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2012年04月19日

資金繰りに苦しむ根本原因とは

今日は、朴念仁です。


資金繰りは、中小企業の社長さんにとって、最も大切な仕事のひとつです。

だから、資金繰りに追われ、資金繰りに苦しむのは
「社長さん自身の責任」であると言わざるを得ません。

そして、資金繰りに苦しむ原因は、何と言おうが利益不足です。
これ以外、他に原因がないことは明々白々です。

しかも、赤字ばかりでなく、
例え黒字であっても、利益不足になる可能性が高いのです。


さて、資金が不足している場合、
その対策として、一般的には運転資金を調達することになります。

運転資金を調達しなければならない時は、次のような場合です。

1)売上が増加している時や、売上の季節変動が大きい時
2)納税・賞与支給の時



1)の時に調達する運転資金を、増加運転資金と言います。

例えば、売上が増加すれば、
債権(売掛金・受取手形)、債務(買掛金・支払手形)ともに増加しますが、
債務の支払と債権回収の時間差により、一時的な資金が必要になる場合に
増加運転資金を調達します。

資金調達の額は
増加運転資金調達額=債権の増加額+在庫の増加額−債務の増加額
と言うことになるでしょう。

2)の時に調達する運転資金を、季節資金と言います。
税の支払いのために調達する資金を決算資金
賞与の支払いのために調達する資金を賞与資金
と言う場合もあります。

増加運転資金は、ほぼ問題なく融資を受けられます。
季節資金も、わりと容易に調達可能な資金です。


その他に運転資金が必要な場合ですが
3)売上増加を伴わない債務(買掛金・支払手形)支払のために必要な運転資金
4)赤字の穴埋めに必要な運転資金
などですが、
これらはもはや正常な運転資金の調達とは言えません


さて、ここで1)の増加運転資金はともかくとして
2)の季節資金
3)の債務支払資金
4)の赤字穴埋め資金

を調達しなければ資金が回って行かない、
つまり経営が立ち行かないのは、完全に利益不足が原因です。

しかも、例え黒字であっても利益不足になっているのです。
そして、利益不足により資金繰りが苦しくなる原因は、借入金返済と納税なのです。

【必要利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】にならない限り、
利益不足による運転資金の調達が必要になってしまいます。

つまり、資金繰りに苦しむ原因は、必要利益を獲得できないからなのです。

この、資金繰り悪化の根本原因を断たない限り
資金繰りは悪化し続け、内部留保が減少し、やがて債務超過に陥ってしまうでしょう。


そして、必要利益を獲得できない最大の原因は
必要利益を獲得できる予算が、作成されていないことに尽きると思います。

資金繰りに苦しむ経営から脱却するために
必要利益がシミュレーションできる予算作成ツール【ここをクリック】のご利用をお勧めいたします。

さて、最後に付け加えておきますが、
上記の必要利益を小さくする方法があります。
【必要利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】なのですから
借入金元金返済額を小さくすれば、自ずと必要利益が小さくなります

どうしたら、返済額を小さくできるのかについては、
また別の機会に、お話ししたいと思います。


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posted by 朴念仁 at 05:49| Comment(2) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月09日

借入金返済額が資金繰りに与える影響

今日は、朴念仁です。


3回に亘り
減価償却費、在庫、売掛金回収が資金繰りに与える影響についてお話ししました。
詳細については
減価償却費と資金繰りの関係
在庫が資金繰りを悪化させる
売掛金と買掛金が資金繰りに与える影響
をご覧になってください。


今回は、「借入金返済額が資金繰りに与える影響」についての説明となります。

その前に、前回の振り返りと若干の補足をさせていただきます。

「売掛金と買掛金が資金繰りに与える影響」において
次のような条件の時
@A社は平成○○年4月1日業務を開始しました。
A業種:製造業
B変動比率:40%
C売上代金回収:月末締め3ヶ月後の受取手形
D仕入代金支払:月末締め翌月末現金
E人件費を含む経費(固定費):毎月発生月に支払われるものとする
※なお、便宜上その他の条件(減価償却・借入金返済など)は一切無視します。
F毎月の、売上高が100万円、経費(固定費)が55万円、
 材料仕入れが売上高×変動比率(40%)により40万円。

下記の表のような結果になると言う内容でした。

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さて、運転資金に増加運転資金と言うものがあります。
何が増加するのかと言えば、売上が増加するのです。
売上が拡大している時は、増加分の売上に対する仕入が増加します。

しかし、
売上増加分の代金回収は遅れてきますので、
増加分仕入に対する買掛金支払のための資金が不足します。


この時銀行は、
増加運転資金として、他の運転資金に優先して貸し出しに応じてくれます。


銀行は、赤字の穴埋めのための融資には難色を示しますが
増加運転資金だけは、唯一容易に貸し出す運転資金なのです。


それでは、今回のテーマ「借入金返済額が資金繰りに与える影響」についてです。
あわせて、減価償却費と納税が資金繰りに与える影響につても触れてみたいと思います。
例題の会社は、前述の条件が、
例題1
・自己資本が290万円(すべて現金資産として保有)
・他人資本つまり銀行からの長期借入金が900万円
 (これは、全て開業資金や設備投資に使われたものとします)
・また長期借入金の返済期間は5年(60ヶ月)ですので
 毎月の元金返済額は15万円となります
減価償却費が毎月5万円発生
のような条件に変わりました。

kariire-hensai1.jpg

借入金返済が生じない場合は
6月には期首の現金を使いきってしまいますが
売上高の回収が始まる7月以降、現金は毎月5万円ずつ増え続けています。

毎月15万円の借入金返済が発生した場合は同じように、6月には期首の現金を使いきってしまいました。
しかし、売上高の回収が始まる7月以降も、毎月10万円ずつ現金の減少が続きます。


さてここで、最初の表では経費支払となっていましたが
今度の表では発生費用と名称が変わっています。

損益計算書の費用の中には減価償却費が含まれますので
それを加えて、経費支払ではなく発生費用として見ました。

減価償却費は損益上経費であっても、現金の流出を伴わない費用科目です。
キャッシュフローでは発生費用から、毎月の減価償却費5万円を減ずることになります。

変動損益計算書を比べてみると
借入金返済と減価償却費が発生しない場合は、
利益が60万円です。

借入金返済と減価償却費が発生する場合は、
毎月の減価償却費5万円が費用になりますので
利益が0円となります。


しかし、キャッシュフローを見ると
借入金返済が発生した場合は、売上高の回収が始まる7月以降も
現金が毎月10万円ずつ不足し続け、期末までに90万円不足してしまいます。
損益上は赤字ではないのですが、
期首からは380万円の現金が流出
してしまったことになります。

このケースは毎月の売上が100万円と言う仮定ですが
もし毎月の売上が10倍の1000万円で、その他も10倍ならば
現金流出は、実に3800万円と言うことになります。


現金が不足すると言うことは、当然支払のための資金が不足する訳です。
その後他の資金需要がなくても、翌期以降も毎年120万円の資金不足が生じてきます。
したがって、長期借入金の返済が終了するまで運手資金を調達しなければなりません。
しかし、事業活動は新たな設備投資や、突発的な修繕費用の発生など
常に何かしらの新しい資金が必要となります。

また、損益計算書上で利益が出ていれば、翌期5月には納税しなければなりません。
これまた納税資金を借りないと納税できないことになります

これでは、頑張って黒字経営を達成しても、まるで自転車操業のようです。


さて、それでは
例題2
・自己資本が260万円(すべて現金資産として保有)
・他人資本つまり銀行からの長期借入金が600万円
・また長期借入金の返済期間は10年(120ヶ月)にしたので
 毎月の元金返済額は5万円となります
減価償却費が毎月5万円発生
の場合はどうでしょうか。


借入金が300万円少なく、返済期間も倍の10年になりました。
毎月の借入金元金返済額は、15万円から3分の1の5万円に減少しました。


kariire-hensai2.jpg

この場合でも6月に現金を使いきってしまい
その後売上代金の回収が始まってもキャッシュフローはトントンの状態で
現金が一切増えることはありません。

これだけ借入金の返済条件が緩和されてもなお、資金繰りは厳しい状態なのです。

このように借入金の存在により、
たちまちキャッシュフローが悪化し経営が難しくなってしまうのです。
いかに、借入金返済が企業活動に重大な影響を及ぼすか
分かっていただけましたでしょうか。


このことが、朴念仁がいつも申し上げている
企業は儲け=必要利益を知り、それを獲得し続け自己資本の充実を目指す
と言う意味なのです。

決算書の利益はほんとうの利益ではなく、
「長期借入金返済と納税資金を賄うことができる利益」が企業の儲けなのです。


そのために儲け=必要利益を獲得できる予算とその進捗管理、および資金繰り管理は、
健全経営のためには、欠かすことができない重要なことなのです。

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posted by 朴念仁 at 07:53| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月08日

売掛金と買掛金が資金繰りに与える影響

今日は、朴念仁です。


前々回・前回は減価償却費と在庫が資金繰りに与える影響についてお話ししました。
詳細については
減価償却費と資金繰りの関係
在庫が資金繰りを悪化させる
をご覧になってください。


資金繰りに影響を与えるものとして、売掛金と買掛金があります。

顧客対象が個人の場合は、売上高が販売時点で現金回収されますが
法人相手に商売している場合は、現金が販売時点で回収されることはありません。

売上高の回収が早い場合でも、月末締めの翌月末に入金されるなど
現金は売上の発生より遅れて回収されます。
この場合でも、当月初日(1日)の売上高の回収は60日後となります。

締め後90日とか180日の手形により
手形期日まで現金の回収ができない会社や業種もかなり多いように思います。

一方で仕入も、仕入発生時点より遅れて支払われることになります。


この入金=現金回収と支払の時間差が、資金繰りに大きな影響を与えることになります。
ごく当たり前の問題であるように思われるますが
実は経営そのものの存続にさえ、かなり重大な影響を与えるものです。


早速例題により、
現金回収と支払の時間差が資金繰りに与える影響を見てみましょう。

最初に例題の会社の、いくつかの前提になる条件を設定します。
A社は平成○○年4月1日業務を開始しました。
業種:製造業
変動比率:40%
売上代金回収:月末締め3ヶ月後の受取手形
仕入代金支払:月末締め翌月末現金
人件費を含む経費(固定費):毎月発生月に支払われるものとする
※なお、便宜上その他の条件(減価償却・借入金返済など)は一切無視します。


例題1
毎月の、売上高が100万円、経費(固定費)が55万円、
材料仕入れが売上高×変動比率(40%)により40万円の場合。


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期首(4月1日)現金残高を245万円とします。
現金回収と支払の時間差により、6月末には現金残高が0円になってしまいました。

7月以降は毎月5万円づつ現金が増えて行き、期末の現金残高は45万円になります。

変動損益計算書では、最終利益は60万円の黒字となりましたが
キャッシュフローでは現金が200万円減少しています。

期首の現金残高の245万円を回収できるまでには、残り40カ月が必要となります。


ここでは、売上高が毎月一定となっていますが
現実には季節変動などの要因により、売上高は各月で増減するはずです。
売上高の少ない月には、たちまち運転資金が不足してしまうことになります。

また、現金回収が
1か月遅くなれば(120日手形)、95万円現金が不足
2か月遅くなれば(150日手形)、190万円現金が不足
3か月遅くなれば(180日手形)、285万円現金が不足
と、毎月95万円ずつ運転資金がショートして行くことになります。

仮に始めから180日の受取手形で事業を開始した場合
245万円+285万円=530万円の期首現金残高がないと
黒字であっても、資金が回って行かなくなってしまうのです。


この例題では、90日手形の時に
期首現金残高が245万円で6月に現金残高が0円
180日手形ならば
期首現金残高が530万円で9月に現金残高が0円
となりますが、現金残高が0円では何とも心もとない経営です。

経営の安全性を考えるならば、もっと余裕をもった現金残高が必要となるでしょう。


創業間もない会社の廃業・倒産率が高いのは、損益計算書では利益が出ても、
キャッシュフローが回らなくり黒字倒産に追い込まれたり
やむなく廃業したりするケースが多い
のではないかと推察いたします。


資金繰りを楽にするためには
@代金回収時期を早める(取引先との優劣関係により難しい場合が多いでしょう)
A仕入や経費の支払時期を遅くする(仕入先や問屋の信用不安が起きる)
B十分な自己資金で事業を開始する
C自己資金が不足の場合は借入金を調達する(確実な利益と返済計画が必要となります)


以上のようなことになりますが、もちろんBが一番安全な方法です。


例題2
さて同じ会社が毎月の、売上高が80万円、経費(固定費)が55万円、
材料仕入れが売上高×変動比率(40%)により32万円の場合はどうでしょう。


urikake-shiharai2.jpg

分かり易くするため期首現金残高を0円としてあります。
売上代金の回収がない6月までに、229万円の現金が不足します。

しかし7月以降に売上代金の回収が行われても、
毎月7万円づつ現金が足りなくなって行きます。


変動損益計算書では、最終利益は84万円の赤字となり
キャッシュフローでは現金が292万円減少しています。

このまま営業を続けても赤字が膨らみ続け、いくら現金があっても足りません。
このケースはたとえ全て現金商売であっても、間違いなく倒産してしまいます。



以上からお分かりいただけるように、利益を出さないと事業の存続は不可能ですが
たとえ黒字であっても、現金回収と支払の時間差を考慮した十分な自己資本があるか
あるいは運転資金の調達ができないと、事業が存続して行かない
ことになります。

また、現金資産を増やしていくと言うのは、なかなか時間の掛かるものです。
それでも、経営が順調な時は、自己資本や現金は増え続けるでしょう。
しかし、一旦不景気などで赤字に陥ると
長年かけて蓄積した現金資産を、あっという間に吐き出して
しまいます。

ですから、調子に乗って「行け行け」で設備投資をし過ぎて
手持ち現金が減少する経営も、安全経営であるとは言い難い所があります。


黒字経営でも、赤字経営でもキャッシュフローが回らなくなる
つまり、運転資金が枯渇することで倒産は引き起こされてしまうのです。

これを未然に防止するのが資金繰り計画なのです。


さて、現実は多くの企業が借入金に頼る経営をしています。
この借入金の返済が現金回収と支払の時間差に加えて、
企業の資金繰りや事業存続に重大な影響を与えます。

借入金が資金繰りに与える影響については、次回お伝えしたいと思います。

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posted by 朴念仁 at 07:53| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月07日

在庫が資金繰りを悪化させる

今日は、朴念仁です。


前回は、減価償却費が、資金繰りに影響を与えると言う話をさせていただきました。
詳細は「減価償却費と資金繰りの関係」をご覧になってください。

さて在庫もまた、資金繰りに影響を与えるひとつの要素です。
過剰在庫を抱えていると、黒字でも資金繰りが苦しくなる原因となります



次の例題を使って説明して見たいと思います。

A社はある商品を650円で仕入、1,000円で販売していますが
当期は10,000個販売することができました。

この時、商品の期首在庫は1,000個、当期の仕入数は15,000個ありました。

zaiko-rieki1.jpg

販売数は10,000個ですから
期首在庫数+仕入数−販売数により、期末の在庫は6,000個となります。


この状況を、損益計算書キャッシュフロー計算書の両方から見てみます。
なお、説明を簡略にするため
取引はすべて現金決済で、その他の条件は無視することにします。


損益計算書では
売上高は、1,000円×10,000個=1000万円
仕入高は、650円×10,000個=650万円
粗利益は350万円で
ここから費用の250万円引いた残りの100万円が利益となります。

経常利益率10%ですから、まずまずの経営内容と言えるでしょうか?


キャッシュフロー計算書では
売上代金が1000万円ありましが
仕入数量が15,000個あり、したがって仕入代金の支払いは
650円×15,000個=975万円となります。

費用の支払額は250万円ですから、
売上代金回収−仕入代金支払−費用の支払
=1000万円−975万円−250万円=−250万円

現金(キャッシュ)は225万円の持ち出しになってしまいました。

zaiko-rieki2.jpg

A社の当期決算は黒字にはなりましたが、
過剰在庫を抱えてしまったために、手元にある現金が減少してしまったのです。


もし、販売数と同数の仕入数であれば、利益と同額のキャッシュが生まれた訳です。


次年度は、在庫管理を徹底すれば仕入数は相当に少なくなりますので
今度は、利益以上にキャッシュが増加するはずですから、資金繰りは改善します。

しかし、仕入れた商品がもう販売できなくなってしまったらどうしますか。
6,000個分の390万円が不良在庫となってしまいます。

この、不良在庫を償却すれば、
利益が390万円少なくなってしまうばかりでなく
そのお金が全く無駄に使われてしまったことになり
その危険性をはらんだ経営は、決して良い経営とは言えません。

ですから、企業は資金繰りと限られた資金を効果的に使うために
・在庫の適正化
・在庫リスクの低減

の工夫と努力が必要になるのです。


今回は商品を仕入れて販売する場合で説明しましたが
製造業でも全く同じことが言えます。

材料や包装資材が過剰在庫になっていれば、その分資金が眠ってしまうことなり
在庫の性質によっては、劣化により利用できなくなってくるものあります。


やはり、在庫管理を徹底して自社の適正在庫を守ることが必要となります。
在庫管理するだけで資金繰りが楽になり、死に金を生まずに済むことになるのです。

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posted by 朴念仁 at 07:25| Comment(2) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月06日

減価償却費と資金繰りの関係

今日は、朴念仁です。


企業経営は黒字であることが当然望ましいのですが
黒字であっても資金繰りが窮屈な場合もあり
赤字であっても資金が回って行く場合もあります。

資金繰りに影響を与えるひとつが、減価償却費です。


それでは、減価償却費とは一体何でしょうか?

たとえば、社長さんが社有車として、600万円のベンツを購入しました。

減価償却費とは
600万円のベンツを購入した時に一度に費用にするのではなく
毎年少しずつ配分して、損益計算書に費用計上
するという考え方です。

また、ベンツ購入時は、
貸借対照表の資産(車両・運搬具と言う科目があります)に600万円計上されます。
しかし、ベンツの価値は毎年減少して行きまので、
ずっと600万円のまま、資産計上しておくことはできません。
そこで、損益計算書に毎年費用配分された分だけ、資産価値を減少させます。

このように減価償却費は
@資産を合理的に公平に費用配分する
A資産価値を合理的に公平に評価する

役割を果たしています。

つまり、減価償却費は初期の資産購入に使ったお金を
その後毎年後付けで費用に計上しているだけ
、と言うことになります。


お金は買った時に支払済みで
減価償却費と言う現金がその後毎年出て行く訳ではないのです。


減価償却費以外の費用と言うのは、必ず請求書や領収書があります。
社長さんが接待ゴルフに行った時も、必ず領収書を経理に回します。

しかし、減価償却費は請求書や領収書ありません。
請求書や領収書がないと言うことは、費用なのに現金が支出されないと言うことです。


利益は、売上から総費用を引いたもの、
つまり利益=売上−総費用ですが、総費用の中には減価償却費が含まれています。


結局、毎年「利益+減価償却費」分だけお金が手元に残ることになります。
難しい言い方をすれば
「減価償却費は過去の投資額を毎年少しずつ回収している」ことになります。


このことをもう少し分かりやくす説明して見ましょう。
先程のベンツの場合
genkasyoukyaku.jpg
購入時に600万円の現金が支出されました。
したがって、手元現金が600万円減ってしまいました。

その後6年間で、毎年100万円ずつ減価償却費を計上します。
ところが、この100万円は費用計上されても、お金が出て行きません。
毎年100万円ずつ資金が回収されたことになります。

だから、資金回収=利益+減価償却費なのです。


さて、減価償却資産は、それぞれの資産ごとに償却年数が定められています。

これを耐用年数と言いますが、
ベンツのような普通自動車は6年で償却するように決められています。
(償却方法には、定額法と定率法がありますが今回は説明を省略します)


ここで、決算が売上高1000万円・利益▲100万円となりました。
その他の条件はすべて無視しますが、減価償却費の合計が200万円ならば

この会社は
資金回収
=利益+減価償却費

=−100万円+200万円
=100万円
となり、赤字にもかかわらず現金が100万円増えたことになります。

これが、赤字でも資金が回って行く場合のパターンのひとつです。


減価償却費は、このように会社の資金繰りに影響を与えますので
購入しようとする資産が何年で資金回収されるのかを考えて
設備投資などを計画し、資金繰り計画を立てるのが良いでしょう。



なお、土地は資産であっても減価償却費は発生しません。
資金回収ができない土地は、よほど現金に余裕がないと資金繰りを圧迫しますので
慎重な資金計画を立てないと、経営を窮地に陥れる可能性が高い投資となります。

また、減価償却費は製造原価の中にも、販売管理費の中にも含まれています。
時々決算書を拝見すると、製造原価に減価償却費が記載されていないものがあります。

一括で販売管理費の中の減価償却費を利用しているのですね。
最終的な利益は変わりませんが、原価計算に影響します。

もしそのようであるならば、税理士さんに言って至急変更してもらってください。

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posted by 朴念仁 at 08:34| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月26日

赤字でも銀行は融資します

今日は、朴念仁です。


以前拙ブログで、銀行は融資において企業の格付けをするという話をしました。
格付けとは、もう一度整理すると次のようなことです。


格付けは、「債権者区分」と言われ、銀行は金融検査マニュアルに従って、
貸出先の債権者区分、いわゆる格付けをするように義務付けられています。


格付け(債権者区分)は次の5つに分けられています。

1)正常先:債権の回収に問題がない。

2)要注意先:金利を減免した、元金・利息が延滞している。
  (この中にに要管理先があり、金利の支払いが3ヶ月以上延滞している)

3)破綻懸念先:実質債務超過で、金利の支払いが6ヶ月以上延滞している。

4)実質破綻先:実質債務超過で、金利の支払いが1年以上延滞している。

5)破綻先:不渡り手形の発生か、破産・清算で経営が破綻している。


この格付けにより、銀行は
・融資の可否
・金利
・貸し出し期間
・貸し出し方法
・担保や連帯保証人の有無
を決定して、社長さんの会社に融資することになります。


格付けの他に融資の判断材料として利用されるものが決算書です。
決算書を審査部がコンピュータで分析し、融資可否を決定します。

しかし、これら定量分析に、定性分析を加えて
総合的・人情的融資が行われているのが実情でしょう。



中小企業は財務体質の脆弱な会社が多く、
それどころか赤字続きや債務超過の会社も大変多く存在します。

格付けと、決算書に基づいた定量分析だけで融資の可否を決定していたら
銀行としても貸出先がなくなってしまいます。



中でも格付けは、大きな比重を占めているように思われます。
ですから、社長さんの会社が正常先であり続けることが大前提でしょう。

そのためには、銀行にとって債権回収が順調に行われていること
つまり、借入金の元金返済・金利の返済が滞っていないことが条件となります。

ところが現実的には、赤字の穴埋めの運転資金が融資されることが多いのです。
赤字の穴埋めは、名目的には買掛金の支払いなどのためとされますが
実質的には「過去の融資の返済に充てるため」と言うのが銀行の本音です。


返済が滞ると、格付けが下がり融資が難しくなります。
融資ができないと銀行としての商売が成り立ちませんから
企業の格付けが下がることは、銀行にとって好ましい状態ではありません。


それでは、闇雲に融資するのかと言えばそうではないのです。
金融検査マニュアルは結構厳しく査定され、
銀行が無茶苦茶な融資をしないよう歯止めをかけるために、十分なものになっています。

このような状態の中で登場するのが定性分析なのです。

定性分析その1:中小企業の特殊性を考慮
・景気の変動による影響が大きく赤字になり易い
・自己資本が小さく債務超過に陥り易い
・コストダウンが難しい
など優しい理解を示してくれています。

定性分析その2:経営者の個人財産を考慮
・役員報酬の一部を会社の利益とみなす
・社長や家族役員からの借入金を実質的な自己資本とみなす(返済しなくても良い)
・社長の個人資産を担保とする
など会社と社長を一心同体として判断してくれます。

定性分析その3:企業の将来性を善意に考慮
・新商品開発
・新規顧客獲得
・技術的優位性(特許などは評価が大きい)
などの将来的可能性を拡大して解釈してくれます。

定性分析その4:社長の人柄と経営者としての資質を考慮
・積極的に経営状態を銀行に開示
・積極的に銀行とコミュニケーション
・経営改善や財務体質改善に前向きな姿勢
・後継者の有無
など経営者の頑張りを人情的にも評価してくれます。


このように決算書の定量分析の他に、定性分析を判断材料として加え
銀行は中小・零細企業に融資を行っているのです。


定性分析による善意な解釈の裏付けとは何でしょうか?

これが、経営改善のための戦略と経営計画なのです。

@わが社は今期こんな方針で経営を進めて行きます
A3年後5年後はこんな会社になっています
Bそのためには商品開発をこのように進めます
C市場と顧客のニーズを満たす販売戦略はこれこれです
D計画達成まで役員報酬を削減します
E遊休資産の売却を進めます

など、銀行に経営改善計画を提示することが
銀行から善意の解釈による定性分析で、高得点を取る秘訣なのです。

これができれば赤字であっても、債務超過であっても借入が可能となるでしょう。
また、多少の計画の遅れが生じても、次年度は修正経営改善計画を出せば良いのです。


もちろんですが、最終的に経営改善が行われ、黒字に転化し
内部留保が確実に増加して行くことが必要ですよね。

経営改善計画が絵に描いた餅で終わらないよう
・しっかりとした経営戦略の再構築
・日ごろから管理会計による仮説と検証を繰り返す

ことで社長さんの会社の明るい未来を築いてください。

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2011年05月09日

借入金の返済期間は長い方が良い

今日は、朴念仁です。


連休明けの最初の話は借入金返済期間についてとなります。

融資は、期間で区分すれば短期融資と長期融資の二つしかありません。
@短期融資とは、返済期間が1年以内のもの
A長期融資とは、返済期間が1年を超えるもの

と言うことになります。


短期融資の方法は
・手形貸付
・手形割引
・当座貸越

長期融資の方法は
・証書貸付
と言うのが基本です。

それぞれの短期融資の場合の手続きは
・手形貸付は、銀行に借入用手形を差し入れて期日一括返済か毎月返済する
・手形割引は、受取手形を銀行に差し入れて手形決済により返済する
・当座貸越は、設定された極度額の範囲内で融資され随意で返済する
 (現実は一度当座貸越が設定されると翌年以降も継続されることがほとんど)

長期融資の証書貸付の場合の手続きは融資ごとに
・登記簿謄本や印鑑証明書
・会社の署名、捺印
・保証人の署名、捺印
・場合によって抵当権の設定
が必要になります。


社長さんから見れば
短期融資は借りやすく、長期融資は借り難いことになります。
銀行のリスクから見れば
短期は融資しやすく、長期は融資し難いと言うことですね。



短期融資は、基本的には運転資金を借りる場合に利用します。
運転資金とは
・売上の増加や売上の季節変動による運転資金
・納税資金や賞与資金
などです。

長期融資は、基本的には設備資金となります。

詳細は拙ブログ「どんな運転資金で資金繰り難を乗り切るか
をご覧になってください。


さて、それでは借入金の返済期間が長い方が良いのはなぜでしょうか?

獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費
でしたね。

つまり
借入金元金返済額<税引前当期利益−納税額+減価償却費
の条件を満たしていなければ、借入金元金返を返済しきれないことになります。


借入金の返済期間が長くなると言うことは
借入金元金返済額が小さくなると言うことであり
その分必要な利益も少なくて良いことになるのです。



返済期間が長くなれば、全体として支払う利息は大きくなります。
しかし、
企業にとってもっと大きな負担が借入金元金返済額なのです。

利益は毎年変動しますが、元金返済は利益に合わせてくれません。
もし、返済額に見合う利益がなければ結局運転資金を借りることになります。


企業のリスク負担を小さくするためには
できるだけ毎年の借入金元金返済額負担を少なくすることが
資金繰りに追われない経営の鉄則であると思います。



銀行は早期に融資の回収をしたいので
返済期間の決定は社長さんと銀行とのせめぎ合いとなります。

云わば、借入金元金返済額は企業の防衛ラインと言えますので
粘り強く銀行と交渉すべきなのです。

5年より7年、それより10年の方が資金繰りはずっと楽になります。


ただし、銀行との交渉にあたり根拠が必要となります。
そのために、経営計画の策定と資金繰り表が交渉材料となるでしょう。


新規融資の他にリスケしなくても
借入金返済期間を長くする=借入金元金返済額を少なくする方法
があります。

@借換融資(これも一種のリスケですがやり易いですよ)
 いくつかある融資を一本にまとめることで借入金元金返済額は少なくなります。
A当座貸越 利息だけ払っていれば元金返済をしなくても良いので元金返済額は0になります。

朴念仁のお客様で債務超過の会社がありますが
ビジネスモデルの変更による経営計画の立案により
借換融資も当座貸越も可能になりました。

大事なことは、
今は3年で返済できると思っても、経営環境がいつ激変するか分からないので
できるだけ長い期間で借りたほうが良いのです。


最後に震災により
セーフティーネット保証5号融資の期限が23年9月まで延長されています。

・融資限度:8000万円(無担保)、2億8000万円(有担保)
・返済期間:10年以内(据置1年以内)
・金  利:金融機関による
・保 証 料:0.8%
・条  件:@市区町村の認定を受けた中小企業
      A最近3ヶ月の売上高等が前年同期比5%以上減少
      B震災による最近1ヶ月の売上高等が前年比20%減の見込み

全業種に対応している通常の保証とは別枠融資です。
好条件の融資制度なのでぜひ検討して見ましょう。
借入金返済期間は長い方が良いのですから、10年・据置1年で申し込見ましょう。

でも、借りた金は必ず返済しなければなりません。
管理会計による経営戦略の見直しや、経営計画の策定は必須条件です。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。
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2011年04月13日

中小企業の借入金限度額とは

今日は、朴念仁です。


ほとんどの中小企業は、借入金をして事業をしていると思います。

理想は無借金経営ですよね。
朴念仁の友人・先輩経営者の中には、まれに借金なしと言う会社もあります。
しかし、やはりほとんどは借入金に依存せざるを得ない状態です。


となれば、社長さんにとって
借入金は限度額の範囲内にあるのか、どうか?
銀行は、あとどれくらい融資してくれるのだろうか?

当然気になる問題であると思います。


融資する銀行の立場から見れば
借入金限度額は、当然ですが融資限度額
と言うことになります。

それでは、どんな基準で融資限度額を決めているのでしょうか。
単純に限度額を決めるのではなく、いくつか複合して判断していると思います。


ひとつは
借入金月商倍率
長期借入金・短期借入金・割引手形の合計額を月平均の売上高で割ったもの。


借入金月商倍率
=(長期借入金+短期借入金+割引手形)÷月平均売上高


例えば
長期借入金・短期借入金・割引手形の合計額が3千万円
月平均売上高が1千万円ならば

借入金月商倍率は3ヶ月と言うことになります。

業種によってですが、この数値が
3ヶ月以下を一つの基準とし、
6ヶ月以上になると融資姿勢が慎重
になるようです。

あくまでおおよそですが
借入金の限度計算の倍率が
6倍:危険、3倍:注意、1.5倍:良
と言うところでしょうか。


しかし、借入金月商倍率はあまりにも大雑把で、根拠に乏しいと思います。
現実には3倍でも、資金繰りの苦しい会社もあれば
年間売上高以上の借入金があっても、存続している会社もありますから。

朴念仁には借入金月商倍率は全くピンときません。


次に
借入限界点
支払利息負担利益を求めて、金利で割って求めます。


支払利息負担利益=(営業利益+受取利息+減価償却費)
借入限界点=支払利息負担利益÷金利

となります。

しかし、これも現実的とは、到底思えません。


例えば先程と同様に
月平均売上高が1千万円、年間売上高が1億2千万円の会社が
営業利益と受取利息で500万円
減価償却費が200万円
金利が4%
だったとしましょう。

ここで補足説明です。価償却費は費用科目ですが、
現金の流出を伴わないため、現実にはその分お金が手元に残ります。


さて上記の場合、
支払利息負担利益
=(営業利益+受取利息+減価償却費)ですから
=500万円+200万円=700万円


借入限界点
=支払利息負担利益÷金利ですから
=700万円÷4%
=1億7500万円

となってしまいます。

年間売上高が1億2千万円の会社が1億7500万円の借り入れが可能ですか?

だから、朴念仁には借入限界点も全くピンときません。


他にも
支払利息対売上総利益率から、金利負担の程度により判断するものもあります。

支払利息対売上総利益率
=(支払利息+割引料−受取利息)÷売上総利益


この数値のも
20%:危険、10%:要注意、5%:良
のような基準があるようです。


仮に先程の会社が
支払利息+割引料−受取利息=200万円
売上総利益率が30%、つまり売上総利益が3千600万円の場合
支払利息対売上総利益率=200万円÷3千600万円≒5,56%

また、逆算すれば
3千600万円×20%=720万円となり
支払利息がこれ以下ならば何とか大丈夫と言うことなのでしょうか?

現実には、720万円の支払利息があり、金利が4%ならば
支払利息÷4%=1億8千万円の借入金残高があることになり
もう、危険どころか破綻しているはずです。


だから、支払利息対売上総利益率も、やはり全くピンときません。


他にも借入金限度額の判断材料はあります。

しかし、もっとも現実な借入金限度額は
いつも朴念仁が申し上げている方法しかないと思うのです。


つまり、
決算書の損益計算書の税引後当期利益と減価償却費の合計額で
1年間の長期借入金の元金返済額をまかなうことができるかどうか

ということなのです。

借入金元金返済額≦(必要利益−納税額+減価償却費)
ですね。

借入金限度額と言うのは、借入金元金返済額の大きさで決まってくるのです。


何度も繰り返し出てきました。
詳しくは、「借入金の返済可能額はどう求める?
などを参考にしてください。


それでも、銀行や信用保証協会からすれば、
この基準をまっとうに適用してしまえば、貸出先がなくなってしまう
のでしょう。

だから、借入金月商倍率、借入限界点、支払利息対売上総利益率などが
後付けで出て来たのではないかと、勝手に想像します。


企業も銀行も持ちつ持たれつの関係なので
どこかで曖昧になり、定性分析にいい訳を見出したりすることで
ますます資金繰りの悪化を招き、
お互いにニッチモサッチモ行かない状態になってしまているのでしょうか。

借入金の問題や、資金繰りの問題を対処療法的に扱うだけでは
健全経営への道は拓かれていないと思います。



やはり、基本に立ちかえ入り
経営戦略を立案し
管理会計を導入し
日々仮説と検証を繰り返す。


これが、中小企業経営の王道ではないかと考えます。

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2011年03月03日

借入の前にやる資金繰り改善

今日は、朴念仁です。


お金が回っていかなければ事業は継続しません。
だから、資金繰りは社長にとって永遠の課題かもしれませんね。

しかし、資金繰りが窮屈だからと言って、
安易に銀行から運転資金を調達するのはいかがなものでしょうか?

借入金は、必ず経営の足かせとなります。
まして、景気が低迷し業績が下降しだすと命とりになりかねません。


ですから、借入金の前に資金繰りを改善できる方策を考えて欲しいと思います。


資金繰りは次のような方法で改善できます。

資産を減じて現金を増やす方法
1)在庫を削減する
2)資産を売却する
3)売掛金の早期回収や受取手形のサイトを短くする

負債を増やして現金を増やす方法
4)買掛金や未払い金の支払時期を遅くしたり支払手形のサイトを長くする
5)社長・役員から借入する

経費を削減して現金を増やす方法
6)役員報酬を削減する
7)経費を削減する

増資して現金を増やす方法8)
増資

以上の方法で手元にある現金をかなり増やすことが出来ます。
それでもまだ、お金が足りなかったら借入金で賄うことになります。



そもそも商売は、現金という資産を
商品・材料・資材・土地・建物・機械・車両などの他の資産に換えることで
利益を生み出すことですよね。

ならば、現金から換えられた資産を、元の現金に戻すことも可能な訳です。

特に、遊休資産や不良在庫や贅沢資産の売却
事業活動を妨げるものではありませんし、事業活動の役に立つものでもありません。

ベンツでなくても
ゴルフ場のメンバーでなくても
リゾートホテルのメンバーでなくても
株式を売却して損を出しても

事業活動に影響はないですよね。


もちろん、簿価より安くなるでしょうから、一時利益は減少しますが全く問題外です。
たとえ赤字になっても、繰越欠損金で来期の利益を相殺できるので節税にもなります。


さて、特に在庫(商品・材料・資材)の削減は複数の効果が期待できます。

@不良在庫は簿価の半分でもいいから売却する。
A在庫整理により倉庫などのスペースに余裕ができ、
 在庫管理に要する時間の短縮で、人件費コストが削減できる。
Bレンタル倉庫などを利用している場合は保管料が削減できる。
Cもし商品仕入れや材料仕入れを借入金で調達している場合は
 金利負担も軽減される。

などで、手元に現金が増えるようになります。


買掛金などの債務が1カ月で600万円発生
売掛金などの債権が1カ月で1200万円発生する会社の場合

支払債務を1か月長くし、受取債権を1か月短くすれば
1800万円の現金が手元に増えることになります。

例え10日でも600万円の現金が増えますよね。


増資は、現金が増えます。
社長・役員からの借入金も現金が増えます。

これらの場合、社長さんが十分な現金をお持ちでない場合は、
社長さん自身の資産を売却、現金化して増資なり会社に貸し付けることもできます。


役員報酬の削減、経費の削減も削減額だけ以前より手元現金が増えます。


以上のような資金手当てを組み合わせて資金繰りを楽にし
それでも不足ならば銀行から運転資金を調達すれば良いのです。

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2011年03月01日

借入金の返済可能額はどう求める?

今日は、朴念仁です。


中小企業向け貸付金に占める、政府系金融機関や政府保証付きの割合が
約24%と言うことですが驚きですね。

一方民間金融機関のプロパー融資は低調で、
余剰資金を国債で運用している実態はかなり深刻な問題で、怒りすら覚えます。


社長さんの会社も、銀行のプロパー融資の他に

経営改善貸付
セーフティネット保証
緊急保証
金融円滑化法(モラトリアム)による返済猶予

などの制度融資をご利用になっているかも知れません。


景気減速、デフレ対策で、確かに最近お金が借りやすい状態が続いていました。

しかし、融資を受けても、返済の目途も立たずに借りることは
一時の延命措置に過ぎませんし、すぐにまた資金繰りが苦しくなります。



仮に、返済猶予などリスケを行っている場合は、経営戦略と経営計画を見直し
コストダウンも含めて、その期間内に必ず経営の立て直しを実行しないと、
すぐにまた、資金繰りに行き詰ってしまいます。


それでも、借りた金は返さなければなりません。

ならば、どういう返し方をすれば良いのか?
一体、社長さんの会社の返済可能額はどれくらいなのかを知っておく必要があります。


これが、いつも言っている自己資本を増加させる公式
必要利益≧(借入金元金返済額+納税額−減価償却費)

つまり
借入金元金返済額≦(必要利益−納税額+減価償却費)

で求められるのです。


例題で説明して見ましょう。

今、社長さんの会社が
資本金1000万円以下、従業員50人以下
予定利益(所得)が1000万円
減価償却費200万円
の場合、返済能力は?


先ず法人税等(現時点での中小企業税法に従う)は

法人税:2,040,000円
法人事業税:684,000円
法人市民税:300,900円
法人県民税:138,300円

法人税等合計:3,163,200円となります。
(実効税率:31.6%)


さて、社長さんの会社の返済能力は
借入金元金返済額≦(必要利益−納税額+減価償却費)により
≦10,000,000円−3,163,200+2,000,000
≦8,836,800
となります。


つまり、1000万円の利益(所得)があれば、
毎月の元金返済額は736,400円まで可能と言うことになります。

返済額がこれを超えている場合返済の見直しか、それに見合う利益が必要になります。


また、利益=所得が0の場合は
法人税は市民税・県民税の均等割の7万円ですから

借入金元金返済額≦(必要利益−納税額+減価償却費)により
≦0円−70,000+2,000,000
≦1,930,000
となります。

つまり、利益(所得)が0円であれば、
毎月の元金返済額は160,834円まで可能と言うことになります。


返済額を賄うことが出来ない利益では
例え黒字であっても、運転資金が不足になり
これが毎期続けば、資金繰りに追われる経営、やがて債務超過
と言うことになります。


したがって、可能な返済額以上の元金返済額が必要になってしまった場合は

リスケによる返済方法の見直しを銀行に要求する
経営戦略の早急な見直し


が必要となる訳です。
しかし、一度リスケをすると、次の借入が難しくなります。


「借りた金は返さなければなりません」


融資が受け易いからと言って、やみくもに借入するのではなく、
自社の可能な返済額に基づき借入し、利益のでる経営戦略を立案してください。


なお、下記は法人税等の根拠となる税率の参考例です。
(朴念仁は税法のプロではないので、詳しくは税理士さんにお尋ねください)


標準税率の場合(制限税率などにより各市町村で違う場合があります)
法人税=利益(所得)に対して課税
(所得800万円以下18%、800万円超30%)※現在中小企業の軽減税率適用

法人事業税=利益(所得)に対して課税
(例:所得400万円以下5%、所得800万円以下7.3%、800万円超9.6%)
法人市民税=法人税割(法人税の税額に応じて課税)12.3%
      均等割(資本金1000万円以下、従業員50人以下で5万)

法人県民税=法人税割(法人税の税額に応じて課税)5.8%
      均等割(資本金1000万円以下、従業員50人以下で2万)

※法人税割=法人税の税額に応じて課税
※均等割=規模(資本金・従業員)に応じて課税
以上です。

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posted by 朴念仁 at 07:01| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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