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2011年05月15日

社長の仕事は何ですか

今日は、朴念仁です。


社長の仕事は、中小零細企業ではその規模で、随分違ってくるのでしょうか。

ある程度の規模の会社になれば、取締役が複数いるかもしれません。
中小企業でも従業員が20〜50人くらいの規模になれば
営業部長、工場長または製造部長、財務部長、総務部長、店長など
それぞれの仕事を担当してくれる、社長の右腕となる役職スタッフがいます。

従業員が10〜20人くらいの企業でも、部長の一人くらいはいるでしょう。
しかし、従業員が数人くらいでは、部長以上の役職は無いかもしれません。
(もちろん業種・業態で一概には言えませんが、あくまでも一般的には)

規模が大きくなれば経営企画室や、研究開発部などの部門があるでしょう。


朴念仁が経営していたころは、従業員70人ほどでしたが
財務部長、総務部長はなく、女性社員が経理・総務兼任課長をしていました。
(実はこの女性課長が、銀行交渉以外は一番満足のできる仕事をしてくれました)
また、部長級の下にはツリー構造になって、役付き責任者が仕事を分担していました。


さて、朴念仁の場合、部長級以上はほんとうに社長の右腕だったのか?
残念ながら、一部の名ばかり部長がいたのも現状です。

日常のルーティンワークは十分にこなしてくれますが、
社長の右腕としての能力は、なかなか満足の水準に達しません。

判断する=分析力、考える=企画力、学ぶ=向上力が依然として不十分なのです。
これに、営業部長の場合は交渉力も付け加えておきます。

結局いつまでたっても、社長が決定しなければ、物事が前へ進んで行かない。
だから朴念仁の会社は、全てにおいて社長決裁が必要でした。


それでは、社員の能力向上のために社長として何もしなかったのか?

今、朴念仁は自称コンサルタントをしていますが
経営者時代は社外コンサルタントと契約(年間400万円ですよ)して、
社員の能力向上と社員教育に随分と力を入れてきました。
しかし、能力開発はなかなか大変です。

それでもなお、社長の仕事の第一番に挙げたいのが、社員の能力開発なのです。


艦隊に例えて見れば
艦隊は戦艦や、航空母艦、巡洋艦、補給船などで編成されています。

全てを統括する司令長官の下、それぞれの艦長が責任を分担します。
司令長官が午前中は戦艦で、午後は空母、夜は・・・などとやていたら
艦隊として全く機能できません。


社長は司令長官、航路や作戦つまり、自社の戦略や経営計画を決定します。
部長は艦長です。経営戦略から落としこまれた販売戦略や
生産性向上、商品開発、品質管理などを遂行して行く役割を担っています。
またそこから個々の社員の具体的行動計画の進捗管理を行います。


その意味においては、確かに社長の一番の仕事は
自社の行く末を決定する経営戦略の立案であろうと思います。



しかし、いかに立派な経営戦略を立案しても
社長の右腕以下、それぞれの社員が自分の役割を果たさなければ
経営戦略は絵に描いた餅となり、その達成は難しいでしょう。

だから社長の一番の仕事は社員の能力開発であると思うのです。


当然ですが、社長さん自身がもっと能力開発をしていかなければなりません。
社員にすぐに追いついてしまうようでは、社長の存在意義が無いでしょう。

企業は、経営者の器以上に優れた企業になることなど、決してありません。
と考えれば、社長の一番の仕事は自身の能力向上でしょうか。


「おいおい、朴念仁一番ばかりじゃないか?」
そうなんです、どれが一番と言うことはないのですね。

・社長自身の能力向上
・社員の能力開発
・経営戦略の立案と具体的な行動計画の進捗管理


社長の仕事は
どれか一つだけとか、ひとつ欠けても良いと言うことではないのです。
この、三つのことが社長の仕事であると考えます。


さてここで、「私の会社には社員も少なく部長もいない」ならば
企業の安定成長のために、社長さんは一人何役もこなさなければなりません。


何をこなすのか?

・会社の経営状態や財務内容を分析する(財務部長)
・モノやサービスを生みだす、あるいは原価計算を行う(製造部長や店長)
・販売する、顧客満足を創造する(営業部長)
・新商品開発や新技術開発をする(研究開発部長・技術部長)
・これに加えて経営戦略の立案と営々計画の策定(経営企画室)

の全てをこなさなければならないのです。


もっと具体的に社長の仕事あるいは能力とは

・財務が分析でき、資金繰りや銀行との融資交渉ができる
・生産性の向上や品質管理などの技術的知識や知恵がある
・商品やサービスを開発する情報力やセンスがある
・販売促進のアイデアや新規顧客開拓・集客や顧客満足創造で顧客の囲い込みができる
・強いリーダーシップで統率力が発揮でき、問題解決能力が高い
・そして、これらを可能にする管理会計ができる


と言うことになるのでしょう。


より小さな会社も、一応組織形態が整っている会社も
企業が安定成長路線に乗るまでは、社長は八面六臂の活躍をしなければならないのです。
これを、良い意味でのワンマン経営と言うのではないのでしょうか。

ちなみに八面六臂とは、仏像が八つの顔と六つの手を持つことから
多方面で目覚ましい活躍をする、一人何役もこなすと言う意味。

しばらくは社長さん、八つの顔と六つの手で社長の仕事をこなしていきましょう。

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posted by 朴念仁 at 09:17| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月12日

老舗企業の末路

今日は、朴念仁です。

昨日は、最近の世の中の変化を実感できるニュースがいくつかありました。

ニュースその1
トヨタ2011年3月期決算で営業利益3倍超の4682億円。


売上高は0.2%増の18兆9936億円で、増収増益を確保したのですが
新興国市場での販売増とコスト削減が主な原因です。

コスト削減の多くは、下請け以下の中小企業が負担をしているのでしょう。
また豊田社長が、「今後も国内生産を維持したい」と言っていますが
新興国市場での販売増と、トヨタが国内で頑張れば頑張るほど円高が進む皮肉な構造
を考えれば、海外での生産や部品調達比率の増加は避けられないでしょう。


ニュースその2
アジアで加速する日本企業の誘致競争。


韓国初め、アジア諸国が外交ルートを通じて積極的に誘致活動を展開しています。
震災でサプライチェーン(供給体制)が寸断されたことで
日本メーカーの海外移転が進まざるを得ないとの思惑ですが
企業のリスクマネージメントを考えれば
優遇された条件で誘致の話があれば渡りに船となりそうです。


ニュースその3
ファミリーマートが2020年には中国で8000店舗展開構想。


全世界でもアジアを中心に40000店舗を目指すそうですが
社長の記者会見で
「国内のコンビニは飽和状態、海外へ急ピッチで進出していく時代になった」
流通業界も、日本市場に見切りをつけたと言うのでしょうか。


これらに拍車をかけるのがTPPでしょう。
TPP参加予定国のうち、GDPでは
アメリカが70%、日本が20%、オーストラリアが5%、残りが5%
と言う構造です。TPPは、環太平洋経済連携協定とは名ばかりで、
日本を狙い撃ちにした自由貿易協定と言えるのではないでしょうか。


ニュースその4
マイクロソフトがスカイプを85億ドル買収。


このニュースの本質は
グーグル・アップルVマイクロソフトにノキアが加わるスマートフォン戦争ですね。
携帯電話は「日本のガラパゴス化」で話題に無いりましたが
スマートフォンにおいても日本は依然として蚊帳の外にいるのです。


今、日本は岐路に立たされています。
時代の変化の速度は、かつてと比べモノにならないほど速いのです。

日本の政治の混迷は
これらのニュースはもとより、日本経済の本格的空洞化またはガラパゴス化
を示唆しているようで、今後の日本の行く末に大いなる不安を感じます。


そして、中小・零細企業を応援する朴念仁が一番寂しかったニュース。
経営不振に震災が追い打ちをかけ、江戸から続く料亭が廃業。


東日本大震災の影響で、栃木県大田原市中央の老舗料亭「岩井屋」が、
江戸時代中期から続く260年の営業を終え、廃業しました。
1751年(宝永元年)の創業で、
大田原市民曰く、「大田原の文化財のような場所だった」。

料亭と言っても、昭和の時代は結婚披露宴などの宴会が業績を支えてきました。
1990年代中ごろは年間130組の結婚披露宴がありましたが
最近は年間10組にも満たない状況になっていたようです。

今回の震災で建物の一部が被害を受けたのですが
「復旧工事にお金を掛けても経営が成り立つかどうか」の判断で
廃業に至りました。


多くの中小・零細企業が、震災からの復旧にあたり抱える課題が
震災前から業績不振と、多額の借入金残高です。


たとえ、震災特別融資で再建を目指しても、二重の債務を保有することになり
返済能力不足から
やがて廃業・倒産に追い込まれる企業が、続出するのではないのでしょうか。


そもそも企業は、「継続することに意味がある」と言われます。
しかし、二重債務を抱えることになる重苦しい経営を考えれば
岩井屋のような廃業の道も、経営のひとつの選択肢でしょう。

日本国内において、時代に取り残された企業の行く手は
今後ますます厳しくなる一方です。


企業は「環境適応業」。
時代の変化に対応できなければ、消滅して行く宿命を背負っています。

まして、時代の変化の波はグローバルでうねっており、
中小・零細企業の経営者は、嵐の中でかじを取る船長のようなものです。

特に実質的な債務超過状態で経営されている場合は
倒産すれば、個人資産まで含めて全て失うことになってしまいます。


企業の存続を考えるならば、自社の将来像が明確になったいなければなりません。
戦略を総点検し、新たな経営戦略で3から5年後の自社の経営状態
思い描いてみる必要があると思います。

その上で、「存続か廃業か」経営者が決断する。
自社の将来像が明確になり存続を決定したのならば、
今社長がすべきことをやり尽くす

規模が小さいほど、
社長の守備範囲は広く、責任も重く、スーパーマンのような能力が問われます。



最後はかなりネガティブな話になりました。

しかし、企業経営の原則は自己資本の充実、
企業経営の目的は必要利益の獲得、
そして、目的達成のために経営戦略が必要なのです。


「企業は環境適応業」。
例え今は好業績の企業であっても、時代の流れで変わる戦略の再構築を
不断なく繰り返すことが、社長さんの一番大事な仕事であると思うのです。

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posted by 朴念仁 at 08:43| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月10日

利益予算作成の基本と手順

今日は、朴念仁です。


タイトルで予算作成ではなくて、利益予算作成としました。
なぜ、利益予算作成なのかと言えば
企業の目的は、自己資本を増加させることができる必要利益の獲得だからです。

自己資本を増加させることができる必要利益とは
【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】である
と拙ブログで何度も申し上げてきました。

これができないと、次第に自己資本が減少
最悪、債務超過に転落してします危険があるからです。

また、資金繰りが苦しい原因も、利益が必要利益を満たしていないからです。


【企業の持続的な成長は、自己資本の充実=必要利益の獲得】
だから、予算とは必要利益を獲得するために作成されなければなりません。


さて、予算作成には損益計算書がつきものですね。
残念ながら「簿記・経理が苦手だ」と言う社長さんも多いと思います。

しかし、必ずしも簿記のテクニックに長けている必要はありません。
社長さんにとって大切なことは、損益計算書を理解することができることなのです。

損益計算書については過去の拙ブログ
損益分岐点売上高を算出しましょう−その1」以降をご覧になってください。


前置きが長くなりました。

利益予算作成は
@前期損益計算書

A前期変動損益計算書の作成

B当期の予定の借入金元金返済額・法人税など・減価償却費を求める

C当期変動損益計算書の作成

D当期本予算の作成

必ず以上のような手順で行われなければなりません。


これらはエクセルを利用すれば簡単にできるようになります。
税理士さんが作成した損益計算書を
エクセルで作成した損益計算書に転記入力します。
(入力は30分でできますよ、しかも1年の1度の作業です)

転記入力作業は、社長さん自身でされることが望ましいと思います。
なぜならば、転記入力作業により損益計算書の意味が分かってくるからです。

また、入力中いろいろな気づきがあります。
役員報酬の比率が高いとか低いとか、接待交際費を使い過ぎている、
法定福利はこんなに多いのか、広告宣伝費をこんなに使ったのか、
電話料金や電気代はもっと節約できないのだろうか、雑費とは何だろう
などなど必ず疑問が生じてきます。

この疑問が既に予算作成になっているのです。
1年に1度30分の入力作業ですから、ぜひ行ってください。


ここからが、ほんとうの利益予算作成になります。
損益計算書の科目を変動費と固定費に分解して、変動損益計算書を作成します。

変動損益計算書についても何度かお伝えしてきました。
要は、自社の限界利益率を知ることが利益予算のスタートになるからです。

なぜならば企業の利益は、
売上高が増えれば限界利益率分の利益が増えるからです。
売上高が増えれば粗利益率分の利益が増えるのではないのですよ。
ここが、利益予算作成の最大のポイントなのです。

売上高1億円が会社が
損益計算書では売上原価70%、粗利益率30%
変動損益計算書では変動比率40%、限界利益率60%
となっている場合
この会社の売上高が1千万円増加すれば、利益は600万円増加します。

先ずはこの簡単な原理を理解することが大切なのです。


次に、変動損益計算書と言えども計算される利益は
自己資本を増加させることができる必要利益ではありませんね。

そこで、変動損益計算書がどのように変化すれば
【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】となるのか
つまり、必要利益を満たしているのか計算させる必要があります。


必要利益を満たすまで、変動損益計算書で予算のシミュレーションを繰り返します。

変動損益計算書を変化させる場所は
基本的に売上高・変動費・固定費の増減の三つだけです。


固定費は全体の増加額または削減額を検討すればよいでしょう。
これは、前期損益計算書を転記入力している時に
固定費科目について疑問が生じた部分の増減を予算化して見ます。

さらに設備投資の予定があれば、
その減価償却額分の固定費を増加させる必要があります。
(ただし、原価償却費は新規の減価償却資産の購入がなければ前期より減少します)
(予定原価償却費は税理士さんに計算して貰ってくださいね、彼らの仕事ですから)


次に売上高と変動費ですが
固定費は売上高の増減に比例して増減しませんが
変動費は売上高の増減に比例して増減するので
売上高と変動費は関連して予算化されなければなりません。

さてここで、
売上高と変動費はただ金額・数量を増減させるだけではだめなのです。

売上高が5%増えたから必ず変動費も5%増えるのではないのですね。
増減要素は他にもあるのです。

@製品価格の改定(値上げ・値下げ)
A製品販売数量の増減
B仕入材料費の価格改定(値上げ・値下げ)
C製品と商品の変動比率の違い
 (自社で製造している製品と仕入れで販売している商品がある場合)
D外注費の増減


これらを複合的に変化させて利益予算を作成しななければなりません。

例えば、製品価格を5%値上げした時、
販売数量が変わらなければ、変動費の額は変わりません。
売上高が5%増えたから、変動費が5%増えると行かない訳です。
あるいは製品価格を5%値上げした時、販売数量が5%減少とか。

このようにして、必要利益を満たす変動損益計算書が作成されます。
(これらの複合条件もエクセルで管理できますよ)


最後に変動損益計算予算から本予算を作成します。
本予算とは、当期の損益計算書のことです。

ここで、再度各科目ごとの予算を精査して行きます。

この時も、自己資本を増加させることができる必要利益が
必ず【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】
のようになっていることが大切です。


これで、当期の予算作成が完了しました。
できれば、今後毎月実績管理をするのが望ましいでしょう。

実績管理は毎月の試算表から、時系列で作成される当期損益計算書へ転記入力します。
これにより、毎月の予算達成状況が把握できます。

もちろん、現在までの変動損益計算書により限界利益率をいつもチェックします。
また、現在までの自己資本増減状況がどうなっているのかもチェックします。

これは、年度末に必要利益を獲得しているために絶対に必要なことなのです。
予算達成のためには
すでに策定した戦略や計画の見直しを、毎月行わなければなりません。

なぜならば、予算は戦略を数値化したものですから。


最後に、原価計算も個別の製品ごとに、限界利益を求めておくことが良いでしょう。
これで、ある程度製品別採算性が把握できます。
製品別の1個あたり、または生産ロットあたりの利益も計算しておく必要もありますが。

朴念仁がお奨めする経営管理ツールは以上の全てが可能です。
最後にPRとなってしまい申し訳ありません。

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posted by 朴念仁 at 07:23| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月03日

低価格戦略に翻弄された企業の末路

今日は、朴念仁です。


ジーンズのボブソンが、5月2日東京地裁に民事再生法の適用を申請し倒産しました。
低価格戦略に翻弄された企業の末路に、一抹の悲しさや侘しさを感じる朴念仁です。

ところで、今日は憲法記念日なので憲法についてささやかな所感を、と思っていました。
ビンラーディンの殺害についても一言あるのですが・・・。

しかし拙ブログは経営のことが本旨なので、
ボブソンの問題から経営を考えて見たいと思います。


その前に憲法と、ビンラーディンの件についてほんの一言の時間をいただきます。

日本国憲法は1946年11月3日に発布され
翌1947年5月3日に施行されました。
第一章から第十一章まで、百三条に亘り記述されています。

日本国憲法は施行以来一度も改正されていませんが
「日本は憲法改正に極端に保守的である」と言うことを申し上げたいと思います。

特に
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

については再三議論が噴出していますが、一向に改正に至りません。

また、タブーとなっている第一章 天皇(全九条)についても
個人的には一過言あるのですが。


次にウサマ・ビンラーディン殺害については個人的疑問と言う事で
ごく簡単に話を済ませたいと思います。

1)なぜ今なのか?
2)死体を海に遺棄したほんとうの理由は何なのか?
3)今でもなお9.11はアル・カーイダのテロとなぜ言い張るのか?
そして、この出来事は終結ではなく、ジハード(聖戦)が続くことに変わりないのです。
この二つの問題は、いつか機会がありましら取り上げて見たいと思います。


話をボブソンに戻したいと思います。

学生服などを製造販売していた山尾被服工業が
1970年にジーンズの製造販売を開始したのが、ボブソンの始まりです。

「日本製ジーンズを世界に向けて販売する」と言う高い理念のもと
その技術力・製品開発力により2005年には128億円の売り上げに達していました。
しかし、ユニクロを始めとする超低価格ジーンズの登場で、
販売不振が深刻な状況に陥り
、2009年には事業を譲渡し再生を期しましたが
業績の改善に至らず今回の倒産となりました。

事業再生の基本戦略は
@ブランドイメージの再構築
A採算性の重視
B得意先の選別
Cデパートへの販売強化
により、高付加価値商品で利益を獲得する戦略でした。



この戦略は一見正しいように思われます。

しかし、ボブソンのジーンズが売れなくなったのではなく
消費者の価値観と購買心理が変わったのです。


つまり、消費者が高価格・高付加価値のジーンズを必要としなくなったことが
最大の原因ではないでしょうか。


かつて、ボブソンのファンであったお客様がユニクロなどに流れ
一度離れたお客様が2度と戻ってこなかった
、と言うのが真実でしょう。

また、消費者は少々の値引では見向きもしなくなっています。
お客様を振り向かせるための低価格戦略には、価格破壊が必要なのです。



低価格戦略に対抗するために戦略転換をするならば、財務状態が健全なうちに
高付加価値商品に特化し、事業規模を縮小
すべきではなかったのでしょうか。

以前としてボブソンのファン層である購買者に見合った規模まで、
一時縮小
すれば良かったのです。

しかし、債務超過寸前状態では規模の縮小は至難であったのでしょう。


同じようにアメリカ生まれのリーバイスも苦戦しています。
1000円を切る超低価格ジーンズの登場で日本リーバイスも低価格路線に走りました。
しかし、価格は6000円をやっと下回る程度です。
ボブソン同様、ユニクロジーンズなどに満足したかつてのリーバイスファンは
6000円では、もう戻ってこない
のです。


リーバイスもまた、1万円から1万5千円の高付加価値商品に特化した戦略で
事業の再構築
に取り組んでいます。

しかし、ボブソンと決定的に違うのは、まだ財務状態に1年の余裕がありそうです。
なおかつ親会社の米リーバイスが控えています。


リーバイスはそのブランド力で、かつて20%以上の高利益率を上げ
内部留保を蓄積してきた優良企業でした。
また、ピーク売上は402億円まで達しました。


業績が下降に転じても
2006年度は
売上高270億円、経常利益24億円
総資産189億円、純資産124億円(純資産比率64%)

しかし2009年度は一挙に業績不振に陥り
売上高171億円、経常損失5億5千万円と赤字を計上
総資産106億円、純資産61億円(純資産比率58%)

そしてとうとう2010年度は
売上高132億円、経常損失36億円

低価格ジーンズによる顧客離れは強烈で、10年/6年比で売上は半減しました。
この間総資産をかなり圧縮し、企業体質をスリム化しましたが
10年度は36億の赤字を計上するまでに業績が悪化しました。


今後、高付加価値商品に特化した戦略で行き残りを掛けるのでしょうが
もともとリーバイスは価格以上にブランド力のあった企業です。

また、501が全世界同時でフルモデルチェンジするのに合わせて
キムタクもCMに復帰しましたが、業績の回復に至っていません。

10年度の赤字が36億円、単純に後1年でリーバイスも債務超過です。
だから、復活のチャンスは今しかないのでしょう。


全く違った価値観が世の中に登場すると
かつての優良企業のブランド力と言えども太刀打ちできない
とは
経営者にとって、あまりにも厳しい現実です。


それでも生き残りを掛けるためには
低成長・デフレで消費者の価値観や、購買心理が
・どのように変化しているのか
・それは自社の経営にどのような影響を与えているのか
・今取るべき戦略は何なのか
徹底して自社のビジネスモデルを再構築する必要がありそうですね。



そして、
・自社は低格戦略を採用しても採算が取れる環境(競合との関係において)にあるのか?
・自社のお客さんは自社の商品やサービスの品質・機能・価格に満足しているのか?
・自社のお客さんはどんな高付加価値商品を欲しいと思っているのか?


あたりを戦略構築の糸口として捉えて見てはいかがでしょうか。

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posted by 朴念仁 at 12:06| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月02日

目的達成のために一番大事なこと

今日は、朴念仁です。


「目的達成のために・・・」の目的、事業活動の目的とは何でしょうか?

ズバリ!目的は利益の追求です。
つまり、企業にとって必要な利益を獲得することに他なりません。

目的=必要な利益の獲得を実現するためには、どうすればできるのでしょうか?
これもズバリ!利益の獲得は顧客満足です。



ではなぜ、顧客満足が一番大切なのでしょうか?

過去のブログ「売上の意味(売上=???)」では
売上とは、お客様の顧客満足の大きさであり、
また顧客満足とは、お客様に楽しんでもらえる、喜んでもらえることである。

つまり、
売上の大きさ=顧客満足の大きさと言うことが出来る。

だから、
楽しみや喜びを提供できない商品やサービスは、やがて市場から消滅する。
ライバルがより大きな楽しみや喜びを提供すれば、自社の売上は低下する。

と言う話をさせていただきました。

しかし、売上の大きさ=顧客満足の大きさは
利益の大きさ=顧客満足の大きさ
と言った方が適切であったかもしれません。


顧客満足を獲得するためには次の条件を満たしている必要があります。

@製品・技術・サービスの品質が顧客の欲しいものに合致している。
A価格が製品・技術・サービスの品質や機能と比べて妥当である。
B販売促進(AIDMA)が顧客の購買心理に訴え、共感を呼ぶものになっている。
C販売環境(商品構成・清潔・納期など)が顧客の立場で改善され続けいている。
D社員が理念を共有し、自ら進んで顧客から学び顧客に優位な情報を提供している。

これらの全てが常に進化し続けることで、
顧客満足が最大化し、ファン層が拡大し、利益が追っ駆けてくるのだと思います。



もうひとつ顧客満足が一番大切な理由があります。
新規顧客の開拓は、既存顧客の維持に比べはるかに大きなコストが掛かります。

たくさんの時間とお金を使って集客しても
集客の段階で顧客満足を得る条件を満たしていなければ
ざるから水がこぼれるように、顧客は定着しません。

これでは、目的の利益にたどり着くことはできないでしょう。


さて、それでも既存顧客を100%維持することはできません。

売上が減少する三つの要因」でお伝えしたように
@顧客側に環境の変化があって買うのをやめた
A満足はしていたが
 商品やサービスに対するニーズがなくなって買うのをやめた
B商品やサービスが以前ほど満足できなくなって買うのをやめた
などの要因でお客様は離れて行きます。

この中で特に
B商品やサービスが以前ほど満足できなくなって買うのをやめた場合
・固定客に対するフォローが疎かになっている
・お客様が提供している商品やサービスに飽きた
・たまたま発生してしまったクレームに誠意をもって対処できなかった
・競合他社(店)がより優れた商品やサービスの提供を開始した
などの原因を突き止め、さらに顧客満足を進化させていく必要があります。


新規顧客の開拓

顧客満足の提供

顧客満足の進化

顧客定着率の向上
のサイクルががよどみなく流れているとき、目的利益を達成できるのだと思います。



最後に、少々気になることがあります。

利益は顧客満足の獲得で実現するのですが
適正な利益をお客様からいただいているのかどうか。
・価格決定のための製品原価管理
・販促の値引率の妥当性
・販促の費用対効果の確認
・全体としての適正化のための限界利益管理

などを管理会計により、仮説と検証を繰り返しているでしょうか。


販売環境の変化にいち早く対応出来ているのかどうか。
・お客様の定着率あるいは離反率の分析
・ABC分析による品揃えの変更
・来店頻度の分析
・固定客層やファン層の分類

なども、管理会計により仮説と検証を繰り返しているでしょうか。


顧客満足の獲得⇒利益の獲得はどんぶり勘定では成し得ないと思います。
管理会計の実行が、顧客満足獲得の大前提であると申し上げておきます。

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2011年05月01日

経営は過去から未来を考えること

今日は、朴念仁です。


コンピュータ会計のおかげで、月次決算が早く閉まるようになりました。
その昔、手書きで元帳を付けているころは大変でしたね。

原材料を仕入れる時は
借方 仕入 100,000円 : 買掛金 100,000円 貸方
支払時は
借方 買掛金 100,000円 : 当座預金 100,000円 貸方
などと仕分けして、
買掛金元帳、仕入元帳、当座預金元帳に手書き転記していたのですから。

預金勘定だって、銀行別に補助元帳を作っていましたよね。


経理屋さんにとって、月末締めはほんとうに地獄のような時間だったと思います。
転記間違いがあると、過去に記入した仕分けを全部チェックしていましたから。


今はほんとうに楽になりました。
朴念仁が経営していたころは、翌月2日には月次決算が締まっていました。
月末から三日後には、前月の経営状態を分析できます。


私の場合は月末になる前20日と25日に借り締めをしていました。
月次経営分析をする場合、1円まで正確な数字は必要ありませんから。

できるだけ早く業績を分析し、予算との進捗状況をチェックし、
翌月の経営計画や戦略の修正を行いたかったからなのです。



毎月4日は役員会議、5日は営業会議と生産部門会議で
いち早く当月の計画修正が行われていました。


経営とは、過去を振り返ることではなくて
明日に向かって、自社のあるべき姿や場所を追い続けること
であると思うのです。

分析をしたら、過去はもう終わり。
未来に向かってどう戦略を見直し、計画を修正して行くのか。


年度末に、翌期の経営戦略を立案し経営計画や予算を作成しますが
これらは、いわば一年を通した自社の経営全体の仮説なのですね。

だから、少なくとも毎月一回は、この仮説を検証する必要があると思います。

過去の実績分析は反省のためではなくて、
未来に向かった新しい仮説を立てるために必要なのです。



さて、経営課題は様々です。
仮説と検証は、スピード感を持ってこれに対応して行かなければなりません。

躊躇したり、慎重になり過ぎたらタイミングを逸してしまい
チャンスを逃し、最悪ズルズルと赤字を引っ張り続ける経営
に陥ってしまいます。


慎重とは、遅いことを意味するのではありません。
慎重とは、分析し仮説と検証を繰り返すことです。
慎重とは、速やかに三つの仮説を立てることであると思うのです。


三つの仮説とは、
@最高の結果A現状維持B最悪の結果の仮説。


・最悪の結果の時、利益はどこまで減少するのか
・最高の結果の時、利益はどのくらい増加できるのか
・その時会社の財政状態や資金繰りはどう変化するのか
リスクとチャンスと財務状況を予知します。

ここで社長の決断が求められます。

しかし、現状維持では未来志向になっていないので
現状維持と言う決断になったっ場合、速やかに違う仮説、戦略を考えます。



これらの一連を、慎重な経営と言うのではないでしょうか。
しかも、スピード感を保って、考え実行することが・・・。


仮説と検証は全て数値で評価されなければなりません。
そのために、管理会計は欠かすことができません。

管理会計とは、過去を分析することではなく、
仮説を数値化して、どのくらい利益が増減するのかを予測し
結果を検証することであると思います。



今ゴールデンウィークで、久しぶりにリフレッシュしている社長さん。
この機会に、自身の経営スタイルをじっくり見つめ直してみてはいかがでしょうか。

おっと、ゴメンナサイ。
ゴールデンウィークと言えども、休みなく仕事をしている社長さんもいますよね。
朴念仁も、正月もゴールデンウィークもない仕事をしていましたから。

それでも、一度ふと立ち止まり、深呼吸をして見ましょう。
新しい息吹を感じるかもしれませんよ。


ゴールデンウィーク中は、ブログ記事の投稿を休もうと思っていたのですが
こんな、取り留めのない話になってしまいました。

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posted by 朴念仁 at 07:24| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月04日

経営力とは何か

今日は、朴念仁です。


その昔の高度成長期であれば
勘と度胸」で経営のかじ取りが出来たかも知れません。

しかし、今の時代は「勘と度胸」にプラスして、社長さんに求められていることは
生き残り、勝ち組になるための経営管理ではないのでしょうか。


朴念仁は「勘と度胸」を否定しているのではありません。

勘とは、チャンスを見抜くセンスと閃きであり
度胸とは、チャンスを逃さない決断力であると思います。

そして、チャンスを活かす=利益に結びつけるのが
経営管理であると思うのです。



今回は、この経営管理をするための社長さんの考え方、心構えのお話です。
八つの観点から考えて見ましょう。


1)社長さん
社長さんは対外的には会社の顔であり、
社内的には自身が経営理念そのものであると思います。

その意味において、大なり小なりカリスマ性が求められるのではないのでしょうか。
ですから、常に理念を問い続け、伝え続けなければなりません。

そして、決して公私混同のないように、自身を管理する必要があると思います。


2)顧客・マーケティング
お客様あっての商売であれば、常にお客様から学ぶ姿勢が大切です。
だから商売は自己満足ではなく、顧客満足を第一に考えるべきでしょう。

そして、自社の良い点、持ち味をお客様に伝えるのが
マーケティングの原点
あると思います。

しかし、どんな商売でも必ず競合相手が存在します。
競合他社の情報を常に収集し、差別化で優位に立つことができれば
結果的に、顧客満足を伝える機会も増大するでしょう。


3)商品・サービス
商品・サービスは企業の本質です。
嘘、偽りのない真心のこもった品質になっているでしょうか。

商品・サービスは他社との差別化において最も大切なものです。
現状に満足せず、日々進化を遂げているのでしょうか。

全社的にこのような問いかけと改善がなければ、
商品・サービスはやがて陳腐と化してしまうでしょう。


4)成長性
他社との差別化無くして成長はあり得ません。
そのために毎期戦略を点検し、再構築する必要があるでしょう。

儲けの源泉は成長により担保されるものです。
停滞は収益性を悪化させ、ジリ貧経営に向かって行きます。

成長は事業を続ける社長の宿命であり、使命であると思うのです。


5)健全性
生き続けることが企業の使命であるとするならば
企業は、いかなる時も自己資本の充実を経営の原点に据える必要があります。

存続することで、社会的責任、社員に対する責任を果たすのではないのでしょうか。

自己資本の充実は積み重ねです。
損失は利得の2倍の速さで企業を蝕んでいきます。

一旦債務超過に陥ると、そこから抜け出すのはほんとうに大変なことなのです。


6)管理会計
財務を理解し、そこから管理会計を導入しない限り
企業の実態と、今後進むべき戦略が見えることはありません。

経営は仮説と検証の繰り返しの毎日であると思います。
経営者は、この苦手意識から一日も早く脱却する必要があるのではないでしょうか。

管理会計は、社長の意志決定に最良の結果をもたらす最良の手段である思います。


7)人材投資
人は石垣人は城。会社を支える社長のパートナーが多ければ多いほど
滅びる確立は減少して行くでしょう。

社員が向上できる機会をできるだけたくさん与え
高いモチベーションを維持するための投資
を怠る理由はどこにもありません。

人材投資は、やがて成功体験を生み社風まで変わって行くと思うのです。


8)リスク管理と危機管理
リスクを取らなければチャンスはありません。
行くもリスク、行かないのもリスクであれば、経営とはリスクを取ることなのです。

設備投資もリスク、売掛金もリスク、新規事業もリスク。
ならば、会社を最悪の事態に導かないリスクはどの程度か
常に把握
しておく必要があるでしょう。

また、万一リスクに遭遇しても、
迅速かつ最小限のダメージで会社を立て直す危機管理とは何か
リスク管理と同時に準備しておくことが、社長の役割であると考えます。


今回は、経営するとはどういうことかと言う話になりました。

このような考え方を基本に、
過去の拙ブログでお伝えしたことを実践していただけたらと思います。

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posted by 朴念仁 at 22:36| Comment(3) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

危機管理について思う事

今日は、朴念仁です。


今回のような震災が発生すると、必ず「危機管理室」なるものが設置されます。

さて、辞書を引くと、危機とは英語でCrisis(クライシス)と訳されています。
ですから危機管理とは、英語では「Crisis-management」となります。


ところが日本では、
危機管理を「リスクマネジメント」などと呼んでいる
ので混乱します。


Risk(リスク)は辞書では危険と訳されています。

つまり、
「Crisis-management」
「Risk-management」


は全く違う意味を持っているのですね。


「リスク(Risk)」の語源は、「絶壁の間を船で行く」という意味だと言われています。
たとえ両岸が絶壁であっても、あえてそこを越えないことには、
チャンスに巡り合う可能性もない。

「リスク(Risk)」を冒すからこそ、チャンスが訪れる。
行くのはリスクかもしれないが、行かないのもまたリスクである。


一方、「危機(Crisis)」の語源は、「将来を左右する分岐点」と言われています。


語源から来る概念として、

クライシスマネジメントは既に起きた事故や事件に対して、
そこから受けるダメージをなるべく減らそうという考え方なのです。

つまり、マイナスをいかに減らすかが目的となります。


だから、大災害や大事故の直後には、
危機管理室」が設置さたり「危機管理体制」が敷かれたりするのですね。


リスクマネジメントはこれから起きるかもしれない危険に対して、
事前に準備・対応しておこうという行動のことです。


となれば、原発事故は未だリスクの状態が続いていることになります。

ところが、これから次から次へと、新たに起こるであろう事態に対して
何ら能動的リスクマネージメントが発揮されているように感じられません。

リスクの予測が全くできていないと言うことです。


そしてリスクが現実になるまで何も行動できず
初めてクライシスマネジメントが動き出す。

その危機管理も後手に回り、「マイナスをいかに減らすかが目的」を達成していません。

日本にはもともとリスクマネジメントの能力がなく
クライシスマネジメントも迅速かつ、効果的に対応できていない
ことを世界中に示してしまったのではないのでしょうか。


朴念仁は思うのです。

想定外を想定外では無いようにしてしまうのが
ほんとうのリスクマネジメントではないかと。



冬山登山で、雪崩や滑落、荒天のリスクを事前余地し、
備えるか中止するのが「リスクマネージメント」。

荒天になった時に
ビバークなどで回避行動するのが「クライシスマネジメント」。


もっと身近な例では
外出する時に雨が降っても困らないように、傘を用意していくのは
リスクマネジメント」。

傘を持たずに雨が降ってきたら、あわてて雨宿りの場所を探すのが、
クライシスマネジメント」。


経営においてはどうなのでしょう。

リスクを取らなければ良いのか?
しかし、それではチャンスが全く生まれてきません。


となれば、「リスクにあっても会社が根こそぎ持って行かれない範囲」で
リスク取ると言うことになるのでしょうか。



このあたりは、取引先の与信管理の考え方にも使えそうですね。

取引先の倒産により債権回収ができなくなる前に取引を縮小する。
不良債権が発生しても自社のダメージを最小限に抑えることのできる与信管理や
十分な現預金資産を貯えておく。

これがリスクマネージメント。



不良債権が発生してしまったら
事業活動が停滞しないように資金繰り対策を実施する。
失った売上・利益の回復のため新規顧客を獲得する。

これがクライスマネージメント。


つまり社長は
・自社の未来に存在しうるリスクに対応できる
・発生したクライシスに迅速に効果的に対処できる

こう言った経営管理が必要なのではないでしょうか。


リスクは常に未来に存在しています。
実は、ここが「リスク(Risk)」と「危機(Crisis)」の大きな違いなのだと思います。

リスクは未来に存在し、危機は過去に存在する。
しかし、リスクを取らなければ、チャンスは生まれない。


いやはや経営とは、ほんとうに骨の折れる仕事ですね。

そしてやはりRiskを予測し、Crisisに対処するためには
・経営戦略を立案し、経営計画を策定し、計画の進捗管理と修正(仮説と検証)
・必要な利益を知り、必要な売上高を獲得する予算から原価計算までの一元管理
が必要なのだと思います。


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posted by 朴念仁 at 06:00| Comment(2) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月31日

債務超過から健全経営目指して

今日は、朴念仁です。


2009年から朴念仁がコンサルしている、電気設備業の会社があります。


創業社長が40代の若さで亡くなり
その後、奥様が社長として経営のかじ取りをしていました。

しかし、その奥様も不慮の死を遂げられ、この会社は存亡の危機を迎えていました。

その後、営業部長が社長となり、会社を存続させることになった訳です。


創業社長と朴念仁は同級生で、
奥様も中小企業家同友会の会員仲間として、お付き合いをさせていただきました。


そんな関係もあり、会社を訪問し、新社長から色々お話を伺い
決算書を拝見させていただき、結局、半ば強引に、いやむしろ強制的に
コンサルの申し出を引き受けいていただくことになりました。


コンサルを申し出た理由は
・毎期赤字経営が続き債務超過に陥っていたこと
・新社長は経営が何も分からなかったこと
・新社長は大変率直な人間であったこと
 (実は彼とも以前から交友関係にありました)
などで、何とか再建のお手伝いをしたかったのです。



さて、今この会社はどうなっているのか?

社長になって初めての決算は、
経常利益率がマイナス9%

前期決算は
久しぶりの黒字で経常利益率がプラス4%。

今期は期首から4ヵ月経過して
経常利益率が何とプラス30%。
(粗利益率ではないのですよ)
実は前月までの経常利益率も26%を超えていました。


とにかくこの結果には、さすがの朴念仁も驚きました。
間違いではないかと、いただいている試算表を総点検したくらいですから。


もちろん季節変動のある業種なので
年間通したらこの利益率は維持できないでしょう。

まして、今後東北・関東大震災の影響も出てくると思われます。


それにしても、短期でここまで経営状態が変わるとは!


では、新社長は何をやったのか?

早急な黒字化が必要なので経営戦略は後回しにして
先ず、
・役員報酬削減
・事務所・倉庫の家賃削減
など可能な限りのコストダウンを実施しました。


次に、経営者として知っておくべき管理会計を勉強していただきました。

・財務諸表の見方
・社長自身が毎月試算表を読む
・毎月の経営分析(これは朴念仁が継続して行っています)
・損益計算書勘定科目の追加・変更


により、毎月の経営状態をいち早く、正確に把握できるようにし
この会社の内部留保が増加できるための、必要利益を算出しました。



そしてここからが大事なポイントなのですが、

@変動損益計算書から会社の利益構造と状態を分析できる予算作成と実績管理
A納得のできる工事請負金額を導くことができる見積原価計算
B貸借対照表から毎月の財務状態を正確に把握

を実行しています。



特に見積原価計算が正しくできることで
@請負金額において完全に同業他社と差別化でき競争力が強化された
A一つ一つの現場工事から、確実な利益を確保できるようになった
ことが、業績の回復に大きく貢献したのだと思います。



当然、新社長の頑張りが一番大きく寄与しているのは言うまでもありません。
同時に、朴念仁の提案を受けとめてくれた社長の素直さがあったのだと思います。

このままいけば、来期は債務超過から完全に脱却出来るはずです。


経営戦略は、もちろん大切ですが
@会社の必要利益を知る
A必要利益を獲得するための予算作成ができる
B製品別または現場別の合理的な原価計算ができる

事がなければいくら優れた戦略を立案しても、
健全経営への道への妨げとなるのではないでしょうか。


上記@〜Bは社長にとって、経営の必須条件であると強く感じる朴念仁です。


なお、
経営戦略やマーケティングをやらなくても良いとは言っていません。
安定的に、企業を健全経営に導くために、戦略は欠かすことのできないものです。

経営戦略と管理会計と原価計算の
どれが欠けても経営は成り立たないのではないかと思います。



今回の新社長にも、来期に向けた経営戦略を立案して貰うつもりです。

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posted by 朴念仁 at 12:07| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月30日

誤った製造原価と売上総利益(粗利益)

今日は、朴念仁です。


朴念仁のお客様の決算書を拝見していつも感じることなのですが、
損益計算書が会社の状態を正しく伝えていないことに驚かされます。

社長さんが自社の財務諸表に案外無頓着なことも原因していますが、
顧問税理士さんも、かなりいい加減に決算書を作成しています。

決算書は、ただ税務申告のためにだけ作成されていると思わざるを得ません。


その割に、
売上総利益(粗利益)がどうの
営業利益がどうの
経常利益がどうの
などと、決算が終了すると社長さんに説明しています。

場合によっては、売上総利益(粗利益)が業界平均と比べてどうのこうのと・・・。


そんな通り一遍の決算書解説をする税理士さんに限って
ロクな決算書を作成していないのです。


それでは何が問題なのか?

soneki shikumi.jpg

先ずは上記の損益計算書より補足説明をいたします。

損益計算書には
販売管理費内訳書と製造原価報告書があります。


@売上総利益(粗利益)=売上高−売上原価
(売上原価=商品仕入高+当期製品製造原価)

A営業利益=売上総利益(粗利益)−販売管理費

B経常利益=営業利益+営業外収益−営業外損失

など、後は省略しますがこの中で、
売上総利益(粗利益)の数値が全く信用できないのです。


社長さんの会社の損益計算書がどうなっているか分かりませんが
私のお客様の損益計算書は、すべて共通した問題がありました。


減価償却費と法定福利費が製造原価報告書に記載されていないのです。
つまり、販売管理部門と製造部門の、減価償却費と法定福利費が合計されて
販売管理費内訳書に記載されていたのです。

これでは、当期製品製造原価が過少に評価されてしまいます。

一方
@売上総利益(粗利益)=売上高−売上原価
(売上原価=商品仕入高+当期製品製造原価)ですから

売上総利益(粗利益)は過大に評価されることになりますよね。
つまり、売上総利益(粗利益)率が本来より大きくなっています。


もちろん
A営業利益=売上総利益(粗利益)−販売管理費ですから
当期製品製造原価が過少に評価された分
販売管理費は過大に評価
されていますので
営業利益は辻褄が合ってきます。


当然、税引前当期純利益は正しく評価されていますので
法人税等充当額も正しく算出され
納税のためには、何ら問題ありません。


しかし、社長さんは自社の状態や業績を正しく把握し、分析する必要があります。
特に、製品ごとの原価計算を行う場合加工高が違ってきますから
1人・1時間当たりの加工単価が正しく把握できませんね。



もし、こんないい加減に売上総利益(粗利益)を評価している決算書であるならば
即刻税理士さんにお願いして、正しい姿の損益計算書に変更して貰ってください。


もっとも、朴念仁は
原価計算以外では、売上総利益(粗利益)をさほど重視していません。

損益計算書を変動費と固定費に分解し、変動損益計算書から分析し
限界利益率をベースに戦略を組み立てて行きますから。



さて、中小零細企業の場合もう一つ大きな問題があります。
役員報酬の取り扱い方です。


役員報酬は、販売管理費内訳書に記載されています。

しかし、役員ではあっても実際は製造部門で、特に作業に従事している場合など、
役員報酬は製造原価に含める方が妥当であると思います。



また、
社長さんであっても、現場社長さんも多いのではないでしょうか。


この場合も、社長さんの製造(現場)従事割合に応じて
製造原価に含めたほうが、より実態に即した損益計算書になります。



こうなれば、売上総利益(粗利益)も比較的正しく評価され
したがって、加工高や加工単価も現実的な意味をもつようになり
製品別原価計算も、より正しく計算されるようになるでしょう。



再度、自社の決算書を点検され
減価償却費・法定福利費・役員報酬がどう取り扱われているのか確認して見てください。
必要に応じて、税理士さんと相談され正しい決算書を作成しましょう。

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posted by 朴念仁 at 10:00| Comment(0) | 中小企業経営全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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