売上は小さくできる
- 必要売上高を計算
- 必要利益は季節変動も考慮する
- 必要利益獲得予算作成で健全経営
- 売上増減で変わる利益の額は限界利益を見る
- 予算作成の目的と方法その2
- 予算作成の目的と方法その1
- 利益はなぜ必要か
- 倒産するなら廃業が良い
- 社長には特別な資質や才能が必要なのか
- 成長が経営危機になる中小企業
- 倒産件数が減少の謎