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2012年05月15日

原価計算での非作業時間と実質作業時間

今日は、朴念仁です。


原価計算では、非作業時間をどう予測するのか、が鍵となります。

なぜ、予測なのかは、非作業時間のデータを取得できている
中小・零細企業が、少ないのではないかと思うからです。

それでも予測する必要があるのは、
非作業時間を算出しないと、実質作業時間が分からないからです。

実質作業時間が分からないと、
加工単価(作業単価)と販売管理費割当単価が算出できず

原価計算が緩いものになってしまいます。

とは言っても、予測で非作業時間を算出する訳ですから、
もともと完璧な原価計算ではありませんね。

それでいいのです。
完璧な原価計算など不可能なのですから。

ただ、それでも一定の基準で、原価計算をしないと
販売価格を決定するための、これも基準や目安が無くなってしまいます。


さて、非作業時間に含めるものは、
(1)年間の発生日数として
   @有給休暇日数
   A欠勤日数
   B待機日数(荒天など外部要因で作業ができない日数)

(2)1日あたりの発生時間として   
   C朝礼時間など
   D全体製造時間
   E会議・打合せ時間
   F材料手配時間
   G不良品手直し時間
   H怠惰時間
となります。


実質作業時間は
製造または現場部門と、販売管理部門で別々に算出し、
予定就業時間からこれらの非作業時間を引いて、
各部門の年間実質作業時間を求めます。

年間実質作業時間=年間予定就業時間−年間非作業時間

非作業時間を予測算出して見ると分かりますが
思っていた以上に、非作業率が高いことに気づくかもしれません。

しかい、その分だけ生産性向上が可能で、
原価を低減するチャンスが、大きいと言えるでしょう。



なぜ、原価を低減できるのか?

非作業時間を少なくできれば、実質作業時間が増えますが
これは、加工単価(作業単価)を低減できるからです。

1人1時間あたり加工単価=加工高÷実質作業時間

非作業時間が減れば、分母の実質作業時間が大きくなるので、
1人1時間あたり加工単価は小さくなります。


原価計算では
・原材料費・資材費など
・外注加工費
・加工高
・販売管理費割当額
原価であり

ここに、利益を加えて販売価格を決定します。


それぞれの製品では、
加工高
=1人1時間あたり製造(現場)部門加工単価×作業時間

販売管理費割当額
=1人1時間あたり販管部門作業単価×(販管実質作業時間÷製造実質作業時間)

のように求めることができるので

非作業時間を少なくすれば、加工単価・作業単価が低くなり
原価を低減することができます。


もちろん、原価の低減は、
製品や現場での作業時間を短縮することでも、実現できます。

原価を低減できれば、
価格を引き下げることで、市場での競争力が増し
価格を据え置くことで、利益率の向上が可能になります。


面倒な非作業時間の算出や、加工単価の算出は
原価計算テンプレートに連動した予算作成ツール【ここをクリック】
を利用すれば簡単に実行可能です。


完璧な原価計算は不可能ですが、
生産性向上や、販売価格決定のためには、自社なりの基準による原価計算は必要です。

なおかつ、時間を無駄にしないためには、より簡単な方法が良いでしょう。


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posted by 朴念仁 at 08:22| Comment(0) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月27日

原価計算の目的-総原価を低減(コストダウン)するとは

今日は、朴念仁です。

前回、原価計算の目的では
あなたの会社の製品が必ずしも
(1)競争相手がない
(2)他社に圧倒的に優れた品質やサービスを提供出来ている
(3)顧客や消費者が望むもの
でないならば、
価格の決定権は市場=【消費者や顧客、顧客企業のバイヤー】
にゆだねられている可能性の方が高い。


そうであるならば、価格は市場に聞かなければならばい

・市場から求められた価格で、利益を獲得できるのか?
・どのように総原価を低減=コストダウンできれば、市場の求める価格で販売可能か?
・あるいは、価格の主導権を握れる製品やサービスを提供しているのか?

をシミュレーションして、
必要利益、あるいはより多くの利益を獲得するために、
総原価の低減=コストダウンするのが、原価計算の本来の目的である。
ということをお伝えしました。


それでは、総原価を低減(コストダウン)するとは?

総原価=加工高+販売管理費割当額+原材料費+外注加工費なので
総原価を低減(コストダウン)するとは

加工高を低減(コストダウン)する
 加工高=当期製造原価−(原材料費+外注加工費)なので
  @労務費を低減(コストダウン)
  A製造経費(現場経費)を(コストダウン)
  することになります。

あるいは加工単価を低減(コストダウン)する
 上記の労務費と製造経費(現場経費)を低減(コストダウン)する他に
 生産性の向上=単位あたりの加工(製造)に要する時間を短縮する
 ことで実現できます。


販売管理費割当額を低減(コストダウン)する

 販売管理費=役員報酬+人件費+その他の販売管理費なので
  @役員報酬を低減(コストダウン)
  A人件費を低減(コストダウン)
  Bその他の販売管理費を低減(コストダウン)
  することになります。

 また、
 生産性の向上=単位あたりの加工(製造)に要する時間を短縮できれば
 当該製品に割当てられる販売管理費を低減(コストダウン)することができます。

 なぜならば、
 販売管理割当額は製品製造(現場作業)に要する時間に連動して増減するからです。


原材料費を低減(コストダウン)する
  @仕入単価を低減(コストダウン)
  Aロス率を低減(コストダウン)
  することになります。

外注加工費を低減(コストダウン)する
  @外注単価を低減(コストダウン)
  A外注作業時間を低減(コストダウン)
  することになります。


このように総原価のどこに、
低減(コストダウン)要素があるのかをシミュレーションすることが
原価計算本来の目的です。


その結果得られた販売価格が、市場が望む価格になり得れば
価格競争しても必要利益と、期待する販売数を獲得できるでしょう。

このようにして価格を決定しなければならないもう一つ理由は、
全く同じ製品であっても、競合他社との総原価は、決して同じではないからです。

@財務体質も違えば、設備能力も生産性も違う。
A人材も違えば、給料や賃金も違う。
B借入金の総額と支払利息の額も違う。

製品は同じものであっても、総原価が全く違う。
つまり、同じ価格であっても獲得利益は全く違ってくるのです。


だから、
@コストを積み上げて
A総原価を求めて
B必要利益を加えて
価格を決定するのではなく、

懸命にコストダウンという企業努力を払いつつ、
他社より優れた収益を獲得し、
なおかつ、市場の望む価格を決定することこそが、
競合他社に勝ち残り、市場に生き残る術ではないでしょうか。

そのために、原価計算を実施して欲しいと思います。

総原価を見直し必要以上の利益を獲得するために
簡単で合理的な原価計算方法【こちらから】を導入したほう良いでしょう。



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posted by 朴念仁 at 07:56| Comment(1) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月24日

原価計算の目的

今日は、朴念仁です。

とても愚問かもしれませんが、「原価計算を実施していますか?」。

製造業や現場工事業であれば、
必ず原価計算や見積り、あるいは実行予算を算出しているはずです。

それでは、何のために原価計算を実施するのか?
つまり、原価計算の目的は何なのでしょうか?


原価計算の目的は
1)総原価を算出する
2)総原価に利益を加えて価格を決定する
と言うことになります。


しかし、この考え方は、
コスト積み上げによって価格を決定する
と言うことになってしまいます。

あなたの会社の製品が、
(1)競争相手がない
(2)他社に圧倒的に優れた品質やサービスを提供出来ている
(3)顧客や消費者が望むもの

であれば、この考え方による原価計算で良いと思います。

いわゆる、
他社に圧倒的な強みによる差別化ができていれば
より多くの利益を加えて、高い価格設定も可能となるでしょう。

そして、限界利益率の向上を達成し、経営体質が改善されて行くでしょう。


しかし、多くの中小企業・零細企業は、熾烈な競争・競合に身をさらされています。
市場において、他社としのぎを削っている訳です。

この場合、価格の決定権は市場=【消費者や顧客、顧客企業のバイヤー】
にゆだねられている可能性の方が高いはずです。


この時、コスト積み上げによる原価計算を実施して決定された価格は
「市場の意向に沿った価格であり得る可能性が無い」
場合が多いのではないのでしょうか。


販売価格は、市場に聞かなければなりません。

・市場から求められた価格で、利益を獲得できるのか?
・どのように総原価を低減=コストダウンできれば、市場の求める価格で販売可能か?
・あるいは、価格の主導権を握れる製品やサービスを提供しているのか?
をシミュレーションして、
必要利益、あるいはより多くの利益を獲得するために、
総原価の見直しをするのが、原価計算の本来の目的であると思うのです。



総原価とは
総原価=加工高+販売管理費割当額+原材料費+外注加工費
であるので、
総原価を低減=コストダウウンするとは
@加工高
A販売管理費割当額
B原材料費
C外注加工費
を低減=コストダウンすることになります。


参考までに、製品一個あたりの原価は
製品一個当たり原価=総原価÷生産数
となります。

したがって、製品一個あたりの販売価格は
製品一個当たり販売価格=製品一個当たり原価+予定利益
となります。

総原価を低減することで、製品一個あたりの価格が低減できます。
価格が同じであれば、より多くの利益を計上することができます。


このように、原価計算の目的は
(1)市場の望む価格を実現し必要利益を獲得する
(2)より多くの利益を獲得する

ことであると思うのです。


総原価を見直し、必要以上の利益を獲得するために、
簡単で合理的な原価計算方法【(こちらから)
を導入したほう良いでしょう。


次回は、「総原価を低減=コストダウンするとは」についてお伝えしたいと思います。


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2011年07月04日

役員報酬を製造原価に含めた方が良い場合

今日は、朴念仁です。


規模の小さい会社の場合役員報酬であっても
製造原価にその一定割合を含めた方が良い場合があります。


一般的に役員は、会社全体の経営を管理・監督する立場にある訳ですから
役員報酬は販売管理費となります。

規模の大きな会社であれば、
社長を含む役員報酬は販売管理費で何ら問題ないでしょう。


しかし、社長が1人で社員が5人のような規模の会社であれば
製造部門にある一定割合携わっている場合も多いのではないでしょうか。

この場合でも税法上は、役員報酬を全額販売管理費として計上できます。


一方で、企業会計には「真実性の原則」と言う規則があります。

真実性の原則によれば企業会計は、
「企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供しなければならない。」
となっています。

これに従えば、役員報酬であっても製造部門に役員が従事する時間があれば
その割合を製造原価に含めることが、企業の真実性の原則に適っていることになります。


さて、問題は税法や企業会計原則がどうであるより、小さな会社の場合は
「役員報酬が費用全体の中で大きな比率を占めている」
と言うことなのです。

つまり、役員報酬を製造原価に含めるかどうかで仕掛品の額が変わってきます。
仕掛品計上額が違えば当期利益が変わってきます。


その意味で、自社の現状に即した会計処理をした方が望ましいと思います。


また、役員報酬の一部を製造原価に含めた場合、原価計算の結果が違ってきます。
原価計算結果が違えば、販売価格や受注額が変わってきます。


このことは、現実の企業経営にとって重大な影響を及ぼすことになります。


役員報酬の一部が製造原価に含まれた場合、原価計算がどうなるのか見てみましょう。
(仕掛品を考慮しないで検証しています)

yakuinwariate1.jpg

この会社の場合、販売管理費に計上された役員報酬は10,260,000円です。
しかし、役員の仕事のうち50%の時間が製造現場に使われました。
役員報酬の50%=5,130,000円分が販売管理費から製造原価に移動します。

製造原価が大きくなりますから、売上総利益は小さくなりますが
販売管理費が小さくなりますので最終的な経常利益は変わりません。


しかし、これは損益計算書上の結果論に過ぎません。


表の下半分をご覧になってください。

この会社は役員が一年間8400時間の仕事をしました。
そのうちの50%4200時間が製造現場に費やされました。

したがって、
販売管理部門では
総作業時間が4200時間減少し
販売管理費が5,130,000円減少しました。

製造部門では
総作業時間が4200時間増加し
加工高(労務費+経費)が5,130,000円増加しました。


何が変わったのでしょうか。
それぞれの部門の一時間あたり作業単価が変化したのです。


この会社の場合は
製造の1時間あたり平均加工単価が1,487円から1,428円
販管の1時間あたり平均作業単価が1,603円から1,657円
また、販管の割当単価(製造部門1時間あたりいくらの販管費を割当てるか)
3,613円から2,549円と大きく変化しています。

役員報酬の50%を製造部門に振り替えた結果
原価計算の根拠となる加工単価と販売管理費割当単価が変化したことになります。



では次に原価計算をして見ます。

yakuinwariate2.jpg

この会社のある製品の原価計算は
役員報酬の一部を製造原価に含めた場合
次のような結果になりました。

役員報酬を全額販売管理費とした場合の総原価は430,453円。
役員報酬の50%を製造原価とした場合の総原価は368,738円。

1時間あたりの加工単価と販売管理費割当単価が変化したしたことで
全く異なる原価計算結果となりました。



原価計算の目的は価格の決定にあります。

そこで、10%の利益を見込んだ場合の販売価格
役員報酬を全額販売管理費とした場合は478,282円。
役員報酬の50%を製造原価とした場合は409,709円。

(以上の原価計算は朴念仁が推奨している方法で計算しました)


価格の決定は企業の戦略の中でも重要な要素です。

役員報酬を製造原価に含める、含めないで全く違う価格になるので
役員報酬の処理は税法などの問題ではなく、実は販売戦略の問題だったのです。

結論は、役員が一定割合製造現場に従事している場合は
役員報酬の1部を製造原価に含めた方が望ましい。

と言うことになります。

朴念仁の「経営管理ツール予算実績管理と原価計算」のプログラムでも
決算書では役員報酬が全額販売管理費に計上されていても
役員製造従事割合を入力するだけで、原価計算用の予算損益計算書が作成され
現実に即した加工単価を求めるようになっています。

できるならば税理士さんと相談するなどして、
何らかの方法で自社の現状にふさわしい真実の損益計算書を作成し
それを根拠に、合理的な原価計算が実行できるように検討して欲しいと思います。

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2011年05月30日

原価計算が必要な理由

今日は、朴念仁です。


原価計算につては何度かお伝えしてきました。

@原価の構造や仕組み
A中小企業に適した簡単な原価計算方法
B原価計算のための予算作成方法
C加工単価・販売管理費割当額の方法
などですが、
原価計算がほんとうに必要な理由をお伝えしてきませんでした。

一方で「絶対に正確な原価計算は不可能である」
ことも、同時にお伝えしてきました。

それでも原価計算が必要な理由
@販売価格決定の参考にする
A製品別の採算性が分かる
Bコストダウンの効果が分かる
C販売価格の変更による利益の増減が分かる

など、概略ではありますが自社の利益の源泉を教えてくれるからです。


サンプルの原価計算結果を用いてこれらを検証して見ます。

製造部門の年間非作業時間
s-jikan.jpg
販売部門の年間非作業時間
h-jikan.jpg

非作業時間とは
朝礼時間・清掃時間・打合せ時間・材料手配時間・移動時間・怠惰時間
欠勤時間や不作業時間(作業ができない時間や暇な時間)などの合計時間です。

つまり、製品製造や加工に直接携わっていない時間のことです。
この時間の大小が総原価に影響を与えます。


さて、総作業時間(就業時間の合計)から非作業時間を引いて
実質作業時間を求め、作業単価(加工単価)を求めます。



ここで、非作業時間の短縮を実行します。

短縮後の製造部門の年間非作業時間
s-jikan-down.jpg
製造部門の非作業時間は
年間4718時間、非作業率19.87%から
年間3293時間、非作業率13.87%に削減されました。

短縮後の販売部門の年間非作業時間
h-jikan-dawn.jpg
販売部門の非作業時間は
年間5228時間、非作業率18.34%から
年間3678時間、非作業率12.91%に削減されました。

この非作業時間はサンプルだから大きいのではなく
現実にはもっと大きい場合があります。

不景気の時など、受注減や販売数の落ち込み
仕事がなくて構内や機械の掃除ばかりしているなど
30%を超える企業も多いのではないでしょうか。

@非作業時間を意識的にコントロールすることで
A総原価を意識的に削減するために
原価計算が必要となります。



次は年間非作業時間削減前後の、ある製品の原価計算結果です。
(作業時間削減は現実に実行できなくても意識的コントロールでも良い)

年間非作業時間削減前の原価計算
genka-before.jpg

年間非作業時間削減後の原価計算
genka-after.jpg
作業時間削減により
製造作業単価(加工単価)が1211.87から1127.45
販売管理費割当単価が3282.11から3053.48
へと低下しました。

総原価は加工高と販売管理費割当額が削減されたため
99171から95049へと低下しました。

このように、
製造作業単価(加工単価)と販売管理費割当単価をコントロールすることで
加工高と販売管理費割当額が削減され総原価が削減されます。


総原価が削減されれば、同じ販売価格であれば余分に利益が出ますし
販売価格を下げることも可能になります。


これを販売戦略に活かすために原価計算が必要になるのです。


また、変動費が同じ製品でも、
生産工数が多ければ加工高と販売管理費割当額が大きくなるので
限界利益率の高い製品のほうが儲けが大きいとは一概に言えません。

損益分岐点経営は自社の限界利益を知ることがひとつの目的です。
会社全体としては、限界利益率による経営は重要な意味があります。

しかし、個々の製品は変動費と生産工数の両方を見なければ
その生産性や利益を把握することができないのです。


材料費の3倍とか4倍を製品価格にするというやり方は
原価利益率の大小を言っているだけで
その製品の利益の大小や、生産性は見えてきません。

企業の利益の源泉はどこにあるのかを知るために
原価計算は欠かすことができない訳です。


しかし、絶対に正確な原価計算は不可能なのです。
ならば、あまりに多くの時間と労力を原価計算のために使うのは無駄であると思います。

そのために、傾向が把握できる簡単な原価計算の方法を考える必要があるでしょう。

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2011年04月25日

原価計算は実質作業時間を算出する

今日は、朴念仁です。


以前「小さな会社のための簡単原価計算方法」などで
原価計算の基本や、簡単な原価計算方法について説明してきました。


その中で
製造または現場部門の、時間あたり作業単価=加工単価は
加工単価/時=(年間労務費+年間製造経費)÷製造部門年間総作業時間

販売管理部門の、時間あたり販売管理費割当単価は
販管費等割当単価/時=年間販売管理費など÷販管部門年間総作業時間
を求めなければならないということでした。


ここで、年間総作業時間とあるのは、年間実質作業時間のことです。
実質の作業時間を求めないと、合理的な原価計算を実行できません。


それでは、実質作業時間とは何なのか?

例えば、
製造部門の社員1人あたりの
1日あたり勤務時間8時間
年間の契約就業日数250日の場合
8時間×250日=2000時間が、1人あたり年間の総労働時間となります。

同様の社員が5人、製造部門に従事している場合
合計の年間の総労働時間2000時間×5人=10000時間が
製造部門の年間総労働時間
となります。


この時、加工高(年間労務費+年間製造経費)が3000万円の場合

加工単価は
加工単価/時=(年間労務費+年間製造経費)÷製造部門年間総作業時間
で求めることができますから

加工単価/時=3000万円÷10000時間=3000円/時
とはならないのです。


年間の総労働時間のうち原価計算に含めてはいけない時間があるのです。


(1)1日の勤務時間から非作業時間をマイナスして有効作業時間を算出。
sagyoujikan.gif

非作業時間とは
@朝礼や作業の打合せ時間
A全体清掃時間(機械等の洗浄時間は原価計算に含まれる時間)
B材料手配時間
C不良品手直し時間
D移動時間
E怠惰時間(休憩時間やサボっているいる時間)
などです。
(なお、休憩時間はあらかじめ所定勤務時間から差し引かれる場合もあります)

所定の勤務時間から、これら非作業時間をマイナスした有効作業時間が
原価計算に使用される時間となります。


有効作業時間=所定の勤務時間−非作業時間


(2)年間の所定勤務日数から非勤務日数をマイナスして有効勤務日数を算出。
kinmujikan.gif

非勤務日数とは
@有給休暇日数
A欠勤日数(遅刻・早退含む)
B不作業日数(出勤しても仕事がない、自然災害・天候などで作業できない日)
などです。

所定の勤務日数から、これら非勤務日数をマイナスした有効作業日数が
原価計算に使用される時間となります。


有効勤務日数=所定の勤務日数−非勤務日数


さて例えば、社員1人につき
1日あたり非作業時間が30分
年間の非勤務日数20日

とします。

有効作業時間
=所定の勤務時間−非作業時間
=8時間−30分=7時間30分


有効勤務日数
=所定の勤務日数−非勤務日数
=250日−20日=230日


年間実質作業時間
=有効作業時間×有効勤務日数×人数
=7.5時間×230日×5人
=1725時間×5人=8625時間



この結果から加工単価を算出することになります。

加工単価/時
=(年間労務費+年間製造経費)÷製造部門年間実質総作業時間
=3000万円÷8625時間
≒3478円となります。



非作業時間と非勤務日数を無視した加工単価は3000円でした。
この場合、478円(15.6%)加工単価が上昇したことになります。


結果をまとめると
年間の実質作業時間:8625時間
年間の非作業時間:1375時間
非作業時間率:13.75%
実質作業時間率:86.25%
加工単価(作業単価):3478円

となります。


このように原価計算を実行する場合
原価計算に含めてはいけない非作業時間と非勤務日数を減じた
有効な実質作業時間から、加工単価(作業単価)を求めることになります。



当然ですが
非作業時間(率)が高くなれば製品原価が上昇します。
また、非作業時間(率)を低下させることができれば、製品原価が減少します。

なお、非作業時間(率)の低下は
・生産性の向上につながり
・製品価格を低下させ
価格競争力が強くなることになります。



現実問題として非作業時間を正確に把握することはできません。
ですから、ここでもいつも申し上げている匙加減が必要です。

朴念仁の考えでは、
非作業時間は少し余分に算出したほうが良いかな、と思います。

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posted by 朴念仁 at 09:12| Comment(2) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月12日

外注だけの現場の原価計算

今日は、朴念仁です。


製造業や、現場工事関係の業種にとって
原価計算はほんとうに悩ましい問題であると思います。


拙ブログでも下記のようなタイトルで
小さな会社のための合理的原価計算をテーマに取り上げてきました。

・「原価計算とは」
・「原価の構成要素と原価の分類」
・「小さな会社のための簡単原価計算方法」
・「原価計算は年度予算がなければできない」
・「原価計算のための予算作成方法(その1)」
・「原価計算のための予算作成方法(その2)」
・「販売価格と原価計算」
・「簡単原価計算の販売管理費の割当方法(補足説明)」
・「原価計算でなぜ利益が増加するのか」

ブログの右メニューのカテゴリ「原価計算」よりぜひ一度ご一読ください。


さて、今回は特に
建設やそれにかかわる業種(電気設備工事・防水塗装・型枠など)
いわゆる現場工事業種についてのお話になります。


業種を問わず、原価計算で一番厄介なことは
販売管理費をどう割り振るかと言うことでした。

結論としては
販売管理部門割当単価/人・時
=製造部門作業単価(加工単価)/人・時×販売管理費割当率

により求めればよいと言うことでした。

詳しくは過去の記事を参考にしていただきたいと思います。


ここで、外注の工事や、外注作業員が必要な場合が多々あると思います。

自社人工+外注人工で現場工事を実施する場合は
上記の方法で、販売管理費割当額を求めれば良いのです。



ただし、外注だけで現場工事する場合は
自社の現場作業時間が0時間となってしまうため
販売管理費割当額も0円となってしまいます。

しかし、このような場合でも
できるだけ合理的に販売管理費割当額を振り分けなければなりません。

つまり、自社人工0人であっても販売管理費は必ず発生するからです。
例えば、現場打合せ、監督、見積、請求書などの手間などが販売管理ですね。

これらを合理的に割り振らなけれなならないのです。



この時、自社が現場に関与する時間を
現場関与人工数として別途管理し、販売管理費を割り当てることになります。


「そんなもの、全て正確に求められない」ですよね。

それでいいのです。
予定される現場関与人工数を大雑把でも良いから算出して見ましょう。

大事なことは、明確な意識のもとに現場関与人工数を割り振ることなのです。
その後、「仮説と検証」で精度を上げて行きましょう。


ただ、何となく理解できても現実には、
これを可能にする見積原価計算プログラムが必要となります。


過去の、拙ブログカテゴリ「原価計算」をじっくり読んでいただければ
ご自身で見積原価計算プログラムが作成できると思います。

製造業・現場工事業にとって、原価計算は利益の源泉です。
ぜひ、チャレンジしてみてください。

簡単管理会計の最速・最強ツール9+1【こちらから
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posted by 朴念仁 at 08:59| Comment(0) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月01日

原価計算でなぜ利益が増加するのか

今日は、朴念仁です。


前回の
債務超過から健全経営目指して
では、
債務超過で赤字続きだった会社が、新社長になって
予想外の利益を上げていると言う話をさせていただきました。

社長になって初めての決算は、
経常利益率がマイナス9%で赤字。

前期決算は
経常利益率がプラス4%で黒字。

今期は期首から4ヵ月経過して
経常利益率が何と30%と言う、大幅な黒字の状態にあります。


しかもこれが、
予算から原価計算までを徹底して一元管理した結果
であると言う内容の話でした。


この会社は電気設備業ですが、
ほとんどが現場で作業に従事しています。

しかしながら、私が初めて訪問したころは、
仕事がなくて、社員が遊んでいる日が多かったように見受けられました。


「暇です、仕事ない」と、社長。

季節変動指数が高い会社でしたから
もちろん、仕事の薄い月もあるでしょう。


しかし、もうひとつの理由は
お客様に見積を提出しても、受注できないという問題を抱えていたのです。

さらに決定的で重要な問題は、見積原価計算を実施していなかったことです。


そこで、
予算から原価計算までを一元管理することで
簡単で合理的な見積原価計算と実績管理を徹底
して貰いました。

そのことで、今期期首から4ヵ月で高い経常利益を獲得すようになりました。


原価計算で利益が増加すると言うのは以下のような理屈なのです。

例えば
この会社の年間加工高
23,000,000円とします。

全現場作業員の
年間予定作業時間は23750時間とします。

しかし、そのうち非作業時間が30%ありました。
(非作業時間とは、実質的に仕事が出来ていない時間)

したがって
実質作業時間が70%(稼働率が70%と言うこともできます)
年間実質作業時間は16625時間と言う状態であるとします。


現場1人1時間当たり作業単価は
作業単価/人・時=年間加工高÷年間実質作業時間ですから
この場合の現場1人1時間当たり作業単価は1338.46円となります。



以上のような状態であったのですが
ある現場工事に対し350,000円の見積を提出しました。

でも、見積原価計算ができませんので
実際にこれで、いくらの利益があるのか分かっていません。



しかし、見積原価計算を実行して見ると
利益が67,141円
利益率が19.18%
と言うことが分かったのです。
genkakeisan1.jpg

結局、この見積価格では受注できませんでした。
お客様の希望価格は280,000円だったのです。


しかし、現状で280,000円で受注すると
利益が△2,859円
利益率が△1.02%
で赤字となってしまいます。

genkakeisan2.jpg


これでは
受注できない
売上が減少する
稼働率が低下する
ことになり、
負の循環が始まり赤字経営となってしまうのです。


さて、
仮に非作業時間が0%になったらどうでしょうか?
この場合、
年間実質作業時間は23750時間となります。

非作業時間が0%と仮定して見積原価計算を行うと
同じ280,000円の見積でも
利益が58,899円
利益率が21.04%
となることが分かりました。

genkakeisan3.jpg


非作業時間を削減し
年間実質作業時間が増加すると
現場1人1時間当たり作業単価が低下するのです。


現場1人1時間当たり作業単価が低下すると
今までよりも低い単価で受注しても利益を獲得できるようになります。
他社に対する競争力も高まってくるのです。


こうして、正の循環が始まると黒字経営へと向かい
非作業時間を削減すればするほど、利益率が向上することになります。



さらに、利益率の向上が可能です。

作業工程を見積もった結果5.5人工となりました。
しかし、この0.5人工と言うのは
実質的に1人工になってしまう可能性があります。

そこで、5.5人工から5人工になるように作業工程を見直します。


また、さらに固定費や変動費を削減すれば
もっと多くの利益が期待できるようになります。



さて、予算から原価計算までなぜ一元管理が必要なのか?

先程の例で分かるように
実績の年間実質作業時間で原価計算を実施しても
相変わらず受注できる見積を作ることはできません。

したがって、年間実質作業時間を増加させる
つまり稼働率を高める積極的な当期予算を作成すべきです。


それにより
加工単価を引き下げることが可能になり
価格競争力を高める

ことができるのです。


予算作成と言うのは
変動費や固定費や売上を管理することだけではありません。
社員の実質的作業時間を管理するのも予算の大切な要素なのです。


さて、最初は計画通りの稼働率にならないでしょう。

しかし、次第に稼働率が上がり
稼働率が上がれば、利益率が向上して行く
ようになります。


原価計算は経営のある一面に過ぎません。
しかし、
原価計算のない経営は到底考えられないのです。

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posted by 朴念仁 at 09:09| Comment(0) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月28日

簡単原価計算の販売管理費の割当方法(補足説明)

今日は、朴念仁です。


原価計算についての最新記事
・「販売価格と原価計算」や
・「原価の構成要素と原価の分類」
・「小さな会社のための簡単原価計算方法」
・「原価計算は年度予算がなければできない」
・「原価計算のための予算作成方法(その1)」
・「原価計算のための予算作成方法(その2)」

などで、中小・零細企業向けに
・原価計算のための予算作成方法
・簡単で、合理的な原価計算の方法
・原価計算からどのように販売価格を決定するのか

についてお伝えしてきました。


しかし、「原価計算における販売管理費をどのように原価に反映させるのか」
分かりづらかったようなので、今回はその補足説明をさせていただきます。


販売管理部門1人・1時間あたり割当単価を求める場合は

@販売管理部門の年間実質総作業時間の算出
A販売管理費の集計(営業外損益を含める)
B販管費作業単価/人・時=年間販売管理費÷販管部門年間実質総作業時間
C販売管理費割当率を求める
 販売管理費割当率=販管部門年間実質総作業時間÷製造部門年間実質総作業時間
D販売管理部門1人・1時間あたり割当単価は
 割当単価/人・時=製造部門作業単価(加工単価)/人・時×販売管理費割当率


以上のようにして、最終的に
販売管理部門1人・1時間あたり割当単価を求めると言う説明をさせていただきました。

ここで、
CとDについて補足説明いたします。


ある製品の総原価として、販売管理費を割り当てる場合に一番合理的な考え方は
製造部門1人が1時間作業する時に
販売部門はどれだけの作業時間を負担したら良いのかを考えれば良いのです。



例えば
製造部門年間実質総作業時間は10000時間
同様に
販管部門年間実質総作業時間も10000時間ならば

製造部門1人が1時間の作業をするならば
販管部門も1時間の作業を原価に割り振る
ことになります。

これは両部門の作業時間がたまたま同じなので分かりやすいのですが、
通常こんなことはあり得ません。


それでは
例題1
製造部門年間実質総作業時間は10000時間
販管部門年間実質総作業時間は12000時間
ならばどうでしょう。

販管12000時間÷製造10000時間=1.2となりますから
製造部門1人が1時間の作業をするならば
販管部門は、その1.2倍の1.2時間を負担
すれば良いのです。

次に
例題2
製造部門年間実質総作業時間は10000時間
販管部門年間実質総作業時間は 8000時間
ならばどうでしょう。

販管8000時間÷製造10000時間=0.8となりますから
製造部門1人が1時間の作業をするならば
販管部門は、その0.8倍の0.8時間を負担
すれば良いことになります。


これが販売管理費割当率と言う意味
次の計算式となります。

販売管理費割当率=販管部門年間実質総作業時間÷製造部門年間実質総作業時間


さてここで
製造部門1人・1時間あたり作業単価(加工単価)が4000円
販売管理部門1人・1時間あたり作業単価が3000円
とします。

例題1の時
販管部門は、製造部門の1.2倍の作業時間を負担する
ことになりますから

販売管理部門1人・1時間あたり割当単価は
3000円×1.2=3600円となります。

例題2の時は
販管部門は、製造部門の0.8倍の作業時間を負担する
ことになりますから

販売管理部門1人・1時間あたり割当単価は
3000円×0.8=2400円となります。


これが販売管理部門1人・1時間あたり割当単価と言う意味
次の計算式となります。

販売管理部門割当単価/人・時
=製造部門作業単価(加工単価)/人・時×販売管理費割当率



中小企業の場合、より迅速に、より簡単に原価計算をする必要があります。
もし、社長さんが本格的原価計算を実行したいのならば、それもよろしいかと思います。

しかし、以前に申し上げましたが
どんな方法を使おうが、100%正確な原価計算は不可能です。
そして、本格的個別原価計算は、膨大なデータと、手間と、時間が必要になります。


また、
原価計算だけで販売価格や見積価格を決定する訳ではありません。
だから、
より迅速に、より簡単に概略の原価計算を実施すれば良いのではないでしょうか。


この原価計算方法は、知る限りでは朴念仁以外推奨していません。
と言うか、専門的な生産管理を研究している方には思いもよらぬ方法なんでしょうね。

しかし、経営はすべからく匙加減です。
概略の総原価が分かれば、いか様にも対応できるはずです。


朴念仁が数回に亘りお伝えした原価計算方法は、ほんとうに簡単です。
私のお客様も、同じ方法の原価計算で成果を上げています。
ぜひ、トライしてみてはいかがですか?

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posted by 朴念仁 at 08:43| Comment(0) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月26日

販売価格と原価計算

今日は、朴念仁です。


販売価格を決定する場合
ただ商品を仕入れて販売するような業種の場合は
仕入価格に期待する粗利益を乗せて決定すれば良いのだと思います。


販売価格を決定する場合
仕入価格700円、期待粗利益率が30%とします。

販売価格は700円÷(1−0.3)=1000円で、粗利益300円。
粗利益率=粗利益高÷販売価格ですから
300円÷1000円=30%となります。


皆さまの場合は次のような勘違いをしていないと思いますが
700円×(1+0.3)=910円で、粗利益210円。
この場合
粗利益率=粗利益高÷販売価格ですから
210円÷1000円=21%となってしまいます。

以前、こんな単純な勘違いをしていた経営者の方がいらっしゃいましたので念のため!


さて、製造業の場合においては、価格決定は大変なことになってきます。
なぜならば、原価計算をしなければ価格を決めることができないからです。



以前ですが、製造業を営んでいらっしゃる社長さんに
「どうやって原価計算していますか」とお尋ねしたことがあります。
「原価計算はやっていない、できない」と言うことでした。

ならば、
「どのように価格を決めていますか」
「原材料原価を3倍とか、製品によっては4倍にして価格を決定している」
と言うお返事でした。

複数の社長さんから同じ答えが返ってきました。

無理もないことかもしれません。


原価計算の専門書を読んでみても
とても中小・零細企業で実践できる代物ではありません。

複雑で、難しく、とても時間と手間が掛かるのですね。


また、
原価計算を正確に行うことは、SONYであってもできない相談です。

製品ごとに製造原価を算出する場合でも
日によって
・生産ロット数が同じではありませんし
・ラインの投入人員が変更になったり
・ラインの中に正社員がいたり、派遣社員がいたり
で、まさか毎日状況に応じて原価計算ができる訳ないですよね。

ですから、専門書では原価計算の解決ができないのです。


しかしながら、
漠然と価格を決定することは絶対に好ましいとは言えません。
ですから、
簡単で合理的な原価計算方法を社長さんなりに工夫して欲しいと思うのです。

何たって、原価計算は利益の源泉ですから。


さて、
製造業の販売価格は
一個当たり販売価格
=一個当たり製造原価+一個当たり販売管理費+一個当たり予定利益

となります。

ところが販売管理費をどう取り込んだら良いのか?
これは、非常に難しい問題であると思います。

それどころか、製品当たりの製造原価だって簡単には見積できないですよね。


それでも、製品ごとの製造原価が分かれば
先程の商品を仕入れて販売する小売業のように
販売価格
=製造原価÷(1−期待粗利益率)で求めることができるような気がしますよね。

しかし製造原価が分かっても
販売価格=製造原価÷(1−期待粗利益率)で
販売価格を求めるのは、実は間違っている
のです。

個々の製品で販売管理費割当額が違ってくるからなのですね。


そこで、拙ブログ
小さな会社のための簡単原価計算方法
など、その他数回に亘りお伝えした内容で原価計算することをお勧めいたします。


前回の内容をもう少し分かり易くお伝えします。


製造部門1人・1時間あたり加工単価(作業単価)を求める

@製造部門の実質総作業時間の算出
A年間加工費の計算
 年間加工費は当期の損益予算から
 年間加工費=当期製造原価−(原材料費+外注加工費)
B1人・1時間あたり加工単価(作業単価)は
 加工単価/人・時=年間加工費÷製造部門年間実質総作業時間


販売管理部門1人・1時間あたり割当単価を求める

@販売管理部門の年間実質総作業時間の算出
A販売管理費の集計(営業外損益を含める)
B販管費作業単価/人・時=年間販売管理費÷販管部門年間実質総作業時間
C販売管理費割当率を求める
 販売管理費割当率=販管部門年間実質総作業時間÷製造部門年間実質総作業時間
D販売管理部門1人・1時間あたり割当単価は
 割当単価/人・時=加工単価/人・時×販売管理費割当率


原価計算の各項目を計算する

@必要作業時間=製品完成までに必要な作業時間を集計する
A製品ロットあたりの加工高を求める
 製品ロットあたりの加工高=述べ必要作業時間×加工単価/人・時
B製品ロットあたりの販売管理費割当額を求める
 販売管理費割当額=述べ必要作業時間×割当単価/人・時


総原価を求める

総原価=加工高+販売管理費割当額+原材料費+外注加工費


製品一個当たり原価を求める

製品一個当たり原価=総原価÷生産数


価格を決定する

製品一個当たり価格=製品一個当たり原価+予定利益


以上で、中小・零細企業向けの
簡単で、合理的な原価計算が実行され、販売価格が求められます。

もちろん価格は、原価計算の結果が全てではないことを申し添えておきます。

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posted by 朴念仁 at 09:48| Comment(0) | 原価計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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