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2011年01月27日

どんな融資で資金繰りに対応−信用保証協会経由の融資編

今日は、朴念仁です。

前回は、銀行のプロパー融資における審査基準などの話でした。

まだ、未読の方、あるいは融資審査については、前回の記事
どんな融資で資金繰りに対応−銀行のプロパー融資編」よりご覧ください。


本日は、信用保証協会経由の融資についてです。

信用保証協会が保証人になって、
社長さんが保証料を払う事で、銀行から融資が受けられるようになります。


そして、社長さんの会社が返済不能に陥った場合、
保証協会が、社長さんの代りに、銀行に融資残高を返済してくれます。



プロパー融資の場合は、
万一の場合、銀行が100%負担しなければならない訳ですから、
銀行からしてみれば、はるかにリスクが少ない訳ですね。

ただし、一般保証の場合保証協会が80%、銀行が20%ですから、
銀行もノーリスクと言う訳ではありません。

それでも、プロパー融資に比べてはるかに安全です、銀行にとってはね。


だから、社長さんが融資の申し込みに行って、
プロパー融資の基準を満たしていても、保証協会経由の融資を勧めたりする訳です。


融資基準は、プロパーに比べ緩いと思いますが、プロパーに準ずる審査があります。

赤字経営でも、時には債務超過でも、融資がOKになることもあります。

この場合は、
経営改善貸付
セーフティーネット保証
今なら、緊急保証

の時だけかもしれませんが。

なお、当然ですが資金繰り表や経営計画、または、経営改善計画を求められますよ。


また、保証料は、社長さんの会社の財務内容を判断して決定されます。
概ね0.4くらいから2.0くらいの範囲ではないかと思います。

もちろん、無担保保証と有担保保証では保証料が代ってきます。


さて、金利ですが、
これは、各銀行が自由に決めることができるんですね。

だから、銀行さんの申し出通りの金利に素直に納得せず、交渉が必要です。
また、これも、複数行同時に申し込んだ方が良いでしょう。


保証協会融資も色々あります。

主なものは
1)一般(普通)保証
2)特別小口保証
3)マル経融資
4)緊急保証


などですが、それぞれに貸し出し条件・限度額が違いますので、
以下簡単に説明したいと思います。


1)の一般(普通)保証とは

無担保  貸付上限金額 8000万円
      保証期間   運転資金5年、設備資金7年

有担保  貸付上限金額 2億円
      保証期間   運転資金7年、設備資金20年


2)の特別小口保証とは

従業員の数が20 人(商業・サービス業については5 人)以下の事業所が対象です。

この保証、特別に銀行の20%保証分がありません。100%保証協会!
つまり、銀行は喜んで(?)融資に応じてくれるはずです。

融資は無担保保証だけで、限度額は1250万円、保証期間は7年となっています。


3)のマル経融資とは

小規模企業者が、
商工会や商工会議所の経営指導員による推薦を受けた場合に、受けることが出来ます。
つまり、経営改善貸付ですね。

融資は無担保保証だけで、限度額は1250万円、保証期間は7年となっています。
特別小口保証と同じで、銀行の20%保証分がありません。


4)緊急保証とは

先ずは、2011年、つまり今年の3月で終了予定です。

リーマンショックなどの金融危機や、原材料価格の高騰で、
経営に苦しむ中小企業救済の制度ですね。

限度額は、無担保8000万円、有担保2億円です。
ただし、保証協会の100%保証ですから、銀行はリスクがありません。
普通保証の枠外ですよ。

金利は1.6%、保証料は0.8%。

延長されなければ、後2カ月です。
相当緩い条件で貸出しますので、どうしてもの方は急いだ方が良いでしょう。


ついでに、日本政策金融公庫の融資まで行っちゃいましょう。
(次回の予定でしたが)

日本政策金融公庫は、政府系金融なので、民間銀行よりはるかに借りやすいですね。

この中で、中小企業が利用する制度は、
1)新創業融資制度
2)新規開業資金(新企業育成貸付)
3)普通貸付
4)マル経融資(経営改善貸付)

以上の4つですが、それぞれ要点のみ簡単に説明します。


1)新創業融資制度とは

新たに事業を始める個人事業主や法人に対して、
無担保・無保証で融資する制度です。

条件は
@ 事業を開始して2期を終えていないこと
A 雇用を創出した、又は同じ業種の企業に3年以上勤務していた
 (以前は6年以上勤務だったと思います)
B 1/3以上を自己資金で用意すること

これで、最大1000万円まで融資出来ることになっています。

必要書類は
@借入申込書
A創業計画書
B企業概要書

創業計画書は、会計知識も必要となり結構大変ですよ。
その割に、上限1000万円迄はなかなか、と言う感じですね。


2)新規開業資金(新企業育成貸付)とは

新創業融資制度により融資を受けた後、
追加的に、3期ないし5期くらいまでの間に利用できる制度です。

融資限度額は、設備投資が7200万円、運転資金が4800万円。

必要書類は
@借入申込書
A企業概要書

担保や保証人が必要となる場合があります。


3)普通貸付とは

新創業融資制度、新規開業資金と利用し、その後に利用できる制度。

融資限度額は、設備投資が7200万円、運転資金が4800万円。

ですが、1)、2)と利用していないと難しいようです。


4)マル経融資(経営改善貸付)

小規模企業者が、商工会や商工会議所の
経営指導員による推薦を受けた場合に利用できる制度。

商工会議所の経営指導を6ヶ月以上受ける必要があります。

信用保証協会のマル経融資が1250万円に対し
融資限度額は1000万円となっています。

以上駆け足で、日本政策金融公庫の融資の説明でした。


すでに、ご利用になっている社長さんは、積極的に利用された方が良いと思います。
何といっても借りやすいし、借り換えも容易にできますから。


前回より
(1)銀行のプロパー融資
(2)信用保証協会経由の融資
(3)日本政策金融公庫の融資
について、説明してきました。

資金繰り表や、経営計画書、または、経営改善計画書
を求められるケースも多々あります。


しかし、これらを、融資申し込みの時だけ準備するのではなく、
経営計画は毎期、資金繰り表は毎月作成するよう頑張ってください。

そして、常に自社の経営戦略を見直していきましょう!

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posted by 朴念仁 at 06:59| Comment(3) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月26日

どんな融資で資金繰りに対応−銀行のプロパー融資編

今日は、朴念仁です。

前回の「どんな運転資金で資金繰り難を乗り切るか」では、
運転資金と言っても

・当座貸越
・増加運転資金
・納税資金と賞与資金
・その他の運転資金


などがあり、状況に応じて調達しましょう。

最後の最後、「もうダメだ!」の時には、リスケをせざるを得ない。

しかし、この場合経営改善を早期にゲキテキに行わなければ、
もう、後がないと言うか、先がないと言う話でした。


今回から3回で、どんな融資で資金繰りに対応したら良いのか、についてお話します。

「そんなもん、銀行とか、信用金庫から短期か長期の借入でしょうが」
と言われたら、話が終わってしまいます。

まあ、大体そうですが、融資の種類と言う事でご理解賜り、話を進めます。


で、融資の種類は

1)銀行のプロパー融資
(2)信用保証協会経由の融資
(3)日本政策金融公庫の融資

   (これ、昔の国民生活金融公庫とか、中小企業金融公庫が合併)

以上の三つが一般的ですね。
それ以外は、朴念仁も利用したことないので知りません。
(あるのかどうかも含めて)


第一回目は銀行のプロパー融資について

プロパー融資とは、銀行が100%自己責任でお金を貸し出してくれることです。

つまり万一、社長さんの会社の融資が焦げ付いた場合、
銀行が、融資残高の100%、損失を被ってしまう事になります。
(まあ、自己責任と言っても、大体担保取ってますから、いくらかは回収してますが)

だから、この融資が一番厳しく審査されます。


どんな方法と基準で審査するのでしょう。

融資を申し込むと、
銀行の融資担当さん、「社長さん、決算書のコピーください」となります。

融資担当さん、支店に持ち帰り分析するのかと思いきや、
そのまま本部にデータを送り、後は本部の融資審査部あたりで
コンピュータを「カチャカチャ」。


出てきた分析結果の事を、スコアリングとか言うそうです。
朴念仁、以前に、支店長からスコアリング見せてもらいました。

で、それ見ながら支店長、自分なりの分析をしようとしてましたが、
「社長、資金繰り良くなってますね」などと。

全く反対ですよ。資金繰りがきつくなりそうだから、融資を申し込んだのに。


つまり、流動比率は良かったんですが、
売上債権/支払債務比率が悪化してきたのですね。


あまり分かってないんですね。分析は複合的ですから。
まあ、その程度の支店長もいるってことでしょう。

このあたりの理屈は、前々回の
資金繰りひっ迫・支払能力悪化は倒産の予兆」をご覧ください。


さて、このスコアリングを基本に、
支店サイドで、かなり(?)主観的に判断を加え、融資を決定する訳ですね。

当然、決算書の分析に基づくスコアリングが、圧倒的に重視されますが、
そこは、
お互いの事情や、
日ごろ人間関係で、
善意の主観的判断により、融資となるケースも多いんですよ。

特に、信用金庫は、この主観的判断を尊重してくれるかな?


さて、プロパー融資の審査基準で一番重視されるのが、
税引後の当期利益です。これが大きいほど融資審査は有利になります。


次に見るのが、現預金残高と流動比率(当座比率)ですが、
これも、多いに越したことはありません。

「利益が大きくて、現預金が多くて、流動比率が高い方が良い」
「なんじゃ、それは」と言いたくなりますよね。


あとは、拙ブログでも主張しているように、
銀行や信用金庫の融資審査は、貸借対照表をより重視しているようです。

もちろん、真っ先に見るのは自己資本ですよ。


その後貸借対照表の全部をチェックし、分析していきます。

でも、さすが銀行さん
決算書に示されたそのままを、額面通りに審査するんじゃないんですね。
純資産、言いかえれば、ほんとうの資産を探しだします。

先ずはマイナス査定の要素から

@売掛金の中に回収不能な不良債権はないか
A在庫は適正水準か、つまり水増ししてないか
B無駄な固定資産がないか
 (ポルシェなんぞを、固定資産に計上しないでくださいね)
C開発費や権利金などの繰り延べ資産がどのくらいか
D出資金や長期の貸付金などの長期前払い費用はどのくらいか
E社長貸付金はないか

銀行さんは、決算書の資産の部から以上のものを差し引いて、
査定をしているんですね。

これが、銀行さんいわく、純資産なのです。
「資産のうち換金性の乏しいものは資産じゃない」と言う見方です。



次にプラス査定の要素から

実は、これあんまりないと言うか、固定負債の部に計上されている
F長期の役員借入金
くらいでしょうね。

つまり、社長さんに返済しない(あるいは出来ない)塩漬けの借入金は、
自己資本の一部とみなしてくれます。

まあ、こうして、資産を精査、プラス、マイナスして査定する訳です。

純資産=資産−(@+A+B+C+D+E)+F


さて、これでは貸借対照表の左右がバランスしなくなってしまいますよね。
そこで、資産を減らした分、自己資本を減らしてバランスさせる訳です。

結局、行きつくところ、正味の自己資本はどうか、が審査基準なんです。

朴念仁が何度も言っている

「経営は自己資本の充実にあり」と言う事です。


今度は、損益計算書をチェックします。

あれこれありそうですが、粗利益とかは「ふ〜ん」てな感じですよ。

見るところは一点、減価償却費です。

いつも、朴念仁がしつこく言っている
【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】

【税引後当期利益>借入金元金返済額−減価償却費】

ですね。
(実はこの形になっていれば、どんな融資もフリーパスだと思いますよ)


付け加えれば役員報酬ですか。
場合によっては、同居家族の収入もすべて含めて、と言う事になりますが。

つまり、万が一返済が苦しくなった時、どこまで役員報酬の減額が可能か。
どれだけあれば、社長さんの家族が食べていけるか、と言う意味なんですけどね。

なにか、こうなると重苦しい、情けない感じです。


どうも、銀行のプロパー融資は、やっぱり優良企業向けですか?

もちろん融資がOKでも、金利は企業により違います。
銀行のリスクが小さいほど、金利は優遇されます。

ちなみに、「銀行はあなたの会社をこう格付けする」の中で、債権者区分のうち
正常先と言うのがありましたが、正常先=優良企業ではありませんので、一言。


最後に、融資の申し込みは一行だけでなく、複数行に申し込みましょう。
「下手な鉄砲も数撃ちゃあたる」何て言ったら失礼ですか?

銀行にも競争心理がありますから、金利も下がってきますよ。


さて、銀行のプロパー融資が無理な場合どうするのか。
そこで次回は、信用保証協会経由の融資の話です。

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posted by 朴念仁 at 06:20| Comment(2) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月25日

どんな運転資金で資金繰り難を乗り切るか

今日は、朴念仁です。

前回の「資金繰りひっ迫・支払能力悪化は倒産の予兆」では、

貸借対照表より、

・流動比率=流動資産÷流動負債
・当座比率=当座資産÷流動負債
・売上債権/支払債務比率=売上債権÷支払債務
・固定長期適合率=固定資産÷(自己資本+固定負債)

以上の分析をすることで、
支払能力が低下している原因と、その場合の対策の話をさせていただきました。

そして、支払能力が低下(すなわち資金繰り悪化)している時、
それは会社が債務超過、倒産に向かう、危険な兆候であると
言う事でしたよね。


そうは言っても、資金繰りに窮すれば、どこかからお金を調達しなければなりません。


はい、それでは、
社長さんの個人預金を解約するか、株式を売って運転資金を調達してください。
これで、会社は回っていきますよ。

「朴念仁よ、何をばかなこと言っているのか?」ですか。


だって、自己資本を増加させる必要利益を獲得するためには、

獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費

となっていなければならない、と言うお話を何度もしましたよね。


この方法なら、社長さんからの借入金を、長期借入金として塩漬けにしておけば、
借入金元金返済額が発生しない訳ですから、経営は楽になるでしょう。


もちろん、固定負債(科目は役員借入金)が増えるわけですから、
見掛けの自己資本比率は低下します、でも、見掛けだけですよね。

だから、わざわざ役員借入金として、貸借対照表に記載しとく訳です。

そして、その間に経営を立て直せばいいのですよ。


「そんなことはできない!絶対に嫌だ!もうすでにやっている!」

この場合は、銀行から運転資金なるお金を調達しましょう。

でも、運転資金にも色々ありますからね。


獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費
ですから、

一番いいのは、借りた金を返さなければ良いのですね。

これが、当座貸越と言うやつです。(手形貸付もある)


利息は払わなければなりませんが、元金返済をしなくてかまわないので、
資金繰りはかなり楽になります。


ただし、銀行も簡単には、当座貸越枠を設定してくれないかもしれないので、
チャンス・タイミングを逃さず交渉して見ましょう。


チャンスは、

・会社の売上が増加しているため、資金が必要になった時
・大量受注があって、資金が必要になった時
・売上の季節変動により、資金が必要になった時


ですね。


前回の「資金繰りひっ迫・支払能力悪化は倒産の予兆」で説明した、
いわゆる増加運転資金が必要になった時が、このチャンスなんです。


この増加運転資金、
銀行から見れば、最も融資しやすい運転資金で、割と簡単に借入できます。


もちろん、根拠の説明は必要ですよ。


増加運転資金とは
売上が増加すれば、債権(売掛金・受取手形)、債務(買掛金・支払手形)
ともに増加しますが、債務の支払と債権回収の時間差による運転資金のことです。


ただ、銀行としても、融資しやすいとはいえ一定の限度があります。

増加運転資金限度額=債権の増加額+在庫の増加額−債務の増加額

と言う事になります。


この限度額が一番大きい時に融資を申し込むのがグッド・タイミングでしょう。


次が納税資金と賞与資金

本来、両資金を借り入れで賄うなんて、ばかげた話です。

「納税額は、得られらた利益の中から支払わなければならない」
と、何度か説明してきました。


つまり、この場合は完全に「必要利益」が得らてない訳ですから、
銀行も、「まあ、いいか」くらいでやや容易に、曖昧に、融資に応じることになります。
必要利益ならずとも、黒字と赤字の差は大きいですからね。


余談ですが、「社長、1円でもいいから黒字決算にしておいてね」
なんて、銀行さんから言われたことを思い出しました。「阿呆な話!」


その他の運転資金、何て言うのか知りません。

例えば、
・赤字の穴埋めで必要な運転資金
・買掛金が払えなくて必要な運転資金
・支手決済のために必要な運転資金
(おっと、これ払えなければ不渡り手形、2回続けば倒産ですよね)

などでしょうが、これって、もはや運転資金と言わないでしょう。
すでに、経営が破綻しかかっているのですから。

こんな資金が必要な時は、
よっぽど見事な経営計画と資金繰り表を持って行き、
銀行を説得して見ましょう。

お金が出る場合もありますから。


それでも、もうダメならば、残された手段はリスケしかありません。
(リスケ:リスケジュール、平たく言えば返済猶予して貰う事)
(これ、デフォルト宣言と同じか?)

「とても借入金の返済がかなわないから、返済をストップして欲しい」

と、銀行と交渉する訳です。借入している全部の銀行とね!

獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費

の、借入金元金返済額を0円にするという意味ですね。
こんな状態では、納税額もありませんから、しばらく息をつけるでしょう。


さて、リスケをしたら
本気で経営改善を進めなければなりません。


しかも、早期に、超ゲキテキに進める必要があります。

だって、
リスケの効果はそんなに長く続きませんし
その間は、もう、新規の融資はまず不可能ですから。

だから、
こうなる前に、経営戦略と経営計画をしっかり策定し、
真摯に経営に取り組んで欲しいと思うのです。


ところで、リスケと言えば、
政府お墨付きの「緊急保証制度」が2011年3月で終了予定です。

緊急保証制度は、
銀行の中小企業向け融資を、信用保証協会が100%保証する制度です。


つまり、貸し倒れに関して、銀行は一切のリスクを持たないと言う事です。

4月以降は、信用保証協会が80%保証する、
したがって、銀行は20%のリスクを背負う一般保証に戻ってしまいます。

この緊急保証制度、政府の強力な後押しで、ほとんど融資に応じています。


あと、2か月しかありません。必要ならば、今すぐ手続きしましょう。
時間掛かるし、3月は大量の駆け込み需要があるかも知れませんよ。


さあ、あとは日ごろから、銀行とのお付き合いも、上手くやっておいた方がいいですね。

支店長や、融資担当者を、フィリピンパブやクラブに連れて行き
「同じ穴のむじな」となってしまうのもいいでしょう。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。
posted by 朴念仁 at 08:21| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月24日

資金繰りひっ迫・支払能力悪化は倒産の予兆

今日は、朴念仁です。

前回の「黒字経営なのになぜ資金繰りが大変」では、

会社が存続するためには、
健全な会社でなければならない。

健全な会社になるためには、
自己資本を充実させなければならない。

自己資本の充実のためには、ほんとうの会社の利益、
必要利益を獲得しなければならない。


そして、自己資本を増加させる必要利益を獲得するためには、

【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】

となっていなければならない。

これが出来ない会社は、資金繰りが苦しくなり、やがて債務超過に転落する。

と言う内容でしたね。


じつは、債務超過になればもちろんのこと、
資金繰りがひっ迫していれば、たとえ決算上黒字であっても
会社の行く末は、倒産と言う事になりかねないのです。


自己資本の充実こそが、
健全経営への道であるこを、十分ご理解いただきたいと思います。


さて今回は、健全経営・資金繰りの問題を、別の視点から見て行こうと思います。

会社を危険な状態に置かないためには、資金が順調に回っていく必要があります。
資金繰りの悪化は、言いかえれば支払能力の低下と言う事ですね。


それでは、以下の貸借対照表を参考に、支払能力の善し悪しを判断して見ましょう。
taisyaku.jpg

流動比率から支払能力を見る

一年以内に現金化する流動資産と、
一年以内に返済、または、支払わなければならない流動負債
のバランスを見る。

流動比率=流動資産÷流動負債

(流動資産:現金・預金・売掛金・受取手形・棚卸資産など)
(流動負債:買掛金・未払金・支払手形・短期借入金など)

流動比率が高いほど資金繰りが楽になります。
当然、流動負債が多くなれば資金繰りは苦しくなります。

150%以上あれば良しだが、200%くらいあれば安心でしょう。

この比率が低下している原因は
・買掛金や短期借入金の増加
・運転資金で設備資金を賄っている

対策は
・短期借入金から長期借入金に変更する


また、次の場合比率が良好でも、資金繰りは苦しくなってしまいます。

・受取手形のサイトが長く、支払手形のサイトが短い
・過剰在庫か不良在庫の発生

対策は
・受取手形決済期間を短縮する
・支払手形決済期間を延長する
・在庫管理を徹底する


当座比率から支払能力を見る

流動資産のうち換金性の高い当座資産と、流動負債のバランスを見る。

当座比率=当座資産÷流動負債

換金性の高い流動資産=当座資産とは、
現金・預金・売掛金・受取手形・短期貸付金・一時所有の有価証券など。

当座比率が高いほど資金繰りが楽になります。
当然、流動負債が多くなれば資金繰りは苦しくなります。

80%以上あれば何とか、でも、100%以上が望ましいと思います。

この比率が低下している原因は
・過剰在庫を抱えている
・拘束性預金(借入金の担保預金のため使えない)がある
・焦げ付き債権がある

対策は
・在庫を削減する
・短期借入金から長期借入金に変更する
・顧客の与信管理を冷静に判断する


売上債権/支払債務比率から支払能力を見る

代金の回収と支払、つまり、受取勘定と支払勘定のバランスを見る。

売上債権/支払債務比率=売上債権÷支払債務

在庫と現金・預金を除いた運転資金がどうなっているのかが分かります。

100%以下であればまず問題ないが
それ以上になると、資金手当てが必要になってきます。

この比率が高くなる原因は
・売上の増加が続いている
・売上の季節変動が大きい
・突然大量受注が発生した

売上が増大すれば、債権(売掛金・受取手形)、債務(買掛金・支払手形)
ともに増加するのは分かりますよね。

特に、債務の支払の方が債権回収より早い場合、その時間差のため、
売上好調にもかかわらず、資金繰りが苦しくなってしまうのです。

対策は
・銀行から短期運転資金を調達する
 (これは、増加運転資金といい、銀行は容易に融資に応じるので心配ない)

反対に、売上が減少の場合にも比率が良くなるので、この場合は要注意!


固定長期適合率から支払能力を見る

自己資本と他人資本あわせて、どれくらい固定資産に使われているかを見る。
(他人資本とは固定負債のこと)

固定長期適合率=固定資産÷(自己資本+固定負債)

自己資本だけで固定資産を賄うのが理想ですが、
中小企業でなくとも、自己資本だけでは足りないのが、日本の企業の現状です。

比率は小さければ小さいほど良い。ただし、100%を超えたら問題ですよ。

この比率が高くなる原因は
・長期借入金による設備投資

対策は
・自社の返済限度額内で長期借入金を調達する

返済限度額とは、
利益−納税額+減価償却費の範囲内で返済できる額のこと。

(もう、何度も出てきましたね)

ちなみに、採算割れと、良く言いますが、
ほんとうは、この範囲を超えた場合のことを言うのですね。
知ってました?

返済限度額を超えると、当然、長期借入金の返済に行き詰ってしまいます。


まだ手形の問題など他にもありますが、支払能力を見るためには、
取りあえず、この四つの指標を気にして欲しいと思います。


企業は売上が増加しているから、黒字だから、安泰ではないのです。
お分かりいただけましたか?


さて、それでもこんな指標は面倒だ、と言う声が聞こえてきそうです。
(ほんとうは、それじゃ困るんですけどね)


そんな社長さんのために、もう一つの危険な兆候を見つける方法は

・粉飾決算をしてしまった(在庫・仕掛の水増し計上、売上はやってないですよね)

・借入金の返済が遅れがちになってきた

・買掛金や未払金の支払いのための支払手形の期日を長くしたか、支払が遅れている

・納税資金や賞与資金を借入しないと支払えない

・資金繰りが頭から離れず、仕事に打ち込めない(遊んで、飲んで忘れる?)

・銀行が融資に応じない

・役員からの借入金が増えてきた
 (社長さんの個人預金を取り崩すか、役員報酬を受け取っていないという意味)

どれか思い当たる節があれば、必ず

流動比率=流動資産÷流動負債
当座比率=当座資産÷流動負債
売上債権/支払債務比率=売上債権÷支払債務
固定長期適合率=固定資産÷(自己資本+固定負債)

の指標が悪化しているはずです。


今回は、資金繰りの問題を、支払能力の視点から見てきました。

社長さん、どうか、倒産になど至りませんように!

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posted by 朴念仁 at 07:15| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月23日

黒字経営なのになぜ資金繰りが大変

今日は、朴念仁です。

この間、コンサルしているA社の決算報告がありました。

ここの社長さん、勤めていた会社の経営者が亡くなり、色々あった結果
会社を引き継ぐことになりました。

以前、この会社赤字続きで、存続が危ぶまれていたんですね。
しかし、これを契機に大胆に規模を縮小して、経営を続けることになりました。


今回の決算は、彼が社長になって、1年通して経営をした、実質初の決算でした。


先ずは利益の出る会社にしよう
と言う事で、初めて経営計画を策定してもらい、大胆なコストダウンも実施しました。

この結果、久しぶりの黒字を計上できたことは、喜ばしい限りです。


で、経営計画策定中に分かったことですが、
このA社、利益が0円または、少々の赤字ならば、資金繰りに困らないんですね。


一方

「朴念仁さん、今期も黒字経営だったのに、何で資金繰り大変なの?」
と、B社の社長さんから素朴な(?)疑問。


確か、このB社、毎期200〜400万円くらいの利益を出していました。

もともと小規模な会社なので、普通ならば「これくらいの利益でも仕方ないかな」
くらいの話で終わるところなんですが・・・。

ところが、毎期資金繰りが逼迫しており、新たな借り入れが必要となっていました。


以前の記事
「健全な会社、危ない会社その1」
「健全な会社、危ない会社その2」


の中で、中小企業は自己資本の増加、内部留保の拡大を目指すべきだ
というお話をさせていただきました。

ここが、A社とB社の違いを解き明かすカギとなります。


もう一度、健全な会社と危険な会社のB/S(貸借対照表)を比べて見ましょう。

自己資本比率40%以上が優良企業の最低条件、資金繰り対策も万全!

kenzen.jpg
手許に現金資産が多ければ、それだけ資金繰りにゆとりができ、
銀行からの融資も簡単になります。

同じ自己資本比率でも、その内容によって状況が変わってきます。

例えば資産の状況で
「流動資産」と「固定資産」の比率は各社の経営内容で随分と変わってきます。

一概には言えませんが、「流動資産」の比率が高い方が、
より手許現金が多い可能性があります。

自己資本が増加すれば役員報酬も増額できることになります。



自己資本比率が10%では債務超過目前で、銀行からの融資は厳しい状況に!

abunai.jpg
自己資本比率が10%くらいになってしまうと、資金繰りもかなり逼迫しています。
しかも、銀行からの融資はかなり難しくなってきます。

ここまで自己資本比率が低下すると、
銀行は実質的債務超過に陥っている可能性があると判断します。


・在庫や仕掛品を水増し計上していないか?
・不良資産はないか?
・減価償却が未計上になっていないか?
などをチェックされます。

自己資本の減少が続けば役員報酬の減額は避けられない状況となります。


会社が存続するためには、健全な会社でなければならない。
健全な会社になるためには、自己資本を充実させなければならない。



それでは、
自己資本を増加するためには、何がどうなっていなければならないのでしょうか?


それは、獲得した利益が、
自己資本の増加、内部留保の拡大を満たしていなければならない
と言う事なんです。


決算書に示された利益は、実は、「本当に必要な利益とは違う」のですね。


それでは、自己資本が増加するために必要な利益とは何でしょうか?

キーワードは

借入金元金返済額
納税額
減価償却費

なのです。


次の損益計算書をご覧になってください。

soneki shikumi.jpg

損益計算書は、概ねこのような形になっていますね。

売上総利益=売上高−売上原価
営業利益=売上総利益−販売費及び一般管理費
経常利益=営業利益+営業外収益−営業外費用

一年の経常的な事業活動の結果、経常利益が得られ
特別利益、特別損失を加減して、税引前当期純利益となります。

さて、
損益科目を見渡してみて、
借入金元金返済額と言うのがありません。

借入金元金返済額と法人税は、損益科目ではないのです。
これらは、得られた利益の中から支払わなければならないのです。


また、減価償却費は損益科目、つまり費用ですが現金の支出を伴いません。


例えば期首に、100万円の軽自動車を現金で購入しました。
また軽自動車の場合、税法では耐用年数は4年となっています。

そこで、定額法で処理した場合、1年目は25万円の償却が可能です。
(定率法なら毎年36.9%となります。)


さあ、ここで、この取引を仕分けして見ますね。

軽自動車購入時

(借方) 車両    1,000,000 : (貸方) 現金   1,000,000 

決算時定額法で処理した場合(通常は毎月処理した方が望ましい)

(借方) 減価償却費  250,000 : (貸方) 車両    250,000 

となります。


つまり、お金は購入時に支出されていますので、損益計算書に費用として
計上される車両の減価償却費は、現金の支出を伴わない費用となる訳です。


つまり、
借入金元金返済額と納税額は、得られた利益から支出しなければならないので
その合計額より、税引前当期純利益が大きい方が望ましいのです。

利益>借入金元金返済額+納税額

しかし、
減価償却費は、現金の支出を伴わない費用なので、
分かり易く言えば、お金が浮いたことになり、費用から減じることができます。
あるいは、利益に加えることが出来ると、言い換えても良いかもしれません。

これを最終的に計算式で表すと、次のようになります。

【獲得利益>借入金元金返済額+納税額−減価償却費】

この獲得利益が、自己資本を増加させる「必要利益」なのですね。

こうなって初めて、儲かったと言えるのではないのでしょうか。


先程のA社、B社で検証して見ましょう。

なお21年税制改正で、
中小企業の法人税率は年800万円以下の場合、18%となっています。
(話を分かりやすくするため、単純に18%だけ納税すれば良いとします)
(この辺の詳しい話は、顧問税理士さんにお尋ねください)


A社の場合
税引前当期純利益 2,000,000
借入金元金返済額  600,000
納税額       360,000
減価償却費     900,000

必要利益=借入金元金返済額+納税額−減価償却費
必要利益=600,000+360,000−900,000
    =60,000

この場合、自己資本は1,940,000増加する。

もし、利益が0円ならば
必要利益=600,000+0−900,000
    =−300,000

つまり、利益なしでも自己資本が300,000増加する。


B社の場合
税引前当期純利益 3,000,000
借入金元金返済額 7,000,000
納税額       540,000
減価償却費    2,000,000

必要利益=借入金元金返済額+納税額−減価償却費
必要利益=7,000,000+540,000−2,000,000
    =5,540,000

この場合、自己資本は2,540,000減少する。

これでは、毎年資金繰りが大変になるのが分かります。
また、毎期こんな状態ならば、早晩債務超過に陥ってしまうでしょう。


なお、資金繰りが厳しくなる条件は多々ありますが、
今回は自己資本の増減に焦点を絞って、お話しさせていただきました。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。
posted by 朴念仁 at 07:23| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月18日

銀行はあなたの会社をこう格付けする

今日は、朴念仁です。


前回まで、3回に亘り
貸借対照表、損益計算書、変動損益計算書を使って、
損益分岐点の求め方、必要売上高の求め方
についてお話をさせていただきました。

社長さん、バックナンバーから、是非もう一度読み返してほしいと思います。

損益分岐点売上高を算出しましょう−その1

損益分岐点売上高を算出(変動費と固定費)−その2

損益分岐点売上高を算出(必要売上高の求め方)−その3

経営を行う上で、必ず押さえておかなければならないポイントであると、
朴念仁は思っています。


さて、銀行は融資の際に、社長さんの会社の
貸借対照表、損益計算書、経営計画書、資金繰り表などから可否を決定します。



しかし、銀行は社長さんの会社を、あるルールによって格付けしています。


会社の格付けは、「債権者区分」と言い、
銀行は、金融検査マニュアルに従って、
貸出先の債権者区分、いわゆる格付けをするように義務付けられています。


この格付け(債権者区分)は次の5つに分けられています。

1)正常先:債権の回収に問題がない。

2)要注意先:金利を減免した、元金・利息が延滞している。
  (この中にに要管理先があり、金利の支払いが3ヶ月以上延滞している)

3)破綻懸念先:実質債務超過で、金利の支払いが6ヶ月以上延滞している。

4)実質破綻先:実質債務超過で、金利の支払いが1年以上延滞している。

5)破綻先:不渡り手形の発生か、破産・清算で経営が破綻している。


この格付けにより、銀行は

・融資の可否
・金利
・貸し出し期間
・貸し出し方法
・担保や連帯保証人の有無


を決定して、社長さんの会社に融資することになります。


と、ここまで見ると、

「元金も利息も延滞せずに払っているから、わが社は正常先」
「だから、融資はいつも問題なく受けられる」

と、話はそんなに単純ではないのです。

銀行には銀行の都合があって、
融資先を、できるだけ正常先に留めておきたいのですよ。



なぜならば、銀行は、融資先が要注意先以下の場合、3%から100%で
貸し倒れ引当金を積まなければならない
からです。

例えば

要注意先の場合   3%くらい
要管理先の場合  15%〜30%くらい
破綻懸念先の場合 50%〜75%くらい
それ以上は   100%
正常先なら   0.1%

の貸し倒れ引当金を計上するよう義務づけられています。
これは、銀行の特別損失となり、それだけ利益が減少してしまいます。


例えばあなたの会社が破綻懸念先に区分されてしまうと
もし、1億円融資していれば、
銀行が5千万円以上引き当て計上し、その分利益が減ってしまいます。


引当金を計上すれば、当然、銀行の財務内容が悪化します。
これを避けたいんですね。


また、BIS規制により自己資本比率が
国際決済銀行は8%以上、国内銀行は4%以上と決められており
これを下回ると、金融庁(銀行の天敵)から業務改善指導を受ける
ことになります。


だから、ほんとうはすでに正常先ではない貸出先に、
追加運転資金なるものを融資して、見掛け上正常先であると取り繕っているわけです。


もうひとつ、何とか融資に応じる理由が銀行にはあると思います。


つまり、銀行としても会社が潰れてしまっては、これまた困る
支店長や融資担当者の評価下がりますから、転勤まで事故を起こしたくない。


だからお互いの妥協点として、
6か月くらいの資金繰り予定表と、経営計画書が必要になってくるんです。

で、この辺でお茶を濁して(とりあえず延命措置ネ)、
後は、「社長さん、頑張ってくださいね」となる訳です。
(でも、2回、3回と同じ手はダメですよ、本気で業績回復に取り組まないと)


銀行としては、
「もう心配でほんとうは融資したくない」
だけど、上記三つの理由で、簡単に融資申し込みを断ることもできない。


これが、融資のジレンマに陥っている銀行の貸出し姿勢ではないでしょうか。


これを逆手にとり、現状厳しい経営内容でも、
必ず先々経営が改善すると言う、見込み、証拠を見せなければなりません。

これが、資金繰り予定表と経営計画書です。
(経営計画は、変動損益計算書があるとほんとうに作成しやすくなります)


これらは、本来融資のために作成するものではないと思います。
自らの会社を健全経営へと導くためには、必要不可欠なものですから。


最後に、やはりすべての前提となるのが経営戦略であると、朴念仁は思います。

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で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。
posted by 朴念仁 at 06:02| Comment(0) | 資金繰り・銀行融資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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