前回、原価計算の目的では
あなたの会社の製品が必ずしも
(1)競争相手がない
(2)他社に圧倒的に優れた品質やサービスを提供出来ている
(3)顧客や消費者が望むもの
でないならば、
価格の決定権は市場=【消費者や顧客、顧客企業のバイヤー】
にゆだねられている可能性の方が高い。
そうであるならば、価格は市場に聞かなければならばい。
・市場から求められた価格で、利益を獲得できるのか?
・どのように総原価を低減=コストダウンできれば、市場の求める価格で販売可能か?
・あるいは、価格の主導権を握れる製品やサービスを提供しているのか?
をシミュレーションして、
必要利益、あるいはより多くの利益を獲得するために、
総原価の低減=コストダウンするのが、原価計算の本来の目的である。
ということをお伝えしました。
それでは、総原価を低減(コストダウン)するとは?
総原価=加工高+販売管理費割当額+原材料費+外注加工費なので
総原価を低減(コストダウン)するとは
加工高を低減(コストダウン)する
加工高=当期製造原価−(原材料費+外注加工費)なので
@労務費を低減(コストダウン)
A製造経費(現場経費)を(コストダウン)
することになります。
あるいは加工単価を低減(コストダウン)する
上記の労務費と製造経費(現場経費)を低減(コストダウン)する他に
生産性の向上=単位あたりの加工(製造)に要する時間を短縮する
ことで実現できます。
販売管理費割当額を低減(コストダウン)する
販売管理費=役員報酬+人件費+その他の販売管理費なので
@役員報酬を低減(コストダウン)
A人件費を低減(コストダウン)
Bその他の販売管理費を低減(コストダウン)
することになります。
また、
生産性の向上=単位あたりの加工(製造)に要する時間を短縮できれば
当該製品に割当てられる販売管理費を低減(コストダウン)することができます。
なぜならば、
販売管理割当額は製品製造(現場作業)に要する時間に連動して増減するからです。
原材料費を低減(コストダウン)する
@仕入単価を低減(コストダウン)
Aロス率を低減(コストダウン)
することになります。
外注加工費を低減(コストダウン)する
@外注単価を低減(コストダウン)
A外注作業時間を低減(コストダウン)
することになります。
このように総原価のどこに、
低減(コストダウン)要素があるのかをシミュレーションすることが
原価計算本来の目的です。
その結果得られた販売価格が、市場が望む価格になり得れば
価格競争しても必要利益と、期待する販売数を獲得できるでしょう。
このようにして価格を決定しなければならないもう一つ理由は、
全く同じ製品であっても、競合他社との総原価は、決して同じではないからです。
@財務体質も違えば、設備能力も生産性も違う。
A人材も違えば、給料や賃金も違う。
B借入金の総額と支払利息の額も違う。
製品は同じものであっても、総原価が全く違う。
つまり、同じ価格であっても獲得利益は全く違ってくるのです。
だから、
@コストを積み上げて
A総原価を求めて
B必要利益を加えて
価格を決定するのではなく、
懸命にコストダウンという企業努力を払いつつ、
他社より優れた収益を獲得し、
なおかつ、市場の望む価格を決定することこそが、
競合他社に勝ち残り、市場に生き残る術ではないでしょうか。
そのために、原価計算を実施して欲しいと思います。
総原価を見直し必要以上の利益を獲得するために
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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。