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2011年08月03日

変動費と固定費を削減しても必要利益は変わらない

今日は、朴念仁です。


経営は自社の必要利益を知ることから始まります。
必要利益が分かっていないと、自社のあるべき姿を数値化できません。


経営戦略も、必要利益を獲得するために策定する訳ですから
これが分かっていないことは、経営の根幹・軸がないことになってしまいます。


さて、変動費や固定費が増減すると何が変わるのですか?

社長さんのお答えは「損益分岐点売上高が増減する」ではないのでしょうか。
もちろん、損益分岐点売上高が増減しますが、この答えは100点ではありません。

「必要利益を獲得するための必要売上高が増減する」、これが正解です。


予算は変動損益計算書を使うことで
@売上高・変動費が増減すると限界利益(率)がどう変化するのか。
A固定費が増減すると経常利益(率)がどう変化するのか。
Bこの時損益分岐点比率あるいは経営安全率はどうなのか。
が分かります。


しかし、経営安全率って、何が安全なのですか?

要は、損益分岐点売上高を下回らない、つまり
「赤字になるまでこれだけの余裕がありますよ」と言っているのが経営安全率です。

もちろん、経営安全率は高い方が良いのですが、ほんとうの安全率を示していません。

ほんとうの経営安全率は
「必要利益を下回るまでにはこれだけの余裕がありますよ」
でなければいけません。



必要利益を下回る経営を続けていると、やがて債務超過に陥ります。
黒字なのに資金繰りが窮屈な経営の根本原因は、
「利益が必要利益を満たしていない」からなのです。


赤字経営の場合は論外な話なので、ここでは触れません。


さて、とは言っても「限界利益率経営」をとても大切なことです。
大企業でも限界利益率を基本に据えた経営をしています。

限界利益率経営」をしなければ、製品価格を決定することもできません。

マクドナルドが50円そこそこのバーガーを販売したのも
限界利益率から導き出された販売戦略です。(結果は失敗に終わりました)

業界でのシェアーが高くなればなるほど製品価格を下げることができます。
社長さんの会社で言えば、生産量が増えれば製品価格を下げることができます。
あるいは、同じ価格ならば限界利益は相当な割合で増加します。



この時、それぞれの製品が必要利益を満たしていなければなりません。
なぜならば、製品の販売価格は
販売価格=変動費+固定費+必要利益となるからです。


一個あたり変動費と固定費が低下すれば、製品価格を引き下げることができます。
価格が同じならば、必要利益を上回る利益を獲得できます。
つまり、ほんとうの経営安全率が向上することになります。



「変動費と固定費を削減しても必要利益は変わらない」
「変動費と固定費を削減すれば必要利益を獲得するための必要売上高が低下する」

「ただし売上高の増減で必要利益そのものが変化する」

ので予算作成はなかなか大変ですよね!この理由は法人税にあります。

これは、過去の拙ブログで何度もお話していますので、ぜひご一読ください。

また、ほんとうの安全経営のための予算作成を実現できるツールは
「管理会計9+1」以外に見た事がありません。下記↓を参考にしてください。


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2011年03月29日

変動費と固定費の変化を損益分岐点グラフで確認

今日は、朴念仁です。


予算を作成する場合、損益計算書の数値をあれこれ変更するよりも
変動損益計算書に書き換えてシミュレーションするのが良いでしょう。



朴念仁の場合は、前期損益計算書を前期要約変動損益計算書に書き換えます。

次に前期要約変動損益計算書の変動費・固定費・売上高を変化させて
どのように利益が変化するのかを確認します。


この作業は、利益が必要利益を満たすまで繰り返します。


必要利益を満たすことが出来た時、
当期要約変動損益計算書として確定させます。


ここから当期損益計算書本予算を作成することになりますが、
当期要約変動損益計算書で確定した変動費・固定費・売上高になるように
各科目の数値を決定して行きます。


利益を増加させる予算を作成する場合は
@固定費を削減する
A変動費を削減する
B売上高を増やす
となりますが、@〜Bを組み合わせることになります。


例えば
・固定費を削減し同時に変動費も削減する。
・固定費を削減し売上高を増やす。

もちろんこんな場合もあります。
固定費は増加するが、売上高が増えることで利益が増える。


いずれにしろ、変動費・固定費・売上高を縦横無尽に操作できるのが
変動損益計算書が優れている要素の一つ
であると思います。


さて、実際に変動損益計算書を操作して、シミュレーションして見ましょう。


1)基本
hendou1.jpg


これから
前期変動損益計算書の
変動費・固定費・売上高を操作し
2)以降で
当期変動損益計算書と
損益分岐点グラフを作成して見ます





bep1.jpg



2)変動費はそのままで固定費を500万円削減した場合
hendou2.jpg


損益分岐点グラフでは
総費用線の傾きはそのままで
固定費線が下に移動します








bep2.jpg



3)固定費はそのままで変動費を500万円削減した場合
hendou3.jpg


損益分岐点グラフでは
固定費線はそのままで
総費用線の傾きは小さくなります








bep3.jpg



4)変動費と固定費をともに500万円削減した場合
hendou4.jpg


損益分岐点グラフでは
総費用線の傾きは小さくなり
固定費線が下に移動します








bep4.jpg



5)変動比率と固定費が同じで売上高が1千万円(10%)増加した場合
hendou5.jpg


損益分岐点グラフでは
総費用線の傾きは同じですが
変動費の額は
売上に比例し10%増加します
固定費線はそのままです






bep5.jpg



このように変動損益計算書を操作し、当期の概略予算を作成して行きます。

今回の例題では、
@利益は全ての場合で増加し
A損益分岐点比率が低下し
B経営安全率が向上しました。



ただし、
5)変動比率と固定費が同じで売上高が1千万円(10%)増加した場合だけ
損益分岐点売上高は変わっていません。

つまり、変動費と固定費が変化する時に
損益分点売上高は変化します。

変動費と固定費が変わらない場合は
損益分岐点比率は変化しますが
損益分岐点売上高は変化しないことが分かります。



いかがでしたか、変動損益計算はほんとうに便利なツールです。


予算作成ばかりではなく
・製品の原価計算
・価格戦略(値下げしたらどれだけ余分に販売すれば良いなど)
・販売促進の時の費用対効果
なども変動損益計算を利用することでシミュレーションできます。



0円焼酎居酒屋、マクドナルドの0円コーヒーなども
変動損益計算書によって、期待する効果を確認しているのです。


ぜひ、変動損益計算書による経営を実践して欲しいと思います。

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2011年02月03日

必要な利益=ほんとうの利益についての最終章

今日は、朴念仁です。


今後中小企業の戦略、つまり、「弱者の経営戦略」について話をする前に、
もう一度だけ、
必要な利益=ほんとうの利益についてのおさらいをしたいと思います。


社長さんの会社にとって、「自己資本充実の経営」を行うためには、
必要な利益=ほんとうの利益を獲得し続ける必要がある」、と言う事でしたね。

これについて、違う切り口で理解を深めたいと思います。

さて、社長さん
経営とはどのようなサイクル、つまり循環活動なのか整理して見ましょう。
(小売・サービス業は不要な部分を無視してご覧ください)


実は、経営は次のような単純な循環活動なんです

受注→材料仕入→製品加工→製品販売→売上代金回収→材料・経費など支払
→決算書上の利益が発生


実際には手形などが介在しますので、
売上代金回収と支払いの順番が逆になる場合があります。

また、業種によっては(建設業など)売上代金の一部が、
最初と途中で回収できる場合もあります。

経営循環活動の結果、期待されるものが利益ですよね。

そして、経営が
すべてこの単純な循環で完結するという前提条件の下であるならば、

経営の目的は利益を獲得することとなります。

さらに、経営規模の拡大が全く行われなかったとしても、
継続して利益が獲得できれば、基本的に会社は存続し続けます。


しかし、健全な経営循環のために避けられない要因が存在します。

・市場競争
・顧客からの値下げおよび値引き要請
・新製品の開発
・新規顧客の開拓
・既存顧客との取引拡大
・社員教育
・広告宣伝などの販売対策
・設備投資
などですが

どれもコスト上昇要因となり、良くも悪くも経営に重大な影響を与えます。

もちろん、伴って経営規模が拡大するか、合理化によりコスト吸収が可能であれば、
相変わらず利益を獲得し続けることができます。

しかし、どれかひとつでも上手くいかない場合は、利益を減少させる結果になります。

またいくつか複合して上手くいかないか、
何かひとつでも突出して悪影響を与えた場合、
たちどころに赤字経営に陥ってしまいます。


経営循環活動も、コスト上昇要因もすべて、
自己資金の範囲で賄われているのであれば、
1回の失敗が経営に与える影響は、軽微にとどまる可能性があります。

ところが、ここに借入金という要因が加わると、
経営は非常に深刻な要素を抱えることになります。


それでは、借入金の発生が経営に与える影響は?

たとえば設備投資などで借入金が発生すると、
経営循環の流れは次のようになります。

受注→材料仕入→製品加工→製品販売→売上代金回収→材料・経費など支払
→決算書上の利益が発生−(借入金返済)


ここで、売上高、仕入高、経費、減価償却費が全て同じであると仮定した場合、
借入金の発生により減少する決算書上の利益は、借入金の支払利息相当分になります。


しかし、支払利息の負担以上に問題となるのは、
借入金元金返済分は獲得した利益の中から支払われるということです。

もし、利益の中から元金返済ができなくなると、
手持ち現・預金に余裕があれば預金などを取り崩すことになるか、
運転資金を借入しないと経営が立ち行かなくなります。

これが続くと黒字であっても、資金繰りに追われる自転車操業に向かい、
自己資本は減少を続けます。



加えて、納税が経営に与える影響は?

一年間の経営活動の結果、決算書上の利益が黒字になっていれば、
獲得した利益の中から税金を支払うことになります。

この場合経営循環の流れは次のようになります。

受注→材料仕入→製品加工→製品販売→売上代金回収→材料・経費など支払
→決算書上の利益が発生−(借入金返済+納税)


これも、借入金の返済と同様に利益の中から納税できないと、
預金などを取り崩すことになるか、納税資金を借入することになり、
黒字でありながら、さらに自己資本を減少させることになります。


さらに、減価償却が経営に与える影響は?

固定資産を購入すると、
資産ごとに法定償却年数に応じて減価償却費を計上します。
自己資金であっても借入による購入であっても、現金の支出は購入の時だけです。
その後毎年減価償却費を計上しても、現金支出は伴いません。

損益計算書で現金支出を伴わない経費として計上されるので、
決算書上の利益より余分に現金が残っていることになります。

その意味で、減価償却費は自己資本を増加させる要因となります。
ここまでの経営循環の流れは次のようになります。

受注→材料仕入→製品加工→製品販売→売上代金回収→材料・経費など支払
→決算書上の利益が発生−(借入金返済+納税−減価償却費)


だから、
経営の目的はただ利益を獲得することではない
と言う事になる訳です。

今までのことから、黒字だから会社の存続が保証されているという考え方が、
大きな間違いであることを示してくれました。

会社を存続させるためには、
次のような経営結果になっていなければなりません。

必要な利益>(借入金元金返済額+納税額−減価償却費)
これが、経営循環の結果獲得しなければならないほんとうの利益です。


さらに、配当金や役員賞与を支払うのであれば、
その額を加えた利益の額を獲得しなければならないのは、言うまでもありません。


以上のことが達成できない限り自己資本は減少します。
しかも、自己資本の減少が続けば、最悪、債務超過という状況になりかねません。


繰り返しますが、
経営にとって最も大切なことは、自己資本の充実

そのために、必要な利益>(借入金元金返済額+納税額−減価償却費)
とならなければならない。

このことを良く理解して、これから、自社の経営戦略を構築していきましょう。


ところで、一昨日の事ですが空から石が降ってきました。

いつものように、朝6時40分、
小学校1年の子供を、学校に送っていくために家を出ました。

実は、朴念仁の毎朝の日課です。どんなに二日酔いでもね。
フィリピンの小学校、始業時間が早過ぎます。


さて、この朝もハイウェーに出るため、
ヴィレッジのエントランスで、右折しようと待っていたんですね。

あっ、フィリピンでは車の走るメイン道路、ハイウェーって言ってます。
ちなみに、高速道路は、エクスプレスウェー。


それで、突然、ゴツンと鈍い音。

直径3から4センチの石が、
そろそろ10万キロ走行の愛車のフロントガラスを直撃!

一瞬、何のことやら「ポカ〜ン」としてしまいました。

だって、上から降ってきたんですよ、その石。
別に両サイドに高いビルがある訳でもなし。


まさか、鳥が運んでいる最中に落とした?
でも、なぜ鳥が石なんか運ぶの。

ミステリー、では済まされません。

だって、フロントガラスは見事に破損。


結局、交換費用4000ペソ(現レートで7600円くらい)、ほんとうに痛!


でも、これって安いのかな?
やっぱり、交換したフロントガラス、チャイナかどこかのまがい物?

それじゃ今度は、砂利が飛んできても破損してしまうかもね。

フィリピンの朝の不思議な出来事でした。

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2011年01月21日

損益分岐点の活用で経営が激変する:Q&A方式で解説

今日は、朴念仁です。


過去4回に亘り、損益分岐点から派生する様々なテーマでお話をしてきました。

1)損益計算書を変動損益計算書に書きなおす
2)変動損益計算書の構成
3)変動費・固定費・限界利益及び変動比率・限界利益率について
4)損益分岐点売上高の求め方
5)計画利益または必要利益を達成するために必要な売上高の求め方
6)変動費・固定費が増減した場合の損益分岐点売上高の求め方
7)売上が同じで変動費・固定費が増減した場合の利益の求め方

などですが、
もう一度次のバックナンバーを読み返していただけば、より理解が深まると思います。

損益分岐点売上高を算出しましょう−その1

損益分岐点売上高を算出(変動費と固定費)−その2

損益分岐点売上高を算出(必要売上高の求め方)−その3

期待される利益はどう求めるのか


今回は今までの復習と言う意味で、Q&A方式で進めて行きたいと思います。
これで、ほんとうに損益分岐点に関する問題はクリアーになりますよ!

それどころか、社長さんの経営が激変すると、朴念仁は信じています。


さて、それでは、朴念仁が質問を出させていただきますので
社長さんは、それぞれの質問に対する回答をお願いしますね。


質問:1 変動費とは何ですか?

答え
売上高や販売個数の増減に応じて、増減する費用のことで、
売上高が0円なら発生しない費用、つまり売上高がどんどん大きくなれば、
それにつれて大きくなる。

損益計算書の中では、製造原価の原材料費と外注費、商品仕入高がこれにあたる。


質問:2 固定費とは何ですか?

答え

売上高や販売個数の増減に関係なく、一定に発生する費用のことで、
損益計算書の中では、販売管理費の人件費と販売費と管理費、そして、
製造原価の労務費と製造経費がこれにあたる。


質問:3 限界利益はどのように求めますか?

答え

限界利益=売上高−変動費
(変動費は商品仕入高・原材料費・外注費)


質問:4 損益分岐点売上高とは何ですか?

答え

利益と損失(赤字)がちょうど分岐となる売上高のこと。
言いかえれば、利益が0円になる点が、損益分岐点売上高。


質問:5 変動比率の意味と求め方は?

答え

売上高が増えると(減ると)、変動費はどのくらいの割合で増えるか(減るか)
と言う、売上高に対する変動費の割合
のこと。

計算式は、
変動比率=変動費÷売上高


質問:6 限界利益率の意味と求め方は?

答え

売上高が増えると(減ると)、限界利益はどのくらいの割合で増えるか(減るか)
と言う、売上高に対する限界利益の割合
のこと。

計算式は、
限界利益率=1−変動比率


次からは、下のABC株式会社の変動損益計算書を利用しての質問となります。

soneki to hendousoneki.jpg

以下単位、千円で表示

質問:7 ABC株式会社の損益分岐点売上高は?

答え

損益分岐点売上高
=固定費÷(1−(変動費÷売上高))


=60,000÷(1−(36,000÷100,000))
=60,000÷(1−0.36)
=60,000÷0.64
=93,750


質問:8 変動比率と固定費が同じ場合、
ABC株式会社の現状利益4,000を、2倍の8,000にするために
必要な売上高は?

答え

必要売上高
=(固定費+必要利益)÷(1−(変動費÷売上高))


=(60,000+8,000)÷(1−(36,000÷100,000))
=68,000÷(1−0.36)
=68,000÷0.64
=106,250

変動比率と固定費が変化しなければ、4,000の利益を増加させるために
売上高を6,250増やせば良いことになる。


質問:9 原材料費の高騰で変動費が5%増加し、なおかつ、生産量を上げるために
パート社員の増員などで、固定費が5%増加した場合の損益分岐点売上高は?

答え

変動費増加額=36,000×5%=1,800
固定費増加額=60,000×5%=3,000

したがって、
新しい損益分岐点売上高
=(固定費+固定費増加額)÷(1−((変動費+変動費増加額)÷売上高))


=(60,000+3,000)÷
 (1−((36,000+1,800)÷100,000))

=63,000÷(1−(37,800÷100,000))
=63,000÷(1−0.378)
=63,000÷0.622
=101,286

現状より、1,286以上、売上を増やさないと赤字になる。


質問:10 仕入先交渉とロス率の改善による原材料費削減で、変動費を5%削減し、
生産の効率を高め、販売管理費や製造経費を削減し、あわせてパート社員の削減
などで、固定費が5%減少した場合の損益分岐点売上高は?

答え

変動費削減額=36,000×5%=1,800
固定費削減額=60,000×5%=3,000

したがって、
新しい損益分岐点売上高
=(固定費−固定費削減額)÷(1−((変動費−変動費削減額)÷売上高))


=(60,000−3,000)÷
 (1−((36,000−1,800)÷100,000))

=57,000÷(1−(34,200÷100,000))
=57,000÷(1−0.342)
=57,000÷0.658
=86,626

現状より損益分岐点が13,374低下し、経営安全率が向上した。


質問:11 上記と同条件で、つまり、変動費を5%削減し、固定費を5%削減し、
10,000の利益を獲得するために必要な売上高は?

答え

必要な利益額=10,000
変動費削減額=36,000×5%=1,800
固定費削減額=60,000×5%=3,000

したがって、
必要売上高
=(利益+固定費−固定費削減額)÷(1−((変動費−変動費削減額)÷売上高))


=(10,000+60,000−3,000)÷
 (1−((36,000−1,800)÷100,000))

=67,000÷(1−(34,200÷100,000))
=67,000÷(1−0.342)
=67,000÷0.658
=101,824

現状4,000の利益を6,000増額の10,000にするために、
売上を1,824増やせば良い。


質問:12 上記と同様に、変動費を5%削減し、固定費を5%削減するが、
100,000の売上高が同じ場合の期待される利益の額は?

答え

現状の売上高=100,000
変動費削減額=36,000×5%=1,800
固定費削減額=60,000×5%=3,000

したがって、
期待利益
=売上高×(1−((変動費−変動費削減額)÷売上高))−(固定費−固定費削減額)


=100,000×(1−((36,000−1,800)÷100,000))−
 (60,000−3,000)

=100,000×(1−(34,200÷100,000)−57,000
=100,000×(1−0.342)−57,000
=100,000×0.658−57,000
=65,800−57,000
=8,800

同じ売上高で現状4,000の利益は、2.2倍の8,800となる。


以上です、12問中何問正解できましたか?


これらの公式は、

・個々の商品の損益分岐点売上高や、損益分岐点販売数や、限界利益をどうか

・販売促進(チラシなど)のために、どのくらいのコストを使う事が出来るか

・値引などの特売をした場合の、必要販売数と必要売上高はどうか

・商品ごとのロス率の限界はどこか

・設備(機械など)を導入した場合、償却年数に応じで損益分岐点はどう変わるか

・賃上げや役員報酬の増加額はどこまで可能か


など、まだ色々と応用が可能となります。


少々長くなりました、お疲れ様です。しかし、
損益分岐点などの公式を使う事で、社長さんの経営戦略まで変化すると思います。
是非、面倒がらずに実践して見たら如何でしょうか?

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2011年01月20日

期待される利益はどう求めるのか

今日は、朴念仁です。

先日、友人から

「ここは読者の方も分かっているだろうと、思いこみで記述を省略しない方が良い。」
「さらに突っ込んで、より具体的に例を挙げて説明したほうが、もっと理解しやすい。」
との、指摘をいただきました。


なるほど、「朴念仁の寝言」は、そのような本旨で開設されたはずなのです。

つい夢中になると、
「独りよがりから、自己満足に陥りやすいのが人間の習性」ではないかと思います。


経営も同じですよね。

時間を費やして、情熱を傾け、もうこれ以上やるところは何もないような状態で、
商品開発し、自信を持って発売します。

しかし、期待と裏腹に全く売れないことも、多々あるように思います。


これは、新商品開発に対する情熱などが、やがて愛着へと変わり、
「売れないはずはない」と、思い込んでしまうからなんですね。


この、自己満足は、顧客満足と表裏の関係にあると言えるのではないでしょうか。


そう考えると、何度かお伝えしている「仮説と検証」の問題も、
自分の都合の良い方に、データ分析してしまう危険が、潜んでいるかも知れません。

だから、検証データは、
主観的なものより、客観的なものに重点を置く
べきでしょう。

これにプラスして、顧客の購買心理の仮説・検証ができれば良いのだと思います。

蛇足ながら以上の事、恋に溺れやすい方は、気をつけましょうね!


さて、今日のテーマ「期待される利益はどう求めるのか」の話に参ります。

「損益分岐点売上高を算出その1〜3」の応用になりますので、
再度、以下の記事をご覧いただけたらありがたいと思います。

損益分岐点売上高を算出しましょう−その1

損益分岐点売上高を算出(変動費と固定費)−その2

損益分岐点売上高を算出(必要売上高の求め方)−その3


「損益分岐点売上高を算出その1〜3」で、

損益分岐点売上高と必要売上高は、

損益分岐点売上高=固定費÷(1−(変動費÷売上高))

損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動比率)

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−(変動費÷売上高))

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−変動比率)
(1−(変動費÷売上高)=1−変動比率=限界利益率という事でしたね)

以上の公式で求められると言う内容でした。


さて今回は、変動費と固定費に変化があった場合、期待される利益の求め方です。


必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−(変動費÷売上高))

だから、

同じ売上高で、変動費と固定費に変化があった場合は、
売上高=(利益+固定費+固定費増減)÷(1−((変動費+変動費増減)÷売上高))
の公式になります。



さらにこれを展開していくと、

売上高=(利益+増減後固定費)÷(1−(増減後変動費÷売上高))

利益=売上高×(1−(増減後変動費÷売上高))−増減後固定費

利益=売上高×(1−増減後変動比率)−増減後固定費


この公式で期待される利益を求めることができます。


前回も利用したABC株式会社を例にとって実際に期待される利益が
いくらになるのか計算して見ましょう。(単位:千円)

ABC株式会社の要約変動損益計算書から
youyakuhendou.jpg
 売上高は増減なし
 売上高=100,000

 変動費を5%削減
 変動費=36,000×95%
    =34,200

 変動比率=34,200÷100,000
     =34.2%=0.342

 固定費を5%削減
 固定費=60,000×95%
    =57,000

以上を公式に埋め込むとABC株式会社の要約変動損益計算書は
youyakuhendou(2).jpg 
利益=売上高×(1−増減後変動比率)−増減後固定費
   =100,000×(1−0.342)−57,000
   =100,000×0.658−57,000
   =65,800−57,000
   =8,800
 となります。

 当初の利益は4,000でしたが、
 変動費・固定費ともに5%削減することで
 利益は4,800増加、2.2倍になります。

 損益分岐点売上高は、93,750から86,626へと低下します。


ちなみに、要約変動損益計算書表中下段に、経営安全率とありますが、
黒字を維持するために、どのくらいの売上減少に耐えられるかを表しています。

経営安全率の数値が高いほど、不況に強い経営体質と言えるでしょう。


損益分岐点グラフで、この違いを見てみます。


現状のABC株式会社の損益分岐点グラフ
BEP graph.jpg


変動費と固定費を5%削減後のABC株式会社の損益分岐点グラフ
BEP graph(2).jpg


両者を比較すると

総費用線の傾きが小さくなり、固定費線が下に移動し、
損益分岐点が下降しているのが分かります。


このように、変動損益計算書を利用して、
売上高・変動費・固定費・利益の数値を自由自在に操ることで先ず概略予算をの作成し、その後本予算あるいは詳細予算に向かうのがよろしいかと思います。

その際一番適切なのは、
最初に必要利益を決め、必要利益を獲得するために変動費と固定費を操り、
最後に売上高を決定
する。

これが、朴念仁の考える正しい予算作成手順です。

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2011年01月17日

損益分岐点売上高を算出(必要売上高の求め方)−その3

今日は、朴念仁です。


前回は、「損益分岐点売上高を算出(変動費と固定費)−その2」で、

・損益計算書を変動損益計算書に書きなおすには
・変動損益計算書から損益分岐点の求め方

と言う内容をお伝えしました。


今回は、

・損益分岐点売上高の公式を用いた例題
・損益分岐点グラフ
・計画利益を達成するための必要売上高の求め方


と言う内容をお伝えしたいと思っています。


早速、次の表を使って、実際に損益分岐点売上高を求めて見ましょう。

soneki to hendousoneki.jpg


さらにこの表を分かり易く要約して見ましょう。

youyakuhendou.jpg
要約変動損益計算書の数値と

損益分岐点売上高=
固定費÷(1−(変動費÷売上高))

損益分岐点売上高=
固定費÷(1−変動比率)


の公式から算出します。




(今後単位は千円)
先ず、ABC株式会社の場合

 変動比率=変動費÷売上高ですから
 =36,000÷100,000
 =36%
 =0.36
 となります。

損益分岐点売上高
固定費  60,000
変動比率 0.36
この二つだけ分かれば、計算できますよ。

早速計算してみます。

損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動比率
        =60,000÷(1−0.36)
        =60,000÷0.64
        =93,750

ABC株式会社の損益分岐点売上高は、93,750です。


次は、ABC株式会社損益分岐点グラフをご覧ください。

BEP graph.jpg


0から右上に伸びる青い斜め直線が売上高線
縦軸60,000で横に平行に引かれた茶の直線が固定費線
縦軸60,000から右上に伸びる緑の斜め直線が総費用線

【総費用から固定費の60,000を引けば変動費になる】
【また、総費用線の傾きが変動比率となる】


売上高線と総費用線の交わるところが、損益分岐点です。

当然、
交点より売上が低ければ赤字。
交点より売上が高ければ黒字。


このグラフを見れば、

固定費は、売上高の増減に関係なく、一定に発生する費用であり、
変動費は、売上高の増減に応じて、増減する費用
であることが、
容易にお分かりいただけると思います。


さて、ABC株式会社の変動費は、
固定費が一定なら、売上が1増えると変動費は0.36の割合で
増えることはすでにご理解いただけたと思います。


ここで、
限界利益=売上高−変動費ですから

限界利益の増分=売上高の増分−変動費の増分
といことになり、

売上が10,000増えると変動費は3,600増えることになります。

つまり、
限界利益の増分=10,000−3,600
       = 6,400

そして、
限界利益率=1−変動比率
と表すことができます。


ABC株式会社の限界利益率は、
限界利益率=1−0.36
     =0.64となります。

この会社の場合、
変動比率が一定で、固定費が変わらなければ
増分売上の64%が利益になります。


損益計算書で見るとABC株式会社の売上総利益率は35%ですが、
変動損益計算書ではABC株式会社の限界利益率は64%となります。

社長さんの中には、売上が増えれば、粗利益率の分だけ利益が増えると
勘違いしている方もおられるようです。


売上総利益率だけを見ていると、経営戦略を誤ることに気がつきます。


今度は、計画利益を達成するための必要売上高の求め方です。

ここまで来るともう簡単です。


損益分岐点売上高=固定費÷(1−(変動費÷売上高))

損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動比率)
ですから

計画利益を達成するための必要売上高は

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−変動比率)
で求めることができます。


ABC株式会社の当期の経常利益は、4,000でした。
当初計画利益が4,000であったとして、必要売上高を求めて見ましょう。

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−変動比率)
     =(4,000+60,000)÷(1−0.36)
     =64,000÷0.64
     =100,000

となり、一致しましたね。


それでは、ABC株式会社が、変動比率が一定で、固定費が変わらなければ

来期、10,000の利益を獲得するための必要売上高は

必要売上高=(計画利益+固定費)÷(1−変動比率)
     =(10,000+60,000)÷(1−0.36)
     =70,000÷0.64
     =109,375
となります。


前期利益に比べ
6,000増の利益を獲得するのに必要な増分売上は
=109,375−100,000

=9,375
だけで良いことになります。

ちなみに
(増分利益6,000)÷(増分売上9,375)=0.64=64%


ABC株式会社の限界利益率=1−0.36=0.64=64%
これも、一致しました。


経営計画では、年度予算も作成しますが、変動損益計算書から、
必要な利益と、概略の変動費、固定費、そして必要な売上高を求めることが
予算作成の入口
になります。


変動損益計算書や損益分岐点計算式は、まだまだいろいろな使い方があります。
また、経営をシュミレーションするのに、大変役立つ優れモノです。


取りあえず、毎月の試算表が確定したら、エクセルを使って損益計算書を
変動損益計算書に書き換えて見たらどうでしょうか。

毎月、時系列に作成しておけば一年の実績が一覧でき、とても便利ですよ。

損益分岐点グラフも、エクセルのグラフ機能を使えば簡単に作成できます。
(上記グラフも朴念仁が、エクセルで作成したものです)


何か、算数も多く、読みにくい記事が三回も続いてしまいました。
でも、覚えてしまえば簡単ですし、社長さんの経営の一助になればと思います。

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2011年01月15日

損益分岐点売上高を算出(変動費と固定費)−その2

今日は、朴念仁です。

前回は、「損益分岐点売上高を算出しましょう−その1」で、

損益分岐点売上高を算出するために、
損益計算書とはどんなものであるのか、概略説明をさせていただきました。


今回は、

・損益計算書を変動損益計算書に書きなおすには
・変動損益計算書から損益分岐点の求め方

と言う内容をお話したいと思います。

前回も掲載した、簡略化されたサンプル表をご覧ください。

soneki to hendousoneki.jpg


左側が損益計算書で、右側が変動損益計算書となっています。
(損益計算書の解説は、前回のブログをご覧ください。)

左右を比較して見ましょう。

一番上の売上高と、一番下の経常利益は同じです。

変動損益計算書では、損益計算書の

売上原価
売上総利益
販売管理費
営業利益

の名前が無くなりました。

代りに、

変動費
限界利益
固定費


という名前が使われています。


さて、この変動損益計算書は大変優れモノですが、これを使うためには、

損益計算書にある科目

つまり、
製造原価の、原材料費と外注費と労務費と製造経費
販売管理費の、人件費・販売費・管理費
営業外収益と営業外費用

の中にある各科目を、
変動費と固定費に振り分ける作業をしなければなりません。


そこで、まず変動費とは何か
固定費とは何かの
説明をしなければなりませんね。


変動費とは
売上高や販売個数の増減に応じて、増減する費用のこと。


 損益計算書の中では、製造原価の、原材料費と外注費
           商品仕入高がこれにあたります。

例えば、売上高が0円なら発生しない費用と考えて差し支えありません。
だから、売上高がどんどん大きくなれば、それにつれて大きくなります。


固定費とは
売上高や販売個数の増減に関係なく、一定に発生する費用のこと。


 損益計算書の中では、販売管理費の人件費と販売費と管理費
           製造原価の労務費と製造経費がこれにあたります。

 朴念仁は、営業外損益もこれに含めたいと思います。

例えば、売上高が百万円増えても変わらない費用、と考えて差し支えありません。

店員さんの人数が売上千万円から百万円くらい増えたからって、
店員さんを増員しませんよね。

つまり、店員さんの給料=固定費となる訳です。


さて、ここで疑問が生じました。

 残業代は変動費ではないか、
 電気代や電話代の基本料金は固定費、使用料金は変動費ではないか、
 
などなどと。

もちろん、それらの科目を変動費と固定費に按分することは可能です。
が、しかしそのための管理に相当の手間を掛けなければなりません。

だいたい、残業代や電気代が極端に毎年変わるのでなければ
無視してかまわない範囲でしょう。

また、変わりそうな場合は階段式に、固定費として増額してやればいいんです。


さて、上記の変動損益計算書をもっと見やすくして見ましょう。

hendou.jpg

かなりシンプルになりました。

変動損益計算書は、上の表と同様に

限界利益=売上高−変動費(変動費は商品仕入高・原材料費・外注費)

経常利益=変動費−固定費(固定費は労務費・製造経費・販売管理費・営業外損益)

と、非常にすっきりとした形で表すことができましたね。


この、簡単な変動損益計算書を使って、
損益分岐点売上高を求める
ことができます。


損益分岐点売上高とは
利益と損失(赤字)がちょうど分岐となる売上高のことです。
言いかえれば、利益が0円になる点が、損益分岐点ということです。


さて、変動損益計算書より

1)経常利益=売上高−変動費−固定費となります。

利益が0円になる点が、損益分岐点
なら

2)経常利益が0円=損益分岐点売上高−変動費−固定費となり、

3)損益分岐点売上高=変動費+固定費となります。

これ、分かりやすいですよね。

つまり、
変動費または固定費が大きくなると、損益分岐点は上昇することになります。

だから、コストダウンすると、損益分岐点は下降します。


損益分岐点売上高は計算式によって求めることができます。


まず、売上高に対する変動費の割合を変動比率と言います。

売上高が増えると(減ると)、変動費はどのくらいの割合で増えるか(減るか)
と言う事ですが、

計算式は、
変動比率=変動費÷売上高

これは、
変動費=売上高×変動比率
と置き換えることができます。

この式を先程の

経常利益=売上高−変動費−固定費

の中に組み入れて見てください。


経常利益=売上高−(売上高×変動比率)−固定費

あるいは
経常利益が0円=損益分岐点売上高−(売上高×変動比率)−固定費ですね。

ここから先は算数です。
固定費=売上高−(売上高×変動比率)

固定費=売上高×(1−変動比率)

売上高=固定費÷(1−変動比率)

つまり
損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動比率)

変動比率=変動費÷売上高
ですから
損益分岐点売上高=固定費÷(1−(変動費÷売上高))

これが、損益分岐点売上高を求める公式です。


途中が面倒なら、最後の式だけを丸暗記するか
エクセルなどに記憶しておくといいと思います。

最後は算数の勉強になってしまって申し訳ありません。

しかし、次回以降はこの公式が非常に重要で、

これなくして経営できないこと
がお分かりいただける内容になると思います。



とりあえず次回は

・損益分岐点売上高の公式を用いた例題
・損益分岐点グラフ
・計画利益を達成するための必要売上高の求め方


と言う内容をお伝えしたいと思っています。

簡単管理会計の最速・最強ツール9+1【こちらから
で社長さんの会社の儲けの理由を明らかにしましょう。

2011年01月14日

損益分岐点売上高を算出しましょう−その1

今日は、朴念仁です。


前回、前々回と貸借対照表を使って、「健全な会社、危ない会社」は、
どうやって見分けるのかと言うお話をさせていただきました。

その中で、
「自己資本の拡大、自己資本比率の向上こそが、中小企業が健全に生きる道である」という結論を導き出させていただきました。

詳しくは、
健全な会社、危ない会社その1
健全な会社、危ない会社その2
をご覧ください。


今回は、損益計算書を使って、
損益分岐点売上高と、必要売上高の求め方まで、3回に亘り掲載予定です。
損益分岐点売上高を求めるためには
損益計算書を、変動損益計算書に書きなおす必要があります。


そして、変動損益計算書を使って、
損益分岐点売上高、当期必要売上高を求めて行きます。


併せて、損益分岐点グラフも作成したらよろしいかと思います。


さて、社長さん、貸借対照表はあまり見なくても、
損益計算書は必ず見ていると思います。毎月毎月、利益が気になりますものね。

ですから簡単に、損益計算書は何か、損益計算書から何が分かるのかを
下の簡略化したサンプル表使って、簡単に説明したいと思います。

soneki to hendousoneki.jpg


左側が損益計算書で、右側が変動損益計算書となっています。


先ずは、損益計算書とは、

一か月とか、一年(期首から期末)を会計期間として、

売上高から

仕入れた商品の額
製造に要する費用
経営を行うのに必要な経費(販売管理費と営業外損益)
特別利益・特別損失
法人税など

を引いて、最終的に当期純利益を計算するために用いられてます。
(詳しい概念や説明は、顧問税理士さんに聞いてくださいね、専門家ですから)


今回の説明では経常利益までとしておきますが、サンプル表のように

売上高
売上原価
売上総利益
販売管理費
営業利益
営業外損益
経常利益

の構成になっています。


この中にある各利益は、次のように求められます。

売上総利益=売上高−売上原価
(通常は粗利益って呼んでますよね)

営業利益=売上総利益−販売管理費

経常利益=営業利益+営業外利益−営業外損失


次にそれぞれの概略説明ですが、

売上原価は、商品仕入高と製造原価の合計

製造原価は、原材料費と外注費と労務費と製造経費の合計
(労務費には、賃金・賞与・法定福利費・福利厚生費など含みます)

販売管理費は、 
 人件費(役員報酬・事務員や販売員の給料・賞与・法定福利費・福利厚生費など)
 販売費(広告宣伝費・販売手数料・旅費交通費・通信費など)
 管理費(事務用消耗品費・水道光熱費・修繕費・諸会費など)
  ※販売費と管理費は別々に管理しなくても良いと思います。

営業外収益は、受取利息など

営業外費用は、支払利息、手形割引料など

ですね。


これらの科目名(広告宣伝費などの項目名のこと)は税理士さんに、
自社の都合の良い形に変更・追加して貰うと使いやすいと思います。

できないと言う事であれば、税理士さん変更したほうが良いですね。

ただし、科目名変更は頻繁にしないでください。
対前年比や科目別予算作成の時、連続性が失われてしまいますから。


さて、科目の中で朴念仁が気になっているのが、雑費という項目です。

社長さんの会社の経理担当者(奥様かな)、適当な科目が見つからないと、
とりあえず、雑費としてしまう傾向があります。

ところが、雑費が膨らみすぎてしまうと、損益計算書から何の経費が
増減しているのか把握できなくなります。



損益計算書を見る時、大体の社長さんは

売上高⇒売上総利益⇒経常利益と見て行くんではないでしょうか。

ほんとうは、
製造原価、販売管理費や、営業外損失の中身まで見て欲しいと思います。

もし、科目別予算が組まれていれば、気にするようになると思うのですが。
いちいち見ていくと、結構無駄遣いに気づくものです。

ここから、コストダウン意識も出でくるのではないでしょうか。


今日の最後に売上総利益(粗利益)について一言。


中小・零細企業の社長さんは現場社長さんが多いと思います。
社長さんの給料は役員報酬ですから販売管理費に含まれています。

ところごが、社長さんが現場に従事していれば、
その分は製造原価に含まれなければおかしい
ですよ。

売上総利益=売上高−売上原価(商品仕入高+製造原価)


ですから、実際に社長さんの現場従事割合を、
販売管理費からマイナスして、製造原価に含めるのが適当でしょう。


しかし、損益計算書の限界があります。

もし、より妥当で、より正確な売上総利益(率)を求めたいなら
別途管理する必要が出てきます。

この辺は、製造業なら原価計算にも影響してくる重要な問題であると
朴念仁は考えています。


今回は、損益分岐点売上高を算出するために、
先ずは損益計算書とはどんなものであるのか、概略説明をさせていただきました。


次回は

損益計算書を変動損益計算書に書きなおすには
変動損益計算書から損益分岐点の求め方


と言う内容をお伝えしたいと思っています。

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